Opera
Opera(オペラ)は、ノルウェーのソフトウェア開発会社、オペラ・ソフトウェア (Opera Software ASA) によって開発されているウェブブラウザである。法人としてのオペラ・ソフトウェアは、2016年7月、中国の奇虎360に6億米ドルで売却され同社の傘下に入った[22]。
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開発元 |
![]() Opera Software ASA | ||||||||||||||||||||||||
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初版 | 1996年12月9日[1] | ||||||||||||||||||||||||
最新版 [±] | |||||||||||||||||||||||||
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最新評価版 [±] | |||||||||||||||||||||||||
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プログラミング 言語 | C++[20] | ||||||||||||||||||||||||
使用エンジン |
Elektra(4〜6) Presto(7〜12) WebKit(HTML レンダリング、14、Opera Ice、Coast) Blink(HTML レンダリング、15以降) V8(JavaScript、14以降) | ||||||||||||||||||||||||
対応OS | Windows / macOS / Linux / FreeBSD / Solaris / 他 | ||||||||||||||||||||||||
プラットフォーム | クロスプラットフォーム | ||||||||||||||||||||||||
対応言語 | 55 言語[21] | ||||||||||||||||||||||||
サポート状況 | 開発中 | ||||||||||||||||||||||||
種別 | ウェブブラウザ | ||||||||||||||||||||||||
ライセンス | プロプライエタリ | ||||||||||||||||||||||||
公式サイト |
www |
概要
編集デスクトップ版
編集バージョン12以前(Elektra/Prestoエンジン)
編集タブブラウジング
編集独自エンジン
編集スモール・スクリーン・レンダリング
編集携帯機器向けOpera(Opera Mobile / Opera Miniなど)に採用されている、小型の画面にレイアウトを乱すことなくPC向けのウェブサイトを表示する独自の技術「スモール・スクリーン・レンダリング」技術を使ったモードがデスクトップ版(バージョン7以降)にも搭載され、携帯電話等での表示をシミュレートすることが可能。また、これを応用した「ミディアムスクリーンレンダリング」が、バージョン8以降に搭載された。このモードは、ウィンドウの幅に合わせてページレイアウトを極力違和感なく自動調整するもので、ウィンドウの幅が狭い場合でも水平スクロールバーを使わずに済むようにできる。
インターフェイス
編集軽快な動作
編集その他の特徴
編集非公式版
編集USBメモリなどに導入し、自分のパソコン以外でもポータブルアプリケーションとしてOperaを利用できるよう、機能の一部の変更や削除がされているOpera@USBやOpera Portableなどのソフトウェアが有志の手により非公式に提供されている(ただし、前述の通り正式版でもバージョン11からはスタンドアローンインストールが可能)。Opera本体に追随する形で開発が進められるが、非公式であるためバージョンアップの提供はOpera公式版よりも幾分遅れるようになっている。
バージョン15以降(Chromiumベース)
編集スナップショット / Opera Next / Opera Developer
編集モバイル版 / デバイス組み込み分野
編集普及率
編集ライセンス
編集無料ライセンス
編集日本語版について
編集まだ日本語版が存在しなかったころのOperaで日本語のWebページを表示させると、画面横幅より長い文字列の折返しに対応していなかったため、横スクロールさせないと全文を読むことができなかった(日本語には欧文のように半角スペースが入らないため)。そこで一部の熱狂的な日本のユーザーグループが画面表示の日本語化を試み、その結果が反映されて現在の公式日本語版ができた。その後、株式会社トランスウエアが代理店となり有償使用ライセンスの販売・サポートを開始、2004年5月には株式会社ライブドアが日本国内におけるデスクトップ版ソフトウェアの独占販売権を取得した。これに関してはトランスウエアが販売権移譲において不法行為があったとしてライブドア・Opera Software両社を提訴している[63]。また2005年にはOpera Software ASAが日本オフィスを開設、無料化以降はサポート体制がライブドアから同日本オフィスに移管されている。
名称の由来
編集プリインストールされているバージョン
編集Opera Mobile
編集- for Windows Mobile
- SHARP
- W-ZERO3 WS003SH / WS004SH : 8.60(公式サイトからダウンロード)
- W-ZERO3[es] WS007SH : 8.70
- Advanced / W-ZERO3[es] WS011SH : 8.70
- WILLCOM 03 WS020SH : 9.50
- EM・ONE S01SH : 8.65
- TOSHIBA
- SoftBank X01T : 8.65
- HTC
- E30HT / Touch Diamond (S21HT) / SoftBank X05HT : 9.50
- for BREW
- CASIO
- TOSHIBA
- HITACHI
- Sony Ericsson
- SANYO (Osaka)・SANYO (Tottori)
- KYOCERA
- SHARP
- Panasonic
- PANTECH
- W61PT : 8.60
- for Linux Qtopia PDA Edition
- Sharp Zaurus : 7.55
- for μITRON
- KYOCERA
- for UIQ
- for S60
Opera Devices
編集- for ニンテンドーDS
-
- ニンテンドーDSブラウザー:8.50(オンライン、店頭での有料販売)
- for ニンテンドーDSi
-
- ニンテンドーDSiブラウザー:9.50(オンラインの無料配信)
- for Wii
-
- インターネットチャンネル:9.30(オンラインの無料配信)[66]
- for SONY mylo
- for SONY VGF-CP1
- for GyaO NEXT用セットボックス[67]
歴史
編集注: 特に説明がない限りデスクトップ版(4.x以前はWindows版のみ)のバージョンを表す。
1995年
編集- MultiTorg Opera 1.0 リリース
- 既にMDIインターフェイスを備えていた
- 一般向けには公開されず
1996年
編集- Opera 2.0 リリース
- シェアウェアとして一般向けに公開
- Opera 2.1 リリース
- ズーム機能を実装
- セッション機能を実装
- HTML 3.0 のサポート
1997年
編集- Opera 3.0 リリース
- JavaScriptに対応
- SSLのサポート
- ポップアップブロックの実装
1998年
編集- Opera 3.5 リリース
- Elektraエンジン搭載
- CSSサポート
- TLS 1.0 サポート
- ダウンロードマネージャーを実装
2000年
編集2001年
編集- Opera 5.1 リリース
- マウスジェスチャーを実装
- マウスボタンをカスタマイズ出来るようになった
- Opera 6.0 リリース
- Unicode対応となり、日本語で利用可能となった
- 新たにSDI方式をサポート。MDI方式と切り替え可能に
- スキンに対応
- スモールスクリーンレンダリングを実装
- PNGのアルファチャネルに対応
2002年
編集2003年
編集- Opera 7.0 リリース
- MSNのブラウザ締め出しに抗議するBork Edition(一種のジョークソフト)をリリース[71]
- Opera 7.1 リリース
- 戻る・進むボタンを拡張したRewind・Fast Forwardボタンを実装
- メモ機能を実装
- Wand(自動パスワード入力マネージャ)を実装
- Opera 7.2 リリース
- 右から左へ表示する言語(アラビア語など)に対応
2004年
編集- Opera 7.3 リリース
- 1st IBM Websphere Multimodal extension ツールキットの一部としてリリースされた
- ボイス機能を実装
- Opera 7.5 リリース
- インターフェースを大幅に変更
- RSSリーダー・IRCクライアント搭載
- 日本での販売元がトランスウエアからライブドアに移行
2005年
編集- Opera 8.0 リリース
- タブを悪用した脆弱性に対処し仕様を変更
- SVG Tinyサポート
- Linux・Mac OS版がWindows版とほぼ同時にバージョンアップするようになる
- Opera Mini リリース
- Opera 8.5 リリース
- このバージョンから広告をなくし、完全無償化
2006年
編集- Weekly Build (Snapshot) 開始
- Opera 9.0 リリース
- BitTorrentクライアント機能
- ウィジェット機能
- ドメイン別セキュリティ設定
- Mac版がUniversal Binaryに対応[72]
- Opera 9.10 リリース
- フィッシング詐欺対策機能
2007年
編集- 4月11日 Opera 9.20 リリース
- よく行くサイトを空白ページに表示するスピードダイヤル機能
2008年
編集- 3月27日 内部buildで不完全ながらAcid3にてスコア100達成と発表[73](ただし9.50正式版は83点)
- 6月12日 Opera 9.50 リリース
- 開発コードネームは “Kestrel”(チョウゲンボウ)
- 他のPCのOperaやOpera miniとのブックマーク・スピードダイヤル等の同期機能 (Opera Link)
- 履歴からの全文検索機能
- 7.5以来使われていたデフォルトのスキンが変更された(ただし旧バージョン互換スキンがOpera Communityで提供されている)
- キーボードショートカットが他のブラウザに近づけて変更された(ただし旧バージョン互換設定ファイルがプリインストールされている)
- スクリーンリーダーのサポート(WindowsにおけるMicrosoft Active Accessibility APIや、Mac OS XにおけるAccessibility APIに対応した)
- 10月8日 Opera 9.60 リリース
- 旧バージョンと比べての高速化を実施
- ニュースフィードのプレビュー機能を追加
- Opera Mailに低速回線モード、優先順位づけ機能を追加
- Opera Linkの機能を向上
2009年
編集- 9月1日 Opera 10.00 リリース
- 開発コードネームは “Peregrine”(ハヤブサ)
- Opera Turboの実装
- タブにサムネイルを表示できるようになった
- スピードダイヤルをGUIでカスタマイズ出来るようになった
- Webフォント、RGBA / HSLAをサポート
- Acid3にてスコア100を達成
- 11月23日 Opera 10.10 リリース
- Opera Uniteを実装
2010年
編集- 3月2日 Opera 10.50 リリース
- Windows版のみリリース
- レンダリングエンジン、JavaScriptエンジンの改良による高速化。JavaScriptエンジンにJITコンパイラの搭載。
- プライベートブラウジングを実装
- 新描画エンジン「Vega」を実装しUIのアニメーション等がスムーズに
- HTML5
- video・audio要素に対応
- canvas要素に対する文字描画対応
- WebStorage対応
- Web SQL Database対応
- CSS3
- border-radius 対応
- トランスフォームとトランジション対応
- VistaとWindows 7のAeroに対応[74]
- ブラウザウィンドウが起動していなくてもウィジェットを実行可能に
- 4月27日 Opera 10.52 リリース
- 7月1日 Opera 10.60 リリース
- 検索キーワードの候補表示に対応
- JavaScriptの処理速度を50%向上
- HTML5
- 動画フォーマットWebMに対応
- 位置情報の通知に対応
- オフラインウェブアプリケーションに対応
- 8月12日 Opera 10.61 リリース
- 「Fraud Protection」を「Fraud and Malware Protection」へ名称変更
- 9月9日 Opera 10.62 リリース
- 10月12日 Opera 10.63 リリース
- セキュリティホールとバグの修正
- 12月16日 Opera 11.00 リリース
- Windows 9x系のサポート終了
- 拡張機能が利用可能になる
- ウェブアドレスの「?」以降を入力時以外は省略して表示するようになった
- タブ機能の強化
- ロックされたタブが自動的に縮小され、左側に寄せられるようになった
- 複数のタブをグループ化するタブスタッキング機能
- 一部のページの表示が崩れる問題が発生
2011年
編集- 4月12日 Opera 11.10 リリース
- 5月3日 新しい評価システムとしてOpera Nextを導入
- 6月28日 Opera 11.50 リリース
- 開発コードネームは “Swordfish”(メカジキ)
- スピードダイヤルに拡張機能を配置出来るようになった
- Opera Linkでログイン情報を同期できるようになった
- HTML5の対応を強化
- 12月6日 Opera 11.60 リリース
- 開発コードネームは “Tunny”(マグロ)
- メールクライアントのユーザーインターフェイスを一新
- ECMAScript 5.1をサポート
- HTML5の構文解析アルゴリズムRagnarokを搭載
- HTML5の対応を強化
2012年
編集- 6月14日 Opera 12.00 リリース[76]
- 8月2日 Opera 12.01 リリース[77]
- Windowsにおいて、アドレスバー左のD&Dからフォルダ上へのURLショートカット作成が可能に
- 8月30日 Opera 12.02 リリース
- 11月6日 Opera 12.10 リリース
- Windows 2000 向けのサポート終了
- 12月18日 Opera 12.12 リリース
2013年
編集2014年
編集- 1月28日 Opera 19 リリース
- 3月4日 Opera 20 リリース
- 4月23日 Opera 12.17 リリース(Windows版のみ) - 12.16のWindows版のみに起こる不具合を修正したもの。
- 5月6日 Opera 21 リリース
- 6月3日 Opera 22 リリース - 自動アップデートを搭載[78]
- 7月22日 Opera 23 リリース
- 9月2日 Opera 24 リリース - タブプレビュー機能を搭載[79]
- 10月15日 Opera 25 リリース - ビジュアルブックマークの仕様をリニューアルした
- 12月3日 Opera 26 リリース - ブックマークの共有ができるようになった[80]。
2015年
編集2016年
編集- 2月2日 Opera 35 リリース
- タブごとに音声再生をミュートできるようになった
- ダウンロード管理の改善
- カスタマイズ機能の搭載
- 2月16日 Opera 12.18 リリース
- 対応できる暗号化モードを増やし、セキュリティの向上を行う。
- 3月15日 Opera 36 リリース
- スタートページの刷新
- Windows 10向けのUIデザイン変更
- 5月4日 Opera 37 リリース
- レンダリングエンジンの変更
- 広告ブロック機能をブラウザー本体に統合
- HTML5 videoに対応したビデオポップアウト機能の搭載
- Windows XP/Vista向けのサポート終了(セキュリティと安定性に関わる修正は継続)
- 6月8日 Opera 38 リリース
- 8月2日 Opera 39 リリース
- 9月20日 Opera 40 リリース
- 10月25日 Opera 41 リリース
- 12月13日 Opera 42 リリース
2017年
編集- 2月7日 Opera 43 リリース
- 3月21日 Opera 44 リリース
- 5月10日 Opera 45 リリース
- 6月22日 Opera 46 リリース
- 8月9日 Opera 47 リリース
- 9月27日 Opera 48 リリース
- 11月8日 Opera 49 リリース
2018年
編集- 1月4日 Opera 50 リリース
- 2月7日 Opera 51 リリース
- 3月22日 Opera 52 リリース
- 5月10日 Opera 53 リリース
- 6月28日 Opera 54 リリース
- 8月16日 Opera 55 リリース
- 9月25日 Opera 56 リリース
- 11月28日 Opera 57 リリース
2019年
編集脚注
編集関連項目
編集- My Opera コミュニティ オペラ・ソフトウェアがOperaユーザー向けに提供しているSNSを解説するウィキペディアのページ
- Opera Mobile
- Opera Mini
- Opera Mail
- Opera GX
- ヨン・スティーブンソン・フォン・テッツナー(Opera Softwareの共同設立者)
- ゲイル・イヴァルセイ(共同開発者)
- おぺらたん(Operaの萌え擬人化キャラクター)
- 携帯情報端末 (PDA)
- スマートフォン
- Opera Coast
- Vivaldi (ウェブブラウザ)
- Cốc Cốc (Chromiumをベースにしたウェブブラウザ)
外部リンク
編集- Opera
- Opera アドオン
- The Opera Blog
- Dev.Opera
- Opera Forums (主に英語。一部項目に日本語表記あり。)
- Opera (@opera) - X(旧Twitter)
- Opera Software Japan (@opera_jp) - X(旧Twitter)