クライマー (自転車競技)
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自転車競技のロードレースにおけるクライマー (英: climber) は、山岳地域における長距離の登坂を得意とするタイプの選手[1]。グランパー、グランペール(仏: Grimpeur)などとも呼ばれる。
エガン・ベルナル︵コロンビア︶
●ツール・ド・フランス総合優勝1回 (2019)、ジロ・デ・イタリア総合優勝1回 (2021)、ツール・ド・スイス総合優勝1回 (2019)、パリ〜ニース総合優勝1回 (2019)、ツール・ド・ロマンディ総合優勝1回 (2018)、ツアー・オブ・カリフォルニア総合優勝1回 (2018)
セップ・クス︵アメリカ︶
●ブエルタ・ア・エスパーニャ総合優勝1回 (2023)
ジャイ・ヒンドレー︵オーストラリア︶
●ジロ・デ・イタリア総合優勝1回 (2022)
ベン・オコナー︵オーストラリア︶
エンリク・マス︵スペイン︶
●ツアー・オブ・広西総合優勝1回 (2019)
リチャル・カラパス︵エクアドル︶
●ジロ・デ・イタリア総合優勝1回 (2019)、ブエルタ・ア・エスパーニャ山岳賞1回 (2022)、オリンピック個人ロード優勝1回(2021・東京) 、ツール・ド・スイス 総合優勝1回 (2021)
サンティアゴ・ブイトラゴ︵コロンビア︶
エイネル・ルビオ︵コロンビア︶
セルヒオ・イギータ︵コロンビア︶
●ボルタ・ア・カタルーニャ総合優勝1回 (2022)
イヴァン・ソーサ︵コロンビア︶
●ブエルタ・ア・ブルゴス総合優勝2回 (2018,2019)
パヴェル・シヴァコフ︵ロシア・フランス︶
●ツアー・オブ・ジ・アルプス 総合優勝1回 (2019)、ツール・ド・ポローニュ 総合優勝1回 (2019)、ブエルタ・ア・ブルゴス 総合優勝1回 (2022)
ダヴィド・ゴデュ︵フランス︶
ローレンス・デ・プルス︵ベルギー︶
ジュリオ・チッコーネ︵イタリア︶
●ジロ・デ・イタリア 山岳賞1回 (2019)、ツール・ド・フランス 山岳賞1回 (2023)
クーン・ボウマン︵オランダ︶
●ジロ・デ・イタリア 山岳賞1回 (2022)
ジャック・ヘイグ︵オーストラリア︶
エマヌエル・ブッフマン︵ドイツ︶
マルク・ソレル ︵スペイン︶
●パリ~ニース 総合優勝1回 (2018)
ラファウ・マイカ︵ポーランド︶
●ツール・ド・フランス 山岳賞2回 (2014,2016)、ツール・ド・ポローニュ 総合優勝1回 (2014)、オリンピック個人ロード 銅メダル (2016・リオデジャネイロ)
ミケル・ランダ︵スペイン︶
●ジロ・デ・イタリア 山岳賞1回 (2017)、ブエルタ・ア・ブルゴス総合優勝2回 (2017,2021)
ナイロ・キンタナ︵コロンビア︶
●ジロ・デ・イタリア総合優勝1回 (2014)、ブエルタ・ア・エスパーニャ総合優勝1回 (2016)、ツール・ド・フランス山岳賞1回 (2013)、 イツリア・バスク・カントリー総合優勝1回 (2013)、ボルタ・ア・カタルーニャ総合優勝1回 (2016)、ツール・ド・ロマンディ総合優勝1回 (2016)、ティレーノ〜アドリアティコ総合優勝2回 (2015,2017)
ロマン・バルデ︵フランス︶
●ツール・ド・フランス山岳賞1回 (2019)、世界選手権個人ロード 銀メダル (2018)
ワウト・プールス︵オランダ︶
●リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ優勝1回(2016)、ブエルタ・ア・アンダルシア総合優勝1回 (2022)
エステバン・チャベス︵コロンビア︶
●イル・ロンバルディア優勝1回 (2016)
ファビオ・アル︵イタリア︶
●ブエルタ・ア・エスパーニャ総合優勝1回 (2015)
ティボー・ピノ︵フランス︶
●ツール・ド・フランス新人賞1回 (2014)、ジロ・デ・イタリア山岳賞1回 (2023)、イル・ロンバルディア優勝1回 (2018)
ダニエル・マーティン︵アイルランド︶
●イル・ロンバルディア優勝1回 (2014)、リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ優勝1回 (2013)、ボルタ・ア・カタルーニャ総合優勝1回 (2013)、ツール・ド・ポローニュ総合優勝1回 (2010)
イゴル・アントン︵スペイン︶
ホアキン・ロドリゲス︵スペイン
●ジロ・デ・イタリア ポイント賞1回 (2012)、ブエルタ・ア・エスパーニャ 山岳賞1回 (2005)、イル・ロンバルディア優勝2回 (2012,2013)、フレッシュ・ワロンヌ優勝1回 (2012)、ボルタ・ア・カタルーニャ総合優勝1回 (2010)、イツリア・バスクカントリー総合優勝1回 (2015)、ブエルタ・ア・ブルゴス総合優勝1回 (2011)、UCIワールドランキング2010 総合優勝
フランコ・ペッリツォッティ︵イタリア︶
●ツール・ド・フランス山岳賞1回 (2009)
ピエール・ロラン︵フランス︶
●ツール・ド・フランス新人賞1回 (2011)
特徴[編集]
このタイプには、一般的には小柄で細身の選手が多い。体重の軽さを活かし、重力に逆らいつつ走らなくてはいけない上り坂で活躍する。プロ選手ともなるとその登坂能力は桁外れであり、普通の人間なら押して上ってしまうような激坂でさえ、ロードレーサーでスイスイと上っていく。その反面、パワーの絶対量では劣るため、空気抵抗に逆らって長時間平地を高速で走り続けたり、平坦なコースのゴール前で競り合うことは苦手とする。レースでの役割[編集]
ステージレースでは、平坦ステージやタイムトライアルでは活躍する機会がないが、身の軽さを活かして、山岳ステージで活躍する。 アシストとしては、主に山岳ステージの上りで、一定ペースで集団を牽引することでレースにリズムを作り出し、総合優勝を狙うエース選手を引き上げたり、他チームの有力選手に揺さぶりをかけるという重要な役目を務める︵例‥2006年ブエルタ・ア・エスパーニャにおけるアスタナ・チームのアンドレイ・カシェチキン、2007年ジロ・デ・イタリアにおけるサウニエルデュバルのレオナルド・ピエポリなど︶。 グランツールでもエースとなるような有力クライマーは山岳賞を狙うほか、複数の厳しい上りが設定された山岳ステージでは選手の登坂力が如実に反映され、大きなタイム差がつくことが多いため、そこで勝負を仕掛けて他の選手達を大きく引き離し、タイムトライアルでの不利をカバーすることで総合優勝も獲得しにいく︵ツール・ド・フランスなら1998年のマルコ・パンターニや2008年のカルロス・サストレが、ジロ・デ・イタリアなら2001年と2003年のジルベルト・シモーニ、あるいは2004年のダミアーノ・クネゴがその成功例︶。 世界選手権やクラシックレースをはじめとしたワンデイレースは、ステージレースに比べて高速でレースが推移し、かつ総距離に占める坂の割合が低いレースが多いため、パワーに劣るクライマーが活躍できる場面は少ないが、多数の長い上り坂が設定されたジロ・ディ・ロンバルディアやヒルクライムレースではエースとして活躍する。代表的な選手[編集]
2010年代以降の選手[編集]
![コロンビアの旗](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/2/21/Flag_of_Colombia.svg/25px-Flag_of_Colombia.svg.png)
![アメリカ合衆国の旗](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/a/a4/Flag_of_the_United_States.svg/25px-Flag_of_the_United_States.svg.png)
![オーストラリアの旗](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/b/b9/Flag_of_Australia.svg/25px-Flag_of_Australia.svg.png)
![オーストラリアの旗](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/b/b9/Flag_of_Australia.svg/25px-Flag_of_Australia.svg.png)
![スペインの旗](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/9/9a/Flag_of_Spain.svg/25px-Flag_of_Spain.svg.png)
![エクアドルの旗](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/e/e8/Flag_of_Ecuador.svg/25px-Flag_of_Ecuador.svg.png)
![コロンビアの旗](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/2/21/Flag_of_Colombia.svg/25px-Flag_of_Colombia.svg.png)
![コロンビアの旗](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/2/21/Flag_of_Colombia.svg/25px-Flag_of_Colombia.svg.png)
![コロンビアの旗](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/2/21/Flag_of_Colombia.svg/25px-Flag_of_Colombia.svg.png)
![コロンビアの旗](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/2/21/Flag_of_Colombia.svg/25px-Flag_of_Colombia.svg.png)
![ロシアの旗](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/f/f3/Flag_of_Russia.svg/25px-Flag_of_Russia.svg.png)
![フランスの旗](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/9/93/Flag_of_France_%281794%E2%80%931815%2C_1830%E2%80%931974%29.svg/25px-Flag_of_France_%281794%E2%80%931815%2C_1830%E2%80%931974%29.svg.png)
![ベルギーの旗](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/6/65/Flag_of_Belgium.svg/23px-Flag_of_Belgium.svg.png)
![イタリアの旗](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/0/03/Flag_of_Italy.svg/25px-Flag_of_Italy.svg.png)
![オランダの旗](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/2/20/Flag_of_the_Netherlands.svg/25px-Flag_of_the_Netherlands.svg.png)
![オーストラリアの旗](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/b/b9/Flag_of_Australia.svg/25px-Flag_of_Australia.svg.png)
![ドイツの旗](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/b/ba/Flag_of_Germany.svg/25px-Flag_of_Germany.svg.png)
![スペインの旗](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/9/9a/Flag_of_Spain.svg/25px-Flag_of_Spain.svg.png)
![ポーランドの旗](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/1/12/Flag_of_Poland.svg/25px-Flag_of_Poland.svg.png)
![スペインの旗](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/9/9a/Flag_of_Spain.svg/25px-Flag_of_Spain.svg.png)
![コロンビアの旗](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/2/21/Flag_of_Colombia.svg/25px-Flag_of_Colombia.svg.png)
![フランスの旗](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/9/93/Flag_of_France_%281794%E2%80%931815%2C_1830%E2%80%931974%29.svg/25px-Flag_of_France_%281794%E2%80%931815%2C_1830%E2%80%931974%29.svg.png)
![オランダの旗](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/2/20/Flag_of_the_Netherlands.svg/25px-Flag_of_the_Netherlands.svg.png)
![コロンビアの旗](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/2/21/Flag_of_Colombia.svg/25px-Flag_of_Colombia.svg.png)
![イタリアの旗](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/0/03/Flag_of_Italy.svg/25px-Flag_of_Italy.svg.png)
![フランスの旗](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/9/93/Flag_of_France_%281794%E2%80%931815%2C_1830%E2%80%931974%29.svg/25px-Flag_of_France_%281794%E2%80%931815%2C_1830%E2%80%931974%29.svg.png)
![アイルランドの旗](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/4/45/Flag_of_Ireland.svg/25px-Flag_of_Ireland.svg.png)
![スペインの旗](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/9/9a/Flag_of_Spain.svg/25px-Flag_of_Spain.svg.png)
![スペインの旗](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/9/9a/Flag_of_Spain.svg/25px-Flag_of_Spain.svg.png)
![イタリアの旗](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/0/03/Flag_of_Italy.svg/25px-Flag_of_Italy.svg.png)
![フランスの旗](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/9/93/Flag_of_France_%281794%E2%80%931815%2C_1830%E2%80%931974%29.svg/25px-Flag_of_France_%281794%E2%80%931815%2C_1830%E2%80%931974%29.svg.png)
過去の選手[編集]
●シャルリー・ゴール︵ルクセンブルク︶ - ツール・ド・フランス総合優勝1回 (1958)・山岳賞2回 (1955, 1956)、ジロ・デ・イタリア総合優勝2回 (1956, 1959)・山岳賞2回 (1956, 1959) ●フェデリコ・バーモンテス︵スペイン︶ - ジロ・デ・イタリア山岳賞1回 (1956)、ツール・ド・フランス総合優勝1回 (1959)、山岳賞6回 (1954, 1958, 1959, 1962-1964)、ブエルタ・ア・エスパーニャ山岳賞2回 (1957, 1958)、史上初の全グランツール山岳賞受賞達成者 ●ルイス・オカーニャ ︵スペイン︶ - ツール・ド・フランス総合優勝1回 (1973)、ブエルタ・ア・エスパーニャ総合優勝1回 (1970)・山岳賞1回 (1969) ●ルシアン・ファン・インプ︵ベルギー︶ - ジロ・デ・イタリア山岳賞2回 (1982, 1983)、ツール・ド・フランス総合優勝1回 (1976)、山岳賞6回 (1971, 1972, 1975, 1977, 1983) ●ペドロ・デルガド︵スペイン︶ - ツール・ド・フランス総合優勝1回 (1988)、ブエルタ・ア・エスパーニャ総合優勝2回 (1985, 1989) ●ルイス・エレラ︵コロンビア︶ - ジロ・デ・イタリア山岳賞1回 (1989)、ツール・ド・フランス山岳賞2回 (1985, 1987)、ブエルタ・ア・エスパーニャ総合優勝1回 (1987)・山岳賞2回 (1987, 1991)、史上2人目の全グランツール山岳賞受賞達成者 ●クラウディオ・キアプッチ︵イタリア︶ - ジロ・デ・イタリア山岳賞3回 (1990, 1992, 1993)、ツール・ド・フランス山岳賞2回 (1991, 1992) ●リシャール・ヴィランク︵フランス︶ - ツール・ド・フランス山岳賞7回 (1994-1997, 1999, 2003, 2004)︵史上最多︶ ●マルコ・パンターニ︵イタリア︶ - ダブルツール達成 (1998)、ラルプ・デュエズ最速登坂記録保持者 ●ロベルト・エラス︵スペイン︶ - ブエルタ・ア・エスパーニャ総合優勝3回 (2000, 2003, 2004) ●ジルベルト・シモーニ︵イタリア︶ - ジロ・デ・イタリア総合優勝 (2001, 2003) ●レオナルド・ピエポリ︵イタリア︶ - ジロ・デ・イタリア山岳賞 (2007) ●リカルド・リッコ︵イタリア︶ ●エマヌエーレ・セッラ (イタリア) ●ホセバ・ベロキ︵スペイン︶ ●イバン・マヨ︵スペイン︶ ●イヴァン・バッソ︵イタリア︶ - ジロ・デ・イタリア総合優勝 (2006, 2010) ●カルロス・サストレ︵スペイン︶ - ツール・ド・フランス総合優勝 (2008)、ブエルタ・ア・エスパーニャ山岳賞 (2000) ●ダヴィ・モンクティエ (フランス) -ブエルタ・ア・エスパーニャ山岳賞4回(2008,2009,2010,2011) ●フランク・シュレク (ルクセンブルク) ●アンディ・シュレク (ルクセンブルク) -ツール・ド・フランス総合優勝 (2010)、新人賞 (2008,2009,2010)、リエージュ~バストーニュ~リエージュ優勝 (2009)、ジロ・デ・イタリア新人賞 (2007) なお、ランス・アームストロング︵アメリカ︶、アルベルト・コンタドール︵スペイン︶、クリス・フルーム︵イギリス︶といった選手も傑出した登坂力を持ち、かつ山岳ステージでの優勝も多く経験しているが、彼らはタイムトライアルでも顕著な実績を挙げており、クライマーではなくオールラウンダーに分類されることが多い。また、アルフレッド・ビンダ、ファウスト・コッピ、ジーノ・バルタリ︵いずれもイタリア︶も同様にオールラウンダーに分類されることが多い︵ちなみにジーノ・バルタリは英語版ではクライマーとされている︶。脚注[編集]
関連項目[編集]
- ヒルクライム
- 山岳賞
マイヨ・ブラン・ア・ポワ・ルージュ(ツール・ド・フランスの山岳賞ジャージ)
マリア・ヴェルデ(ジロ・デ・イタリアの山岳賞ジャージ)
- スプリンター
- ルーラー(スピードマン)
- タイムトライアルスペシャリスト(TTスペシャリスト、クロノマン)
- オールラウンダー
- パンチャー