新川和江
しんかわ かずえ 新川 和江 | |
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生誕 |
1929年4月22日(95歳) 日本・茨城県結城市 |
国籍 | 日本 |
出身校 | 茨城県立結城高等女学校 |
職業 | 詩人 |
子供 | 新川博 |
新川 和江︵しんかわ かずえ、1929年4月22日 - ︶は、日本の詩人。
西條八十に師事。第1詩集﹃眠り椅子﹄(1953年)を刊行し、詩誌﹁地球﹂の同人となった。愛情にあふれた詩風が特徴。作品に﹃ローマの秋・その他﹄(1965年)、﹃ひきわり麦抄﹄(1986年)、﹃いつもどこかで﹄(1999年)、﹃記憶する水﹄(2007年)など。
息子に作曲家・編曲家・キーボーディストの新川博がいる。
略歴[編集]
茨城県結城市出身。県立結城高等女学校︵のちの茨城県立結城第二高等学校︶卒業。小学校のころより野口雨情などの童謡に親しみ、定型詩などを作る文学少女だった。女学校在学中、近くに疎開してきた詩人の西條八十に詩の手ほどきを受けた。 卒業して17歳で新川淳と結婚後、上京し、詩の投稿を始める。1953年、最初の詩集﹃睡り椅子﹄を刊行。新鮮で自由な感覚で、母性愛や男女のさまざまな愛の姿をうたう。巧みに使われる比喩表現が特徴。1983年、女性のための季刊詩誌﹁現代詩ラ・メール﹂を吉原幸子と共に創刊。1993年の終刊まで女性詩人の活動を支援した。輩出したラ・メール新人賞の受賞者には鈴木ユリイカ、小池昌代、岬多可子、高塚かず子、宮尾節子らがいる。 その詩は多くの作曲家によって歌にされており、中には息子の博の手によるものもある。飯沼信義﹁うつくしい鐘が…﹂や鈴木輝昭﹁良寛﹂のように、作曲家のために詩を書き下ろしたものも少なくない。 ﹃産経新聞﹄の﹃朝の詩︵うた︶﹄の選者を務めており、常連の投稿者の一人である柴田トヨを高く評価していた。 2001年︵平成13年︶3月、結城市名誉市民表彰を受け、2004年︵平成16年︶5月に開館したゆうき図書館の名誉館長に就任した[1]。受賞歴[編集]
●1960年 ﹃季節の花詩集﹄第9回小学館文学賞受賞。 ●1965年 ﹃ローマの秋・その他﹄第5回室生犀星詩人賞受賞。 ●1987年 ﹃ひきわり麦抄﹄で第5回現代詩人賞受賞。 ●1992年 ﹃星のおしごと﹄第22回日本童謡賞受賞。 ●1993年 ﹃潮の庭から﹄︵加島祥造共著︶で第3回丸山豊記念現代詩賞受賞。 ●1998年 ﹃けさの陽に﹄で第13回詩歌文学館賞受賞。 ●1999年 ﹃はたはたと頁がめくれ…﹄をはじめとする全業績に対して第37回藤村記念歴程賞受賞。 ●2000年 ﹃いつもどこかで﹄で第47回産経児童出版文化賞JR賞受賞。 ●2000年 勲四等瑞宝章受章[2] ●2007年 ﹃記憶する水﹄で第25回現代詩花椿賞受賞。 ●2008年 ﹃記憶する水﹄で第15回]丸山薫賞受賞。著書[編集]
単著[編集]
●﹃絵本﹁永遠﹂新川和江詩集﹄︵地球社︶ 1959 ●﹃ローマの秋・その他﹄︵思潮社︶ 1965 ●﹃かわいい魔女﹄︵新書館︶ 1966 ●﹃わたしの愛は…﹄︵新書館︶ 1968 ●﹃ひとりで街をゆくときも﹄︵新書館︶ 1969 ●﹃恋人たち 詩集﹄︵サンリオ山梨シルクセンター出版部︶ 1971 ●﹃草いちご﹄︵山梨シルクセンター出版部︶ 1972 ●﹃明日のりんご﹄︵新書館︶ 1973 ●﹃海と愛 新川和江詩集﹄︵山梨シルクセンター出版部︶ 1973 ●﹃土へのオード13﹄︵サンリオ出版、現代女性詩人叢書︶ 1974 ●﹃キュリー夫人﹄︵教育出版、小学6年生国語教科書︶1974[3] ●﹃新川和江詩集﹄︵思潮社、現代詩文庫︶ 1975 ●﹃花ろうそくをともす日 詩集結婚﹄︵サンリオ出版︶ 1975 ●﹃野のまつり﹄︵教育出版センター、少年少女の詩集シリーズ︶ 1978 ●﹃愛がひとつの林檎なら 季節の恋詩﹄︵大和書房︶ 1978 ●﹃夢のうちそと﹄︵花神社︶ 1979 ●﹃水へのオード16﹄︵花神社︶ 1980 ●﹃渚にて 新川和江詩集﹄︵沖積舎︶ 1982 ●﹃花嫁の財布﹄︵文化出版局︶ 1983 ●﹃新選新川和江詩集﹄︵思潮社、新選現代詩文庫︶ 1983 ●﹃朝の詩﹄︵花神社︶ 1983 ●﹃ヤァ!ヤナギの木﹄︵教育出版センター、ジュニア・ポエム双書︶ 1985 ●﹃いっしょけんめい 母と子の詩﹄︵フレーベル館︶ 1985 ●﹃ひきわり麦抄﹄︵花神社︶ 1986 ●﹃朝ごとに生まれよ、私﹄︵海竜社︶ 1986 ●﹃新川和江文庫﹄全5巻 ︵花神社︶ 1988 - 1989 ●﹃いなかのあいさつ﹄︵教育出版、小学6年生国語教科書︶1989[4] ●﹃はね橋﹄︵花神社︶ 1990 ●﹃春とおないどし﹄︵花神社︶ 1991 ●﹃星のおしごと﹄︵大日本図書、小さい詩集︶ 1991 ●﹃続・新川和江詩集﹄︵思潮社、現代詩文庫︶ 1995 ●﹃わたしを束ねないで﹄︵ザイロ︶ 1996 ●﹃けさの陽に﹄︵花神社︶ 1997 ●﹃地球よ﹄︵岩崎書店、美しい日本の詩歌︶ 1997 ●﹃わたしは、此処﹄︵花神社︶ 1999 ●﹃いつもどこかで﹄︵大日本図書、詩を読もう!︶ 1999 ●﹃はたはたと頁がめくれ…﹄︵花神社︶ 1999 ●﹃新川和江全詩集﹄︵花神社︶ 2000 ●﹃これはこれは﹄︵野見山暁治絵、玲風書房︶ 2000 ●﹃お母さんのきもち﹄︵小学館︶ 2001 ●﹃生きる理由﹄︵花神社︶ 2002 ●﹃それから光がきた﹄︵理論社、詩と歩こう︶ 2004 ●﹃新川和江詩集﹄ (ハルキ文庫) 2004 ●﹃人体詩抄﹄︵玲風書房︶ 2005 ●﹃詩の履歴書 ﹁いのち﹂の詩学﹄︵思潮社、詩の森文庫︶ 2006 ●﹃記憶する水﹄︵思潮社︶ 2007 ●﹃詩が生まれるとき﹄︵みすず書房︶ 2009 ●﹃名づけられた葉なのだから﹄︵大日本図書︶ 2011 ●﹃この星で生れた 新川和江少年・少女詩集﹄ (北溟社、現代詩のプロムナード 別巻︶ 2010 ●﹃ブック・エンド﹄︵思潮社︶ 2013 ●﹃千度呼べば﹄︵新潮社︶ 2013 ●﹃続続・新川和江詩集﹄︵思潮社、現代詩文庫︶ 2015共著[編集]
●﹃われら中学生﹄︵嶋岡晨共著、毎日新聞社、ヤング・エリート選書︶ 1969 ●﹃女たちの名詩集﹄正・続 (思潮社、ラ・メールブックス︶ 1992 ●﹃祝婚のうた﹄ ︵小学館︶ 1993 ●﹃潮の庭から﹄︵加島祥造共著、花神社︶ 1993 ●﹃朝の詩 1982 - 2002 : 父、母、わたしを守ってくれるもの﹄︵編、幻冬舎︶ 2003 ●﹃おばさんから子どもたちへ贈る詩の花束 (日本女性2人詩集)﹄ ︵水崎野里子共著、ブックウェイ︶ 2018 その他、児童文学の再話、アンソロジー編纂等多数。テレビ出演[編集]
脚注[編集]
- ^ 「寄贈された蔵書、詩集など1万冊 詩人新川さんコーナー特設」朝日新聞2004年5月14日付朝刊、茨城版30p
- ^ 「秋の叙勲 晴れの受章者 勲四等-勲七等」『読売新聞』2000年11月3日朝刊
- ^ “過去の教科書 - 教育出版”. www.kyoiku-shuppan.co.jp. 2023年10月12日閲覧。
- ^ “過去の教科書 - 教育出版”. www.kyoiku-shuppan.co.jp. 2024年5月31日閲覧。
外部リンク[編集]
- ゆうき図書館 - 結城市名誉市民の新川を名誉館長としており、その寄贈資料を「新川和江コレクション」として展示。
- 新川和江(日本詩人愛唱歌集) - ウェイバックマシン(2019年1月1日アーカイブ分) - 「どの詩に誰が作曲したか」など。