レイモンド・F・ジョーンズ
レイモンド・F・ジョーンズ︵Raymond F. Jones, 1915年11月15日 - 1994年1月24日︶[1]はアメリカ合衆国のSF作家。ユタ州生まれ[2]。ジョン・W・キャンベルに育てられたSF黄金時代作家の1人[3]。
作品[編集]
長編﹃星雲からきた少年﹄は、石泉社﹁少年少女科学小説選集﹂の第一巻として1955年︵昭和30年︶12月に刊行された。これは日本における翻訳ジュブナイルSFの最初のものである。[2][4] 長編"The Cybernetic Brains (1962)"は﹃合成脳のはんらん﹄、﹃合成怪物﹄、﹃合成怪物の逆しゅう﹄の題で三度に渡って刊行された︵いずれも半田倹一による児童向けの抄訳︶。暗いストーリーと独特のガジェット︵合成生物ゴセシケなど︶で知られる。小説家滝本竜彦は、少年時代の読書についてインタビューを受けた際、﹁一番記憶に残ってる︵原文ママ︶﹂[5]作品として本作を挙げている。 1952年の作品"This Island Earth"︵未訳︶は1955年に同題で映画化された。これはSF映画の古典の一つとして名高い。映画版は﹁宇宙水爆戦﹂のタイトルで日本にも紹介されている。ほかの未訳作としては長編"Renaissance"、短編集"The Toymaker"などがある。 短編には時間ものの﹁よろず修理します﹂"Pete can fix it (1947)"などがある。1960年代にはそれを含むいくつかの短編作品が日本にも紹介されたが、いずれも雑誌掲載︵﹁S-Fマガジン﹂に訳載された︶に留まっている。作品リスト[編集]
日本語訳された単行本のみ挙げた。短編等については外部リンクを参照。- Son of the Stars (1952)
- 『星雲からきた少年』福島正実訳、石泉社(銀河書房)、1955年
- 同上、講談社、1961年
- 同上、1965年
- The Secret People (1956)
- 『超人集団』矢野徹訳、久保書店QTブックス、1967年
- The Year When Stardust Fell (1958)
- The Cybernetic Brains (1962)
- 『合成脳のはんらん』半田倹一訳、岩崎書店、1967年
- 『合成怪物』同上、1976年
- 『合成怪物の逆しゅう』同上、2004年
- Moon Base One (1971)
- 『月面基地SOS!』久保田幸子訳、角川文庫SFジュブナイル、1977年
出典[編集]
- ^ Wikipedia英語版Raymond F. Jones (版18:51, 14 December 2008)
- ^ a b 『月面基地SOS!』(1977年初版)巻末解説(内田庶)
- ^ 荒俣宏、石上三登志、小隅黎、谷口高夫『大衆小説の世界 - 幻想怪奇・探偵・SF』(九藝出版、1978年)205ページ
- ^ 『本の本1977年1月号(特集・SF - その源流をさぐる)』収録「ジュヴナイルSFの流れ」(内田庶)
- ^ 『九龍 vol.6』(河出書房新社、2003年、ISBN 4-309-72838-3)35ページ
外部リンク[編集]
- 翻訳作品集成 > レイモンド・F・ジョーンズ(Raymond F. Jones)(短編を含む、日本語訳作品の書誌データ)
- Raymond F. Jones(英語・リンク切れ)