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「オテロ (ヴェルディ)」の版間の差分

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* 原語曲名:''Otello''

* 原語曲名:''Otello''

* 原作:[[ウィリアム・シェイクスピア]]の悲劇『[[オセロ (シェイクスピア)|オセロ]]』 (''Othello'')

* 原作:[[ウィリアム・シェイクスピア]]の悲劇『[[オセロ]]』 (''Othello'')

* 台本:[[アッリーゴ・ボーイト]]

* 台本:[[アッリーゴ・ボーイト]]



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[[1871年]]に『[[アイーダ]]』の初演をみてから、ヴェルディは[[1874年]]に文豪[[アレッサンドロ・マンゾーニ|マンゾーニ]]を追悼する『[[レクイエム (ヴェルディ)|レクイエム]]』を完成させたのみで、活動が停滞していた。理由については、老化にともなう作曲意欲の停滞、楽譜出版社[[リコルディ]]社との契約トラブルなどが考えられているが、新作が万が一にでも不成功に終わることがあれば晩節を汚す、とヴェルディが題材選択にこれまで以上に慎重になっていた面も大きかったのだろう。

[[1871年]]に『[[アイーダ]]』の初演をみてから、ヴェルディは[[1874年]]に文豪[[アレッサンドロ・マンゾーニ|マンゾーニ]]を追悼する『[[レクイエム (ヴェルディ)|レクイエム]]』を完成させたのみで、活動が停滞していた。理由については、老化にともなう作曲意欲の停滞、楽譜出版社[[リコルディ]]社との契約トラブルなどが考えられているが、新作が万が一にでも不成功に終わることがあれば晩節を汚す、とヴェルディが題材選択にこれまで以上に慎重になっていた面も大きかったのだろう。




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もっともヴェルディは相変わらず腰が重く、作曲作業に取り掛かる気配がなかったため、ジューリオ・リコルディはまず、[[1857年]]初演の『[[シモン・ボッカネグラ]]』の改訂をヴェルディ、ボーイトの共同で行うことを提案した。[[1881年]]に改訂初演されたこのオペラの成功で、ヴェルディもようやく作曲に対する情熱の再燃と、ボーイトに対する全面的な信頼を得たらしく、その後この両者は5年以上にわたる頻繁な意見交換を行いながら、オペラの完成をみたのだった。ヴェルディのボーイト宛の書簡によれば、ヴェルディの脱稿は[[1886年]]12月18日である。

もっともヴェルディは相変わらず腰が重く、作曲作業に取り掛かる気配がなかったため、ジューリオ・リコルディはまず、[[1857年]]初演の『[[シモン・ボッカネグラ]]』の改訂をヴェルディ、ボーイトの共同で行うことを提案した。[[1881年]]に改訂初演されたこのオペラの成功で、ヴェルディもようやく作曲に対する情熱の再燃と、ボーイトに対する全面的な信頼を得たらしく、その後この両者は5年以上にわたる頻繁な意見交換を行いながら、オペラの完成をみたのだった。ヴェルディのボーイト宛の書簡によれば、ヴェルディの脱稿は[[1886年]]12月18日である。

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=== 楽器編成 ===

=== 楽器編成 ===

[[フルート]]3(第3奏者[[ピッコロ]]持ち替え)、[[オーボエ]]2、[[コーラングレ]]、[[クラリネット]]2、[[バスクラリネット|バス・クラリネット]]、[[ファゴット]]4、[[ホルン]]4、[[コルネット]]2、[[トランペット]]2、[[トロンボーン]]3、[[バストロンボーン|コントラバス・トロンボーン(チンバッソ]]、[[ティンパニ]]、[[シンバル]]、[[タムタム]]、[[バスドラム|大太鼓]]、[[ハープ]]、[[弦五部]]

[[フルート]]3(第3奏者[[ピッコロ]]持ち替え)、[[オーボエ]]2、[[コーラングレ]]、[[クラリネット]]2、[[バスクラリネット|バス・クラリネット]]、[[ファゴット]]4、[[ホルン]]4、[[コルネット]]2、[[トランペット]]2、[[トロンボーン]]3、[[バストロンボーン|コントラバス・トロンボーン]][[チンバッソ]]、[[ティンパニ]]、[[シンバル]]、[[タムタム]]、[[バスドラム|大太鼓]]、[[ハープ]]、[[弦五部]]



; 舞台のバルコニー

; 舞台のバルコニー

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* 1882''Jago''1[[|]][[ ()|]][[1816]]

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* 1887年2月5日、[[ミラノ]]・スカラ座での初演はヨーロッパ音楽界を挙げての一大イヴェント化した観があった。観客の中には、イタリアの作曲家[[フランチェスコ・パオロ・トスティ]]、[[ウィーン]]の著名な音楽評論家[[エドゥアルト・ハンスリック]]などの姿もあった。

* 1887年2月5日、[[ミラノ]]・スカラ座での初演はヨーロッパ音楽界を挙げての一大イヴェント化した観があった。観客の中には、イタリアの作曲家[[フランチェスコ・パオロ・トスティ]]、[[ウィーン]]の著名な音楽評論家[[エドゥアルト・ハンスリック]]などの姿もあった。


* [[]][[]][[]]220[[]]

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2023年11月25日 (土) 06:43時点における最新版

音楽・音声外部リンク
オテロ(全曲)
Verdi: Otello(プレイリスト) - Believe SAS提供のYouTubeアートトラック
マリオ・デル・モナコ(オテロ)、レナータ・テバルディ(デズデーモナ)、アルド・プロッティ(イヤーゴ)、ネッロ・ロマナート(Nello Romanato、カッシオ)、トム・クラウゼ(モンターノ)、アナ・ラケル・サトレ英語版(エミーリア)他
ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団ウィーン国立歌劇場合唱団

 (Otello) 41887

Otello

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音楽・音声外部リンク
『オテロ』序曲
(通常の上演では使用されない)
Verdi: Otello, Preludio
リッカルド・シャイー指揮ミラノ・ジュゼッペ・ヴェルディ交響楽団の演奏、Universal Music提供のYouTubeアートトラック。





1887使[1]

19531030 - 113

[]

オテロ
Otello
監督 フランコ・ゼフィレッリ
脚本 フランコ・ゼフィレッリ
原作 ウィリアム・シェイクスピア
ジュゼッペ・ヴェルディ
製作 メナヘム・ゴーラン
製作総指揮 ヨーラム・グローバス
ジョン・トンプソン
出演者 プラシド・ドミンゴ
音楽 ジュゼッペ・ヴェルディ
撮影 エンニオ・グァルニエリ
編集 ピーター・テイラー
製作会社 キャノン・フィルムズ
公開 アメリカ合衆国の旗 1986年9月12日
イタリアの旗 1986年10月21日
日本の旗 1988年9月3日
上映時間 122分
製作国 イタリアの旗 イタリア
オランダの旗 オランダ
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 イタリア語
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1987年フランコ・ゼフィレッリ監督、プラシド・ドミンゴ主演で映画化された(Otello)。

第58回ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞 外国語映画賞受賞(1987年)[2]

キャスト
  • オテロ:プラシド・ドミンゴ
  • デズデーモナ:カティア・リッチャレッリ
  • イヤーゴ:フスティーノ・ディアス
  • エミーリア:ペトラ・マラコヴァ
  • カッシオ:ウルバノ・バルベリーニ
  • ロドヴィーコ:マッシモ・フォッシ
  • モンターノ:エドウィン・フランシス
  • ロデリーゴ:セルジオ・ニコライ

脚注[編集]

参考文献[編集]

  • Julian Budden, "The Operas of Verdi (Volume 3)", Cassell, (ISBN 0-3043-1060-3)
  • Marcello Conati & Mario Medici (Ed.), William Weaver (Tr.), "The Verdi-Boito Correspondence", University of Chicago Press (ISBN 0-2268-5304-7)
  • 永竹由幸「ヴェルディのオペラ――全作品の魅力を探る」 音楽之友社 (ISBN 4-2762-1046-1)
  • 福尾芳昭「二百年の師弟――ヴェルディとシェイクスピア」 音楽之友社 (ISBN 4-2762-1561-7)

外部リンク[編集]