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{{出典の明記|date=2013年12月}} |
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<!--#物質を構成する最小の単位のこと。本項目で記述する。 |
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⚫ | [[File:Standard Model of Elementary Particles-ja.svg|thumb|300px|[[標準模型]]に含まれる17の素粒子]] |
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#[[素粒子]]は、[[朝日新聞]]の[[夕刊]]に連載されている[[コラム]]のタイトル。[[イロニー|皮肉]]を含ませた[[風刺|社会風刺]]などを扱う。1959年4月に連載開始。「素粒子」の題字の字体は、第1回から2008年現在にいたるまで、変わらず続いている。それまでは朝日新聞の夕刊には「三角点」という同様のコラムが連載されていた。毎日新聞の「近事片々」(1952年連載開始)、読売新聞の「よみうり寸評」と並ぶ長寿コラム欄である。 |
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== 概要 == |
== 概要 == |
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[[File:Elementary particle interactions.svg|300px|thumb|right| |
[[File:Elementary particle interactions.svg|300px|thumb|right|標準模型による素粒子の相互作用の説明]] |
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素粒子は |
素粒子はそれが従う統計によって二種類に分類され、フェルミ統計に従う[[粒子]]を[[フェルミ粒子]]、ボース統計に従う粒子を[[ボース粒子]]と呼ぶ。現時点で存在が知られているフェルミ粒子は[[クォーク]]と[[レプトン (素粒子)|レプトン]]とに分類される。一方、現時点で知られているボース粒子には、素粒子間の相互作用を伝達する[[ゲージ粒子]]と、素粒子に質量を与えるヒッグス機構に関連して現れる[[ヒッグス粒子]]とがある。[[ゲージ粒子]]のうち、[[重力]]を媒介するとされる[[重力子]]︵グラビトン︶は未発見である。
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素粒子間の相互作用を伝え運ぶ[[ゲージ粒子]]のうち、[[重力]]を媒介するとされる[[重力子]]は未発見である。 |
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素粒子の大きさは分かっておらず、大きさが無い(点粒子)とする理論と、非常に小さいがある大きさを持つとする理論がある。 |
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最小の単位であるということは、それより小さな存在がないということであり、したがって内部構造を持たず空間的な大きさを持たない、または空間・長さ自体が最小単位の大きさ︵空間最小単位の候補の例としては[[プランク長]]等︶とされるのだが、[[超弦理論]]においては全ての素粒子は有限な大きさを持つひもの振動状態であるとされる。素粒子に内部構造が存在することが発見されれば、その内部構造を構成するもののほうが素粒子と呼ばれ、ボース粒子やフェルミ粒子は素粒子と呼ばれなくなる。
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[[標準模型]]︵標準理論︶では素粒子には大きさが無い︵点粒子︶ものとして扱っており、現時点では実験結果と矛盾が生じていない。ただし、点粒子は空間が最小単位の存在しない無限に分割可能な連続体であることを前提としているが、標準模型で扱うスケールより15桁以上小さいスケール︵[[プランク長]]スケール︶においては、空間が連続的であるか離散的であるかは判明していない。離散的である場合には点粒子として扱えない。
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[[超弦理論]]においては全ての素粒子は有限の大きさを持つひもの振動状態であるとされる。 |
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我々が普段目にする物質は︵微小な、あるいは大きさが無い︶素粒子からできているにもかかわらず、有限の大きさを持っている。それは、複数の素粒子が運動する有限の領域が、[[ハドロン]]や[[原子]]などの大きさを持つ粒子を構成することによる。
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== 素粒子の分類 == |
== 素粒子の分類 == |
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素粒子に限らない粒子の分類としては、[[ローレンツ変換]]の下での変換性を表す[[スピン角運動量|スピン]]によって大きく分類され、スピン0でスカラーとして変換する[[スカラー粒子]]、スピン1でベクトルとして変換する[[ベクトル粒子]]、スピン1/2でスピノルとして変換する[[スピノル粒子]]などがある。[[スピン統計定理]]により、整数スピンの粒子は[[ボース統計]]に従う[[ボース粒子]]であり、半整数スピンの粒子は[[フェルミ統計]]に従う[[フェルミ粒子]]である。 |
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=== [[ボソン]](ボース統計に従う粒子) === |
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素粒子の分類としては、理論における役割に基づいて大別され、素粒子間の[[ゲージ理論|ゲージ相互作用]]を媒介する'''[[ゲージ粒子]]'''、[[ヒッグス機構]]に関連した'''[[ヒッグス粒子]]'''、物質を構成する'''物質粒子'''︵{{en|matter particle, matter fermion}}︶がある。
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: 素粒子間の相互作用(力)を伝え運ぶ粒子。それぞれの相互作用に応じて以下の種類がある。 |
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[[超対称性]]を持つ理論においては、[[超対称粒子]]({{en|super partner}})が導入される。 |
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素粒子間のゲージ相互作用を媒介する粒子であり、理論の持つゲージ対称性に対応した粒子が導入される。標準模型におけるゲージ粒子はベクトル粒子である。 |
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:** Zボソン - 電荷をもたない。Z<sup>0</sup>と書かれることもある。 |
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; [[光子]](フォトン) |
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⚫ | : [[電磁相互作用]]を媒介するゲージ粒子で、[[ガンマ線]]の正体であり {{math|γ}} で表されることが多い。 |
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:* [[重力子]] - [[重力]]を媒介する。標準模型には含まれないが素粒子論で取り扱う素粒子ための掲載(未発見)。 |
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; [[ |
; [[ウィークボソン]] |
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: 素粒子に[[質量]]を与える。 |
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:; Wボソン |
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: [[ヒッグス粒子]]が未知の[[スピン]]を解決できる場合、現在、[[Mol]](有質量系最低単価型複雑理論)の解決策になる場合が期待されている。 |
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⚫ | :: 電荷±1をもつウィークボソンで、[[ベータ崩壊]]を起こすゲージ粒子である。W<sup>+</sup>, W<sup>−</sup>で表され、互いに反粒子の関係にある。 |
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:; Zボソン |
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:: 電荷をもたないウィークボソンで、[[ワインバーグ=サラム理論]]により予言され、後に発見された。{{math|Z{{sup|0}}}} と書かれることもある。
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⚫ | : [[強い相互作用]]を媒介するゲージ粒子で、[[カラーチャージ|カラーSU(3)]]の下で8種類存在する(8重項)。 |
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; [[XボソンとYボソン]] |
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: [[大統一理論|ジョージ=グラショウ模型]]において導入される未発見のゲージ粒子である。 |
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; [[重力子]](グラビトン) |
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: [[重力]]を媒介する未発見のゲージ粒子で、スピン2のテンソル粒子と考えられている。 |
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=== ヒッグス粒子 === |
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[[ヒッグス機構]]によりゲージ対称性が自発的に破れた後に残る粒子が[[ヒッグス粒子]]である。単にヒッグス粒子と呼ぶ場合はグラショウ=ワインバーグ=サラム模型において電弱対称性を破るヒッグス二重項を指す場合が多いが、これに限らずヒッグス三重項や、大統一理論のゲージ対称性を破るヒッグス粒子なども考えられている。 |
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=== 物質粒子 === |
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物質を構成する粒子であり、ゲージ変換の下での変換性を表す[[チャージ (物理学)|チャージ]]により大別される。標準模型の範囲では、[[カラーチャージ]]と[[電荷]]が同一の粒子が3世代ずつ発見されており、世代数が大きいほど質量が大きい傾向にある。ただし、ニュートリノについては現在の標準模型を超える物理であり、未解明な部分がある。
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; [[クォーク]] |
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: 物質を構成する粒子。[[クォーク]]と[[レプトン (素粒子)|レプトン]]に大きく分けられる。更にそれぞれが二系列に分けられ、三世代ずつの計6種類が発見されている。傾向として、世代数が大きいほど質量が大きいとされている。 |
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: カラーチャージを持ち、強い相互作用をする物質粒子である。[[カラーの閉じ込め]]により[[ハドロン]]を構成する。 |
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:; 上系列クォーク({{en|up-type quark}}) |
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:: 電荷 +2/3 を持つクォークで、それぞれに[[反粒子]]が存在する。 |
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::* [[アップクォーク]](u) |
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::* [[チャームクォーク]](c) |
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::* [[トップクォーク]](t) |
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:; 下系列クォーク({{en|down-type quark}}) |
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:: 電荷 −1/3 を持つクォークで、それぞれに反粒子が存在する。 |
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::* [[ダウンクォーク]](d) |
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::* [[ストレンジクォーク]](s) |
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::* [[ボトムクォーク]](b) |
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; [[レプトン (素粒子)|レプトン]] |
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: カラーチャージを持たず、強い相互作用をしない物質粒子である。 |
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:; 荷電レプトン({{en|charged-lepton}}) |
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::* [[ミュー粒子]](μ) |
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::* [[タウ粒子]](τ) |
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:; [[ニュートリノ]] |
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! rowspan="2" | [[レプトン]] |
! rowspan="2" | [[レプトン]] |
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| 0 || [[電子ニュートリノ]] (ν<sub>e</sub>) || [[ミューニュートリノ]] (ν<sub>μ</sub>) || [[タウニュートリノ]] (ν<sub> |
| 0 || [[電子ニュートリノ]] (ν<sub>e</sub>) || [[ミューニュートリノ]] (ν<sub>μ</sub>) || [[タウニュートリノ]] (ν<sub>τ</sub>) |
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| −1 || [[電子]] (e) || [[ミュー粒子]] (μ) || [[タウ粒子]] ( |
| −1 || [[電子]] (e) || [[ミュー粒子]] (μ) || [[タウ粒子]] (τ) |
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== 関連項目 == |
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== ヒッグス素粒子だけで統合できてしまう場合の基礎理論 == |
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* [[標準模型]] |
* [[標準模型]] |
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* [[基本粒子]] |
* [[基本粒子]] |
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* [[亜原子粒子]] |
* [[亜原子粒子]] |
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* [[素粒子物理学]] |
* [[素粒子物理学]] |
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*[[電子]] |
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*[[原子]] |
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*[[原子核]] |
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{{粒子の一覧}} |
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{{物質構造}} |
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{{Normdaten}} |
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{{デフォルトソート:そりゆうし}} |
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[[Category:素粒子|*]] |
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