コキ100系貨車(コキ100けいかしゃ)とは、日本貨物鉄道(JR貨物)が1987年度から製作する貨車コンテナ車)である。

コキ100系貨車
コキ100系貨車で組成された貨物列車(2021年2月17日 大磯駅 - 二宮駅間)
コキ100系貨車で組成された貨物列車(2021年2月17日 大磯駅 - 二宮駅間)
基本情報
車種 コンテナ車
運用者 日本貨物鉄道
所有者 日本貨物鉄道
製造年 1987年 - 2017年
製造数 7,082両
主要諸元
軌間 1,067 mm
荷重 40.5t
最高速度 110 km/h
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概要

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550085km/h100 km/h1000050000 95 km/h19871004 (1 - 4) 

19881001014

19883 110 km/h 使50000350000

201020166,000[1]

2100-2JR[2]

構造

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コキ100 - コキ105の各形式に使用されているFT1形台車(根室本線新富士駅、2005年6月26日)
コキ104-504の台枠上部(根室本線新富士駅、2005年7月17日)

8ft6in (2,591 mm, ISO)  100 mm1,000 mm [3]50000 19,600 mm 



5t  (10 ft , 12 ft) 5 20 ft 3IBC20 ft13.5 t340.5 t[3]

50000TR223FT1

10000 CLE CL 110 km/h 



形式 荷重
(t)
自重
(t)
換算 最大長
(mm)
最大幅
(mm)
最大高
(mm)
車体長
(mm)
車体幅
(mm)
床面高さ
(mm)
台車中心間
距離
(mm)
コキ100形 40.5 18.5 5.0 1.8 19,910 2,640 1,162 19,110 2,376 1,000 13,710
コキ101形 40.5 18.7 5.0 1.8 20,400 2,640 1,867 19,600 2,376 1,000 14,200
コキ102形 基本番台 40.5 18.5 5.0 1.8 19,910 2,640 1,162 19,110 2,376 1,000 13,710
500番台 40.5 18.5 5.0 1.8 20,400 2,640 1,162 19,600 2,376 1,000 14,200
コキ103形 40.5 18.7 5.0 1.8 20,400 2,640 1,867 19,600 2,376 1,000 14,200
コキ104形 基本番台 40.5 18.7 5.0 1.8 20,400 2,640 1,867 19,600 2,376 1,000 14,200
5000番台 40.5 18.7 5.0 1.8 20,400 2,640 1,867 19,600 2,376 1,000 14,200
10000番台・改造前 40.5 18.9 5.0 1.8 20,550 2,645 1,889 19,600 2,396 1,030 14,200
コキ105形 40.5 18.7 5.0 1.8 20,400 2,640 1,867 19,600 2,376 1,000 14,200
コキ106形 40.7 18.9 5.0 1.8 20,400 2,663 2,017 19,600 2,396 1,000 14,200
コキ110形 40.7 18.9 5.0 1.8 20,400 2,663 2,017 19,600 2,396 1,000 14,200
コキ107形 40.7 18.6 5.0 1.8 20,400 2,663 2,017 19,600 2,396 1,000 14,200

形式毎の概要

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コキ100 - 105には製造当初車体に「JR貨物」の文字が入れられていた(コキ105形の画像も参照)が、その後「JRF」のCIに変更されている。2017年以降に検査出場した車両は「JRF」マークを省略している[4]

コキ100形

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コキ100-48(外房線 蘇我駅、2009年9月14日)

試作車

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19874 (1 - 4)  (IBC)  1, 4  CLE 41

101 (1 - 4) 4

量産車

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19881989128 (5 - 132) IBC CL

コキ101形

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コキ101-48(外房線 蘇我駅、2009年9月14日)

19881989132 (1 - 132) 100便19,600 mm 100

 CLE SVRVSVEV

1 - 4 1005 - 132 100

コキ102形

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コキ102-102(外房線 蘇我駅、2009年7月16日)

基本番台

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19891990180 (1 - 180) 100[3]
 
102-5012018331

500番台

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199050 (501 - 550) 31 ft便10319,600 mm

コキ103形

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103-101 2009716

19891990230 (1-230) 101

1-180102181-230102500

コキ104形

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途中駅での増結・解放が発生する運用に充てるため、1両単位での運用を考慮して仕様変更した形式である。コキ103形のブレーキ装置に電磁弁を追加し CLE 方式ブレーキ装置とした構造で、コキ5500形・コキ10000系など従来車の置き換え用として2,948両が製作された。

基本番台

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198919962,908 (1 - 2908) 

1993 (1281 - )  IBC 19948 (1981 - 1988) 1000

5000番台

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コキ104-5006(外房線 蘇我駅、2009年9月14日)

199636 (5001 - 5036)  UM12A5000使JRJR

コキ104形10000番台

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コキ104-10004 2096列車 一般化改造後の姿(根室本線新富士駅、2005年7月17日)

19964 (10001 - 10004) 

 - EF67使12 ft 

20023

海上コンテナ緊締装置取付改造車

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コキ104-993 緊締装置取り外し後の姿(根室本線新富士駅、2010年4月28日)

100ISO1995 - IBC便[5]1996199710496[5]

1992 IBC  (1 - 1280) "M"M"Marine"IBC 40 ft 4+ 20 ft ISO 6

20 ft ISO 2JR 20 ft 2 20 ft 2ISO 20 ft 1JR 20 ft 

19963019976696 -  - 使[5]

1062002003 " M " 

コキ105形

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コキ105-19(奇数車)(高松駅、1990年)
コキ105-20(偶数車)(高松駅、1990年)

1990年・1991年に40ユニット80両 (1 - 80) が製作された。

ユニット方式車両の運用効率化のため製作された、2両ユニット方式の車両である。奇数番号車と偶数番号車でユニットを組む。車体構造・積載設備はコキ103形とほぼ同一である。ブレーキ装置の電磁弁は奇数号車に集中搭載している[6]

コキ106形

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コキ106-327(初期車)(外房線 蘇我駅、2008年9月4日)
コキ106-1100(後期車)(根室本線 東庶路信号場、2007年6月5日)

199720071162 (1 - 1162) [7]

100 IBC 使 20 ft  JR 20 ft [6]

0.2 t 40.7 t[8]20.32 tISO 20 ft2 24 t ISO1[9]

   
コキ106のFT2形台車 軸箱両側を数枚の板ゴムで支持するシェブロンゴム支持方式である(根室本線 新富士駅、2005年6月26日)
コキ106の手ブレーキ緊解表示装置と緊締装置(東庶路信号場、2007年6月5日)

 20 ft40 ft + FT2 [6] CLE 1

1999 (405 - ) 2 (405, 406) 

2003 (555 - ) 2004 (713 - ) 200

コキ107形

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コキ107-284(初期車)(外房線 蘇我駅、2010年3月28日)
コキ107-1733(後期車)(東北本線 新白岡駅 - 久喜駅間、2022年8月10日)
   
コキ107のFT3A形台車 コキ200で使用されているFT3形の改良型である(東京貨物ターミナル駅、2013年3月)
後位側の車端デッキ 手すりの上部右側に手ブレーキがある(南武線支線 川崎新町駅、2013年5月17日)

500002006121 (1) 200820172162 (2 - 2163) 201831750000

106[8][8]106ISO20 ft20.32 t220 ft24 t1106[8][8] [10]

CLE1[11]

200使 FT3  FT3A [11]810 mm2,100 mm+ FT3 [11]106 40.7 t 

CIJRF107JRF

コキ110形

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コキ110-5 (四日市駅、2007年8月12日 )

 15 ft 20015 (1 - 5) 

106 15 ft [12]106 FT2 [12]

15 ft 使2018115[13]

運用

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苫小牧貨物駅から新富士駅の間のLNGコンテナ輸送に使用されるコキ100系貨車(コキ106-170、根室本線新富士駅、2010年4月28日)

使1200 t110 km/h 1300 t100 km/h- - 使 LNG 

LNG30 ft使2000西2021 - [14]

国際海上コンテナ輸送

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40 ft海上コンテナを載せて展示されたコキ110-3(東京貨物ターミナル駅、2013年5月)

196810001978JR198950000 - 1995100 - [15][16]ISO8 ft 6 in (2,591 mm) 19989 ft 6in2,896 mm - [15]

2023106107使8 ft 6 in40 ft -  - 20ft - [17]2021 - [18]100300 mm73[19]

200545 ftISO[20]2008106-7458452使45ft[20]40 ft[20]201022445 ft106 - [21][22]

脚注

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(一)^ 1071500 railf.jp 2016910

(二)^ 19913p51

(三)^ abcRolling stock & Machinery173p.15

(四)^ 104JRF railf.jp 2017328

(五)^ abcJ-train2011 Vol.41p.38

(六)^ abcRolling stock & Machinery173p.16

(七)^   200810 No.810  2008 

(八)^ abcdeRolling stock & Machinery173p.17

(九)^ J-train2011 Vol.41p.42

(十)^ 40.7ton107  2023930

(11)^ abcRolling stock & Machinery173p.18

(12)^ abRAIL FAN49420024110 

(13)^ 110 railf.jp 20181119

(14)^ 2021p.88

(15)^ ab2021p.51

(16)^  (4/5) - ITMedia 2012217

(17)^  Gakken2023p.182

(18)^ 2021p.52

(19)^ 2021p.53

(20)^ abc45ft20093No.815p.96

(21)^ 45 2010219

(22)^ 45ft   SANKYU-2023918

参考文献

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  • 小川久雄(JR貨物技術開発部)「コンテナ貨車の開発経緯と新型「コキ107形式」貨車」『Rolling stock & Machinery』第17巻第3号、日本鉄道車両機械技術協会、2009年3月、15 - 18頁。 
  • 電気車研究会『鉄道ピクトリアル
    • 1991年3月号 No.540 特集:コンテナ貨車
    • 2000年1月号 No.680 特集:貨物輸送
    • 2007年10月臨時増刊号 No.795 鉄道車両年鑑2007年版 p109
  • 交友社『鉄道ファン』2002年7月号 No.495 特集:コンテナ特急
  • イカロス出版『J-train』2011年春号 Vol.41 特集:コンテナ貨車物語(下)
  • 交通新聞社『新しい貨物列車の世界』(トラベルMOOK)、2021年

関連項目

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