小黒世茂
小黒 世茂︵おぐろ よも、1948年[1] - ︶は、日本の歌人。
大阪市在住。玲瓏編集委員。大阪歌人クラブ理事。現代歌人協会、現代歌人集会、日本文藝家協会会員。
来歴[編集]
1948年和歌山市加太生まれ。1989年玲瓏入会、塚本邦雄に師事。 1999年に﹁隠国︵こもりく︶30首で第10回﹁歌壇賞﹂を受賞[2]。以降、高野山や熊野を主題とし、独特のアニミズム感覚にもとづく作歌活動をつづける。 歌集に﹃隠国﹄﹃猿女﹄﹃雨たたす村落︵むら︶﹄﹃やつとこどつこ﹄﹃小黒世茂歌集﹄﹃舟はゆりかご﹄、エッセイ集に﹃熊野の森だより﹄﹃記紀に游ぶ―日本のわすれもの﹄などがある。受賞歴[編集]
●1999年、作品﹁隠国﹂で第10回歌壇賞受賞。 ●2000年 歌集﹃隠国﹄で第15回大阪短歌文学賞受賞受賞。 ●2005年 歌集﹃猿女﹄で日本歌人クラブ近畿ブロック優良歌集賞受賞。著書[編集]
歌集[編集]
●第一歌集﹃隠国﹄︵本阿弥書店 、1999年︶ ●第二歌集﹃猿女﹄︵本阿弥書店、2004年︶ ●第三歌集﹃雨たたす村落︵むら︶﹄︵ながらみ書房、2008年︶ ●第四歌集﹃やつとこどつこ﹄︵ながらみ書房、2012年︶ ●﹃現代短歌文庫小黒世茂歌集﹄︵砂子屋書房、2012年︶ ●第五歌集﹃舟はゆりかご﹄︵本阿弥書店、2016年︶ ●第六歌集﹃九夏﹄︵短歌研究社、2021年︶エッセイ集[編集]
●﹃熊野の森だより﹄︵本阿弥書店、2008年︶ ●﹃記紀に游ぶ―日本のわすれもの﹄︵ながらみ書房、2016年︶作品[編集]
﹃九夏﹄- なにかが来る前のやうにも遠のいた後のやうにも目をつむる馬
- しづみゐし空母信濃に白骨をゆらすかそかな水流あらむ
- 途中をいそぐ夢だつた やまぶきのつめたき土を猫は嗅ぎをり
- これの世は菌糸のつながり明けがたの森の出口に傘ひらく姉
- 女の子の髪まつすぐに夏かげの瀧のにほひのする資料室
- 足型のシールのうへに足かさねキレートレモンを一本抜けり
脚注[編集]
- ^ 『短歌研究 2020年12月号(2020短歌年鑑)』(短歌研究社、2020年)巻末「歌壇名簿」より
- ^ 本阿弥書店俳壇賞・歌壇賞ホームページ