双京構想
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双京構想︵そうきょうこうそう︶とは、京都を文化面の首都と位置付けて、皇室行事を東京と京都で行う構想[1]。
内容[編集]
構想は、2010年に立ち上げられた﹁京都の未来を考える懇話会﹂による第一次提案の一部として、東日本大震災の翌年である2012年に発表された[2][3]。皇族の一部が滞在し公務を行うことで、皇室にとってより安全な環境を築くことなどを目的とする。京都で実施する理由として、御所の所在する地域であることや、都として千年以上、皇室とともにあった地域であることが挙げられた[4]。 京都府・京都市では構想に対する有識者への意見聴取を行い[5]、政府への要望などが行われている。2015年には双京構想推進検討会議が設置された。具体化としては、皇族の出御・台臨する国際会議を誘致することや、明治時代に廃止された節会︵五節句︶などの宮中行事を再開したり、園遊会や歌会始などを実施したりする形で、皇族の京都滞在の機会を増やす取組が検討されている[6]。 京都の未来を考える懇話会による、構想実現への取組方針では京都迎賓館の存在も踏まえて、京都で行う公務に次の案が例示された[7]。 ●国賓の接遇 ●園遊会 ●叙勲 ●歌会始 ●講書始 ●節会 類似案に2005年頃から、首都機能のバックアップ用に京都御所等を皇室関係の代替施設とする構想があり[8][9]、関西広域連合では皇族の京都常住を提案している[10]。また皇室関連以外の事例としては、2023年3月27日に文化庁が京都市へ移転している[11]。脚注[編集]
(一)^ 衆議院内閣委員会. 第189回国会. Vol. 17. 3 July 2015.
(二)^ 当時の京都の未来を考える懇話会の構成メンバーは京都府知事︵山田啓二︶、京都市長︵門川大作︶、京都商工会議所会頭/京都商工会議所連合会会長︵立石義雄︶、京都大学総長︵山極壽一︶、京都府観光連盟会長/京都市観光協会会長︵柏原康夫︶、華道家元池坊次期家元︵池坊専好︶、京都新聞社代表取締役社長主筆︵永島宣彦︶の7名。
(三)^ 京都に皇族移住の仰天プラン ﹁双京﹂構想︵12/03/12︶. テレビ朝日. 12 March 2012.
(四)^ ﹃京都の未来を考える懇話会 記者発表﹄︵プレスリリース︶京都市、2013年5月31日。
(五)^ “全国民の理解重要 皇室の京都移転で懇話会”. 47NEWS. (2013年1月21日)
(六)^ “﹁園遊会京都で﹂~﹁双京構想﹂要望まとまる”. 読売新聞. (2014年8月21日). オリジナルの2014年8月22日時点におけるアーカイブ。
(七)^ “双京構想の実現に向けて” (2014年8月). 2022年6月4日閲覧。
(八)^ “関西に﹁副首都機能﹂ 兵庫など3知事整備合意”. 神戸新聞. (2005年4月19日). オリジナルの2005年4月21日時点におけるアーカイブ。
(九)^ 首都機能代替︵バックアップ︶エリア構想検討調査報告書, 関西首都機能代替︵バックアップ︶エリア構想連絡会議, (2008年3月), オリジナルの2016年6月17時点におけるアーカイブ。
(十)^ ﹃﹁関西での首都機能バックアップ構造の構築に関する意見﹂について﹄︵プレスリリース︶関西広域連合、2012年6月19日。
(11)^ “文化庁、京都で業務開始 中央省庁初の移転”. 時事ドットコム. 時事通信. (2023年3月27日) 2024年1月14日閲覧。
参考文献[編集]
- “皇族再び京へ 思い熱く”. 読売新聞. (2013年8月18日). オリジナルの2014年8月15日時点におけるアーカイブ。
- “京都ならではの首都機能バックアップについて (PDF) ”.「平成27年度 国の施策及び予算に関する政策提案」.京都府 (2014年6月)
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- 双京構想について - 京都府
- 双京構想 - 京都市
- 京都ビジョン2040 (PDF, 36.5MB) - 京都商工会議所