木村哲也 (民俗学者)
木村 哲也︵きむら てつや、1971年︿昭和46年﹀ - ︶は、日本の歴史・民俗学者。高知県宿毛市出身。東京都立大学 (1949-2011)文学部卒業。
中学3年のとき、東京都近郊在住の高知県宿毛市出身者の集まりである﹁東京宿毛会﹂席上で、ハンセン病患者と交流の深かった詩人・大江満雄と出逢ったことをきっかけに、﹃大江満雄集﹄編集に参加。全国のハンセン病療養所を訪ね、大江満雄とハンセン病について取材した[1]。
また、高校卒業時に民俗学者の宮本常一の著書に衝撃を受け、都立大在学中に旅の見聞を伝える新聞﹃みる・きく・あるく﹄を発行。後に周防大島文化交流センター︵宮本常一記念展示室︶学芸員も務めている[2]。一方では、祖母が高知県駐在保健婦を経験していたことから、都立大在学中より高知県、青森県、沖縄県などの駐在保健婦の調査研究を進めている[3]。
著作には、大江とハンセン病関連として﹃癩者の憲章 - 大江満雄ハンセン病論集﹄(ISBN 978-4-272-43077-2)など、宮本常一関連として﹃﹁忘れられた日本人﹂の舞台を旅する - 宮本常一の軌跡﹄(ISBN 978-4-309-22444-2)などがあり、保健婦研究では医学書院の雑誌﹃保健師ジャーナル﹄(NCID AA11879059)に﹁﹃保健婦雑誌﹄に見る戦後史﹂を連載している。
脚注[編集]
(一)^ 大江満雄 著、木村哲也 編﹃癩者の憲章 大江満雄ハンセン病論集﹄大月書店、2008年、310頁。ISBN 978-4-272-43077-2。
(二)^ 木村哲也﹁島の医療・衛生﹁孤島の太陽﹂のあとさき 高知県宿毛市沖の島・駐在保健婦の足跡﹂﹃しま﹄第51巻第2号、日本離島センター、2005年10月、94頁、NAID 40006993349。
(三)^ ﹁対談 駐在保健婦の歴史に学ぶ ﹃駐在保健婦の時代 1942-1997﹄をめぐって﹂﹃保健師ジャーナル﹄第69巻第1号、医学書院、2013年1月、46頁、NAID 40019542435、2015年10月19日閲覧。