山口茂 (経済学者)
山口 茂︵やまぐち しげる、1893年 - 1974年︶は、日本の経済学者。金融論専攻。一橋大学名誉教授。
人物・経歴
神奈川県高座郡大和村︵現・大和市︶の地主の家に生まれる[1]。1917年東京高等商業学校︵現・一橋大学︶本科卒業[2]。1919年同校専攻部卒業[3]。 1921年東京商科大学︵現・一橋大学︶附属商学部専門部助教授[3]。1927年東京商科大学助教授兼任[4]。1936年東京商科大学教授兼東京商科大学附属商学部専門部教授[3][5]。1940年東京商科大学経済学博士[6]。 1941年東京商科大学附属商業教員養成所主事、東京商科大学附属商学専門部主事[7]。1949年東京商科大学附属商学專門部長、東京商科大学附属商業教員養成所長[8]。1950年一橋大学附属図書館長[9]。1951年一橋大学商学部長・教授[10]。1953年一橋大学長事務代理[11]。 退官後、一橋大学名誉教授の称号を受け、1954年から神奈川大学教授となり[12]、同大学法経学部長も務めた[13][14]。1955年金利調整審議会委員[15]。 1966年、ジャン＝バティスト・セイの自筆の書き込みなどを含む蔵書を神奈川大学図書館に寄贈し、山口文庫として収蔵された[16]。1974年、従三位追陛[17]。金融論などを専攻し、指導学生に小泉明第7代一橋大学学長などがいる[1]。著書
- 『流通經濟の貨幣的機構 : 正統派經濟學を中心とする一般物價水準の理論的研究』巖松堂書店 1939年
- 『物價とインフレーション』日本評論社 1939年
- 『物價理論と統制經濟』東京銀行集會所 1942年
- 『價格水準の基本理論』巌松堂 1943年
- 『セイ『経済学』』春秋社 1948年
- 『價格水準の基本理論』巌松堂書店 1948年
- 『經濟學 : 經濟・財政・金融の綜合としての』新紀元社 1951年
- 『銀行論 3版』新紀元社 1954年
- 『物価』弘道館 1954年
- 『国際金融』春秋社 1957年
- 『経済循環と金融市場』東洋経済新報社 1963年
- 『金融の経済学 : 金融・財政と国民経済の基本関係』広文社 1966年
- 『恐慌史概説 : 金融理論における均衡と不均衡 増補版』勁草書房 1976年
関連文献
- 『寸陰是惜八十年 : 山口茂先生追悼記念集』東京 : 山口茂先生追悼記念集編纂委員会 1975年
脚注
- ^ a b 「山口茂教授における金融論の学風」如水会
- ^ 東京商科大学卒業生名簿 昭和16年5月末日現在
- ^ a b c 価格水準の基本理論
- ^ 官報 1927年07月02日
- ^ 官報 1936年12月14日
- ^ 流通経済の貨幣的機構、正統派経済学を中心とする一般物価水準の理論的研究 山口, 茂, 1893-1974 ヤマグチ, シゲル
- ^ 東京商科大学一覧 昭和17年度
- ^ 官報昭和24年本紙第6644号 61頁
- ^ 官報昭和25年本紙第7081号 273頁
- ^ 官報昭和26年本紙第7337号 631頁
- ^ 官報昭和28年本紙第7934号 367頁
- ^ 経済循環と金融市場 図書 山口茂 著 東洋経済新報社, 1963
- ^ 戦後の思想と社会 図書 創立三五周年記念論文集編集委員会 編 神奈川大学, 1963
- ^ 月刊金融ジャーナル 1(2) 雑誌 (金融ジャーナル社, 1960-11)
- ^ 官報昭和30年本紙第8694号 428頁
- ^ 神奈川大学図書館セミナー「山口茂、山口文庫、J.-B. Say ― 生き続ける知の遺産 ―」開催のお知らせ（11/16）神奈川大学
- ^ 官報昭和49年本紙第14318号 15頁
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