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== 概要 == |
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通称は頭文字をとって﹁'''PAR'''︵パー︶﹂、﹁アクションリプレイ﹂、﹁アクリプ﹂、﹁プロアク﹂、﹁プロリプ﹂など。
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通称は頭文字をとって﹁'''PAR'''︵パー︶﹂、﹁アクションリプレイ﹂、﹁アクリプ﹂、﹁プロアク﹂、﹁プロリプ﹂など。なお、製品名に﹁プロ﹂が付くのは日本特有であり、欧米では﹁'''Action Replay'''﹂︵アクションリプレイ︶という製品名で販売されている。以前は北米で﹁'''Game Shark'''﹂︵ゲームシャーク︶の製品を他社から販売していたが、現在は[[デイテル]]社とは直接関係のないセーブデータマネージャーの製品名や米[[マッドキャッツ (企業)|マッドキャッツ]]が経営しているホームページサイトとして使われている。
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なお、製品名に﹁プロ﹂が付くのは日本特有であり、欧米では﹁'''Action Replay'''﹂︵アクションリプレイ︶という製品名で販売されている。以前は北米で﹁'''Game Shark'''﹂︵ゲームシャーク︶の製品を他社から販売していたが、現在は[[デイテル]]社とは直接関係のないセーブデータマネージャーの製品名や米[[マッドキャッツ (企業)|マッドキャッツ]]が経営しているホームページサイトとして使われている。
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日本では長年、[[サイバーガジェット|カラット→サイバーガジェット]]が同シリーズの販売を行ってきたが、現在では、[[コードフリーク]]という新たな改造ツールを発売している。[[サイバーガジェット]]が販売したプロアクションリプレイシリーズはサポート終了している。 |
日本では長年、[[サイバーガジェット|カラット→サイバーガジェット]]が同シリーズの販売を行ってきたが、現在では、[[コードフリーク]]という新たな改造ツールを発売している。[[サイバーガジェット]]が販売したプロアクションリプレイシリーズはサポート終了している。デイテルの日本法人である[[デイテル・ジャパン]]がプロアクションリプレイシリーズの販売を行っていたが、2015年3月31日でデイテル・ジャパンの撤退で、同社販売のプロアクションリプレイシリーズは全製品のサポートはプレイアーツ社に移行される。
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デイテルの日本法人である[[デイテル・ジャパン]]がプロアクションリプレイシリーズの販売を行っていたが、2015年3月31日でデイテル・ジャパンの撤退で、同社販売のプロアクションリプレイシリーズは全製品のサポートはプレイアーツ社に移行される。 |
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チートコードの説明では、初心者や子供が警戒しがちな「改造」「チート」という表現を避け、「'''秘技コード'''」等の名称を使用している。 |
チートコードの説明では、初心者や子供が警戒しがちな「改造」「チート」という表現を避け、「'''秘技コード'''」等の名称を使用している。 |
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なお、[[ゲームボーイ]]ソフトを[[PlayStation (ゲーム機)|プレイステーション]]で動かすツール自体は、カラットが代理店だった頃に同じブランドの一つとして発売されていた。ただし対応ソフトは数タイトルのみで、音楽が再生されない等再現性は低かった。 |
なお、[[ゲームボーイ]]ソフトを[[PlayStation (ゲーム機)|プレイステーション]]で動かすツール自体は、カラットが代理店だった頃に同じブランドの一つとして発売されていた。ただし対応ソフトは数タイトルのみで、音楽が再生されない等再現性は低かった。 |
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ちなみに、PSで最初のプロアクションリプレイは拡張端子に差し込むハードタイプではなくメモリーカードタイプであり、従来のコードサーチ・コード入力が出来ず、実質的には数タイトルの作品のパラメータ等を改変したセーブデータが収録されたもので、純正メモリーカードと異なり書き込み・消去は不可能である。 |
ちなみに、PSで最初のプロアクションリプレイは拡張端子に差し込むハードタイプではなくメモリーカードタイプであり、従来のコードサーチ・コード入力が出来ず、実質的には数タイトルの作品のパラメータ等を改変したセーブデータが収録されたもので、純正メモリーカードと異なり書き込み・消去は不可能である。ただし、後にも改造セーブデータ入りのメモリーカードは﹁裏技データ郎﹂のタイトルで発売されていた。
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ただし、後にも改造セーブデータ入りのメモリーカードは「裏技データ郎」のタイトルで発売されていた。 |
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[[NINTENDO64]]版は他のシリーズと事情が異なり、PAR2が開発段階における不具合等で中止になったため存在せず、PAR→PAR3の珍しいリリースの形をとっている。 |
[[NINTENDO64]]版は他のシリーズと事情が異なり、PAR2が開発段階における不具合等で中止になったため存在せず、PAR→PAR3の珍しいリリースの形をとっている。 |
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[[ファミリーコンピュータ|ファミコン]]用改造ツール・プロアクションロッキーは、略称こそPARであるが、[[デイテル]]が開発した物ではない。[[ブレイン・ストーム|隔月刊プロアクションリプレイ]]誌で[[NES]]版PARの再現・復刻を兼ねた企画から生まれたものであり、開発は日本国内とされている。 |
[[ファミリーコンピュータ|ファミコン]]用改造ツール・プロアクションロッキーは、略称こそPARであるが、[[デイテル]]が開発した物ではない。[[ブレイン・ストーム|隔月刊プロアクションリプレイ]]誌で[[NES]]版PARの再現・復刻を兼ねた企画から生まれたものであり、開発は日本国内とされている。よって、正式なプロアクションリプレイシリーズには含まれない。
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よって、正式なプロアクションリプレイシリーズには含まれない。 |
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かつては単独でチートコードを探し出す『コードサーチ』機能が標準で搭載されていたが、PS・SS時代の据え置き機用のPARでは<!--ゲームソフトのプログラム量が増えた為か不明だが、-->PAR単独ではサーチできずPCと接続して専用のユーティリティソフトを使う必要があった。なお、PAR3のPS・N64用では単体でのコードサーチ機能が復活している。 |
かつては単独でチートコードを探し出す『コードサーチ』機能が標準で搭載されていたが、PS・SS時代の据え置き機用のPARでは<!--ゲームソフトのプログラム量が増えた為か不明だが、-->PAR単独ではサーチできずPCと接続して専用のユーティリティソフトを使う必要があった。なお、PAR3のPS・N64用では単体でのコードサーチ機能が復活している。携帯ゲーム機では、ゲームボーイカラー専用を最後にコードサーチ機能の標準搭載が途絶えている。 |
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携帯ゲーム機では、ゲームボーイカラー専用を最後にコードサーチ機能の標準搭載が途絶えている。 |
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ディスクタイプのPARは、PSがSCPH-9000で外部拡張端子が廃止されたためにディスクから本体にPARのプログラムを読み込む方式へ仕様変更された。これは、後のゲームハードでリリースされる際の基礎となった。 |
ディスクタイプのPARは、PSがSCPH-9000で外部拡張端子が廃止されたためにディスクから本体にPARのプログラムを読み込む方式へ仕様変更された。これは、後のゲームハードでリリースされる際の基礎となった。しかし、ディスクタイプは各ハードのプロテクトを独自のプログラムで突破しているものとみられるが、稀に読み込みに失敗する他、起動時にライセンス画面を表示せずに飛ばすハードタイプと違い、非ライセンス品であるにも関わらず、正規ライセンス認証画面が出る等、著作権に抵触している可能性もある。非ライセンス品のプロテクト突破の一例は[[ハッカーインターナショナル]]の項目も参照されたし。
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しかし、ディスクタイプは各ハードのプロテクトを独自のプログラムで突破しているものとみられるが、稀に読み込みに失敗する他、起動時にライセンス画面を表示せずに飛ばすハードタイプと違い、非ライセンス品であるにも関わらず、正規ライセンス認証画面が出る等、著作権に抵触している可能性もある。非ライセンス品のプロテクト突破の一例は[[ハッカーインターナショナル]]の項目も参照されたし。 |
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基本的に改造ツールは上記のディスクタイプや外部拡張端子接続型を除いて、単体起動できない仕組みになっている。理由はゲーム会社の非ライセンス品である事によるもので、正規ゲームソフトの起動用プロテクトを利用して起動できる様になっており、SFC等のカートリッジソフトを使うゲーム機向けはこのタイプである。 |
基本的に改造ツールは上記のディスクタイプや外部拡張端子接続型を除いて、単体起動できない仕組みになっている。理由はゲーム会社の非ライセンス品である事によるもので、正規ゲームソフトの起動用プロテクトを利用して起動できる様になっており、SFC等のカートリッジソフトを使うゲーム機向けはこのタイプである。 |
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また、特に[[トライエース]]社は改造対策に力を入れており、同社開発の『[[スターオーシャン3]]』ではプログラムに通常ではあり得ない処理やデータを含ませることで解析を複雑化させ、後に発売されたディレクターズカット版においては多数の改竄チェックプログラムを追加し、強制的にゲームを停止させるなどの対策を講じてきた。この流れは『[[ヴァルキリープロファイル2]]』にも受け継がれているが、全てにおいてそれら対策は破られている。 |
また、特に[[トライエース]]社は改造対策に力を入れており、同社開発の『[[スターオーシャン3]]』ではプログラムに通常ではあり得ない処理やデータを含ませることで解析を複雑化させ、後に発売されたディレクターズカット版においては多数の改竄チェックプログラムを追加し、強制的にゲームを停止させるなどの対策を講じてきた。この流れは『[[ヴァルキリープロファイル2]]』にも受け継がれているが、全てにおいてそれら対策は破られている。 |
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このように実効力のある対策を行い、説明書にも改造行為に対する警告文を掲載しているケースもある。また、『[[メタルギアソリッド3]]』『[[モンスターハンター]]』では改造コードを使用した形跡がみられるとある程度の期間アクセスを禁止されたり所有しているアカウントからのアクセス権限が剥奪されるなど、改造対策が厳重に施されている。しかし現状では完全なチート対策は不可能なために、秘技コードが出回っているのが実情である。 |
このように実効力のある対策を行い、説明書にも改造行為に対する警告文を掲載しているケースもある。また、﹃[[メタルギアソリッド3]]﹄﹃[[モンスターハンター]]﹄では改造コードを使用した形跡がみられるとある程度の期間アクセスを禁止されたり所有しているアカウントからのアクセス権限が剥奪されるなど、改造対策が厳重に施されている。しかし現状では完全なチート対策は不可能なために、秘技コードが出回っているのが実情である。かつては、PSの拡張コネクタにPARが装着されていると、拡張コネクタに何かを接続している状態を検知してゲーム自体起動しなくするプロテクトがあるゲームソフトも存在していた。
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かつては、PSの拡張コネクタにPARが装着されていると、拡張コネクタに何かを接続している状態を検知してゲーム自体起動しなくするプロテクトがあるゲームソフトも存在していた。 |
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また、最近では2009年11月に発売された『[[ロックマン エグゼ オペレート シューティングスター]]』や同年12月に発売された『[[パワプロクンポケット12]]』にて同様の対策が施されている。2010年現在もこういった対策はビッグタイトルには珍しくないが、ビッグタイトル故に少なくとも一週間、酷い時には発売当日に突破されてしまうので、正にイタチごっこの状態となっている。 |
また、最近では2009年11月に発売された『[[ロックマン エグゼ オペレート シューティングスター]]』や同年12月に発売された『[[パワプロクンポケット12]]』にて同様の対策が施されている。2010年現在もこういった対策はビッグタイトルには珍しくないが、ビッグタイトル故に少なくとも一週間、酷い時には発売当日に突破されてしまうので、正にイタチごっこの状態となっている。 |
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=== 秘技コードの制作元・出版社 === |
=== 秘技コードの制作元・出版社 === |
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プロアクションリプレイを活用し、ゲームを改造するために必要となるチートコード(秘技コード)の開発には、機材と改造対象となるゲームのステータス書き換えに関する、少なくとも[[16進数]]とアドレス空間の理解、また最近のコンシューマ機ではコードの暗号化に関する高い知識と理解力が必要となる。 |
プロアクションリプレイを活用し、ゲームを改造するために必要となるチートコード(秘技コード)の開発には、機材と改造対象となるゲームのステータス書き換えに関する、少なくとも[[16進数]]とアドレス空間の理解、また最近のコンシューマ機ではコードの暗号化に関する高い知識と理解力が必要となる。 |
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そのため、チートコードは |
そのため、チートコードは |
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#プロアクションリプレイ関連会社による開発 |
#プロアクションリプレイ関連会社による開発 |
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=== ACCS === |
=== ACCS === |
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[[コンピュータソフトウェア著作権協会]](ACCS)では、[[チート#デッドオアアライブ事件|DOA事件]]を根拠にプロアクションリプレイが違法であると主張している。 |
[[コンピュータソフトウェア著作権協会]](ACCS)では、[[チート#デッドオアアライブ事件|DOA事件]]を根拠にプロアクションリプレイが違法であると主張している。改造して[[Wi-Fi]]に接続することはサーバーに不具合がでる危険性がある。 |
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改造して[[Wi-Fi]]に接続することはサーバーに不具合がでる危険性がある。 |
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== 改造行為に対する賛否両論 == |
== 改造行為に対する賛否両論 == |
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<!--PARに限定されない話が混在しているようですが…。 |
<!--PARに限定されない話が混在しているようですが…。 |
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例えば、[[セガ]]の多人数参加型ロールプレイングゲームである『[[ファンタシースターオンライン]]』では、解析されたデータや複製されたレアアイテムがばら撒かれたことにより、ゲームの寿命を縮めた。[[コナミ]]の『[[グラディウスV]]』では景品付きのインターネットランキングで、改造行為をしたと推測される者が軒並み上位に入賞し、景品を独占す |
例えば、[[セガ]]の多人数参加型ロールプレイングゲームである『[[ファンタシースターオンライン]]』では、解析されたデータや複製されたレアアイテムがばら撒かれたことにより、ゲームの寿命を縮めた。[[コナミ]]の『[[グラディウスV]]』では景品付きのインターネットランキングで、改造行為をしたと推測される者が軒並み上位に入賞し、景品を独占するという事態が発生したために騒動となった。ほかにもPS版『[[ザナック×ザナック]]』でインターネットランキングで、通常のプレイでは不可能な999999999点というスコアが掲載された事を受け、販売元の[[コンパイル (企業)|コンパイル]]はランキング上位入賞者にゲームプレイの動画またはビデオを提出するよう義務づけるようになるという事件もあった。 |
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るという事態が発生したために騒動となった。ほかにもPS版『[[ザナック×ザナック]]』でインターネットランキングで、通常のプレイでは不可能な999999999点というスコアが掲載された事を受け、販売元の[[コンパイル (企業)|コンパイル]]はランキング上位入賞者にゲームプレイの動画またはビデオを提出するよう義務づけるようになるという事件もあった。 |
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一方、[[スクウェア・エニックス]]の﹃[[ファイナルファンタジーXI]]﹄など、改造対策のためにキャラクターデータをサーバー上で管理しているゲームもあり、こうしたゲームではプロアクションリプレイによる不正行為は難しいとされる。ただし、クライアントを改造すればプレイ中のみ改造が可能となる。
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一方、[[スクウェア・エニックス]]の﹃[[ファイナルファンタジーXI]]﹄など、改造対策のためにキャラクターデータをサーバー上で管理しているゲームもあり、こうしたゲームではプロアクションリプレイによる不正行為は難しいとされる。ただし、クライアントを改造すればプレイ中のみ改造が可能となる。
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PCオンラインゲーム提供各社は、改造対策として[[nProtect]]等のハッキング対策ソフトを導入しているが、その対策ソフトの根本的なバグを突く外部不正ツールが出回っているのが現状である。 |
PCオンラインゲーム提供各社は、改造対策として[[nProtect]]等のハッキング対策ソフトを導入しているが、その対策ソフトの根本的なバグを突く外部不正ツールが出回っているのが現状である。また、ハッキング対策ソフトも[[カーネル]]と呼ばれるPCの核心部分のデータも勝手に書き換えてしまうため、動作はウイルスと何ら変わらず、ウイルス対策ソフトで検出されてしまう場合が多い。 |
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また、ハッキング対策ソフトも[[カーネル]]と呼ばれるPCの核心部分のデータも勝手に書き換えてしまうため、動作はウイルスと何ら変わらず、ウイルス対策ソフトで検出されてしまう場合が多い。 |
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2016年7月15日 (金) 02:53時点における版
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Action Replay カートリッジ
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Action Replay カートリッジ
Action Replay MAX DUO
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/0/0c/PC_Action_Replay_1994.jpg/200px-PC_Action_Replay_1994.jpg)
Action Replay ISA card