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「襲名」の版間の差分

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{{出典の明記|date=2012年5月}}

{{出典の明記|date=2012年5月}}

[[File:Utaemon Nakamura VI in Kōjō, April 1951.jpg|thumb|[[日本の伝統芸能]] [[歌舞伎役者]]・[[中村歌右衛門 (6代目)|六代目中村歌右衛門]]襲名披露興行の口上([[1951年]] 東京[[歌舞伎座]])]]

'''襲名'''(しゅうめい)は、[[名]]を継ぐこと。名を襲うことの意で、先人と同じ名前を意図的に継ぐことを言う。

'''襲名'''(しゅうめい)は、[[名]]を継ぐこと。名を襲うことの意で、先人と同じ名前を意図的に使うことを言う。



==人名の襲名==

==人名の襲名==

[[祖先]]もしくは先代の[[個人名]]を継承すること。

「戸籍上の氏名」'''全て'''(そのまま)を、当人の子供か、他人が引き継ぐことを意味する。


===日本における襲名===

かつての[[武家]]や[[農家]]・[[商家]]では、[[家督]]を継ぎ新たな[[家長]]となった者が、先代あるいは父方[[祖先]]の個人名を襲名し[[改名]]する[[習慣]]が広くあった(祖名相続)。

これは、[[世代]]が代わっても[[家業]]、[[家職]]の連続性、職能水準の保持の内外への表明という意味があり、その家が獲得した社会的信用、[[顧客]]や仕入れ先や同業者などからの評価に応じ、社会的期待を裏切ることのない家業、家職を保持する努力が後継者には要求された。



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江戸時代の慣習を集成した「全国民事慣例類集」によると、襲名は、家督相続が伴って行われ、[[公儀]]へ差し出す[[帳簿]]において、代々その家を代表する名である「公儀名」つまり「其家の通名(称)」に改めるのが通例であった。そのとき前戸主が健在の場合は、[[隠居]]し改名することになるが、戸主は代々変わっても名は変えないことになる。[[実印]]もまた代々同じ品を用いるものとされた{{sfn|高木侃|1999|p=62}}。


歴史的には、当時の経済的な先進地帯であった[[近畿地方]]などでは、[[14世紀]]後半から[[15世紀]]にはすでに襲名が行われていた記録が残っている。


====伝統芸能の襲名====

[[歌舞伎]]や[[落語]]などの[[伝統芸能]]、[[茶道]]・[[生け花]]などの[[家元]]や[[相撲界]]などでは、名前が[[家柄]]の[[権威]]や伝統あるいは個人の技術を表し、その資格を持つ者が継承する。この場合は、継承する者が先代と血縁関係にあるとは限らず、師弟関係にあってあくまでも個人的な技能の能力から判断される(相撲の[[年寄名跡]]においては先代の[[入婿]]となることも多い。[[佐田の山晋松]]や[[琴ノ若晴將]]など)。



===日本の[[伝統]]===

日本だと[[諱|実名]]の[[改名]]に[[家庭裁判所]]の承認(法的な判断)が求められるが、芸能などの襲名であれば比較的認められやすい傾向にある。

日本だと[[諱|実名]]の[[改名]]に[[家庭裁判所]]の承認(法的な判断)が求められるが、芸能などの襲名であれば比較的認められやすい傾向にある。




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伝統芸能以外では、[[ヤクザ]]や[[的屋]]の世界において、伝統的に名跡の襲名により代替わりが行われる。


[[]][[]]<ref>退</ref>


競技・スポーツにおいては、[[大相撲]]で師匠や所属部屋の名力士の[[四股名]]を襲名することがあり、こうして伝統あるものとなった四股名は[[出世名]]と呼ばれる。また、現役力士が[[引退]]して[[年寄]]となる際には「引退して年寄○○を襲名」となる。行司については、三役格の行司から[[立行司]]に昇格した時点でまず序列第2位の「[[式守伊之助]]」を襲名して、その後に最高位の立行司に昇格する時点で「[[木村庄之助]]」を襲名することが慣例となっている<ref>明治前期までは木村行司と式守行司は完全に別系であり、他方の姓に存在する名を名乗ることはなかった。また、昭和前期に[[木村玉之助]]が第3の立行司として存在した時代には伊之助襲名前に玉之助を襲名していた。</ref>。[[登録名]]や[[リングネーム]]が襲名されることはほとんどなく、[[プロレス]]で2世レスラーが『父親のリングネーム+ジュニア』を名乗ることがあるほか、『[[タイガーマスク (プロレスラー)|タイガーマスク]]』のように[[覆面レスラー]]が代替わりする際にも襲名と表現されることがある。

競技・スポーツにおいては、[[大相撲]]で師匠や所属部屋の名力士の[[四股名]]を襲名することがあり、こうして伝統あるものとなった四股名は[[出世名]]と呼ばれる。また、現役力士が[[引退]]して[[年寄]]となる際には「引退して年寄○○を襲名」となる。行司については、三役格の行司から[[立行司]]に昇格した時点でまず序列第2位の「[[式守伊之助]]」を襲名して、その後に最高位の立行司に昇格する時点で「[[木村庄之助]]」を襲名することが慣例となっている<ref>明治前期までは木村行司と式守行司は完全に別系であり、他方の姓に存在する名を名乗ることはなかった。また、昭和前期に[[木村玉之助]]が第3の立行司として存在した時代には伊之助襲名前に玉之助を襲名していた。</ref>。[[登録名]]や[[リングネーム]]が襲名されることはほとんどなく、[[プロレス]]で2世レスラーが『父親のリングネーム+ジュニア』を名乗ることがあるほか、『[[タイガーマスク (プロレスラー)|タイガーマスク]]』のように[[覆面レスラー]]が代替わりする際にも襲名と表現されることがある。



===西洋の伝統===

===西洋における襲名===

一般的に、'''Jr.'''([[ジュニア]])が襲名の準備として用いられ、父親が他界する事で、'''Jr.'''の表記を外して襲名する。


'''Jr.'''[[]]'''Jr.'''[[]][[|]]


==船名の襲名==

==船名の襲名==

海軍、海運会社では、特に活躍した艦船の名前をその艦船の退役後に後代の艦船が引き継ぐことがある。

[[海上自衛隊]]を含む海軍、海運会社では、特に活躍した艦船の名前をその艦船の退役後に後代の艦船が引き継ぐことがある。



この場合、先代の艦船の名前をそのままつけることもあれば、先代の艦船の名前に襲名の回数を意味する数字等を付けることもある。

この場合、先代の艦船の名前をそのままつけることもあれば、先代の艦船の名前に襲名の回数を意味する数字等を付けることもある。

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====軍艦====

====軍艦====

=====イギリス海軍=====

=====イギリス海軍=====

*[[ヴィクトリー]]

*[[ヴィクトリー (戦列艦)|ヴィクトリー]]

**6代目、初代は[[1569年]]就役の42門艦。

**6代目、初代は[[1569年]]就役の42門艦([[:en:List of ships named HMS Victory]]を参照)


=====アメリカ海軍=====

=====アメリカ海軍=====

*[[ワスプ]]

*[[ワスプ]]

47行目: 60行目:

*[[世襲]]

*[[世襲]]

*[[年寄名跡]]

*[[年寄名跡]]

*[[伊達政宗]] - かつての伊達家の偉大な当主にあやかって同じ「政宗」という[[諱]]を名乗った。

*[[伊達政宗]] - かつての伊達家の[[伊達政宗 (大膳大夫)|偉大な当主]]にあやかって同じ「政宗」という[[諱]]を名乗った。

*[[ポール・ベアラー]] - プロレスの[[マネージャー (プロレス) |マネージャー]]で、パーシー・プリングル3世を名乗って活動していたが、「パーシー・プリングル」「パーシー・プリングル2世」は存在しない。



== 脚注 ==

== 脚注 ==

{{Reflist}}

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== 参考文献 ==

[[Category:名前|しゆうめい]]

*{{Cite book |和書 |author= |year=1993 |title=日本史大辞典 3 |publisher=平凡社 |page=1112 |isbn=978-4-582-13102-4 |ref=harv }}

*{{Cite book |和書 |author=日本史広辞典編集委員会 |year=1997 |title=日本史広辞典 |publisher=山川出版社 |page=1050 |isbn=978-4-634-62010-0 |ref=harv }}

*{{Cite book |和書 |author=高木侃 |year=1999 |title=名前と社会 名づけの家族史 |chapter=近世の名前-上野国の事例- |publisher=早稲田大学出版部 |page=62 |isbn=978-4-657-99518-6 |ref=harv }}


{{DEFAULTSORT:しゆうめい}}

[[Category:名前]]


2023年10月15日 (日) 02:14時点における最新版

日本の伝統芸能 歌舞伎役者六代目中村歌右衛門襲名披露興行の口上(1951年 東京歌舞伎座

使

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  1. ^ 高木侃 1999, p. 62.
  2. ^ 正式には引退披露と跡目披露
  3. ^ 明治前期までは木村行司と式守行司は完全に別系であり、他方の姓に存在する名を名乗ることはなかった。また、昭和前期に木村玉之助が第3の立行司として存在した時代には伊之助襲名前に玉之助を襲名していた。

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319931112ISBN 978-4-582-13102-4 

19971050ISBN 978-4-634-62010-0 

 199962ISBN 978-4-657-99518-6