東京室内歌劇場
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東京室内歌劇場︵とうきょうしつないかげきじょう 英: The Tokyo Chamber Opera Theatre[1]︶は、日本のオペラ団体である。
概要[編集]
1969年︵昭和44年︶、畑中良輔・栗山昌良・若杉弘・三谷礼二・杉田村雄によって﹁﹃室内歌劇﹄を通じ、今日における劇場音楽芸術の可能性を追求し、以って我が国のオペラ振興に寄与する事[2]﹂を目的として創立された。 オープンはオルフ﹃賢い女﹄とガルッピ﹃田舎の知恵者﹄。第一生命ホール支配人であった杉田は読売新聞社に掛け合い共催を取り付けた。美術は若杉が妹尾河童を引き入れ、衣裳は栗山が緒方規矩子を引っ張り込んだ。三谷は友人でカフェレストラン﹁ジロー﹂を経営する沖広治から融資を取り付けた。伴奏は小林道夫が工夫を加え、維持会員には川端康成、中村眞一郎、堀多恵子といった文化人が名を連ねたという[3]。 運営は1976年︵昭和51年︶より会員互選による運営委員会によって成されたが、2011年︵平成23年︶に2億円を超える補助金の不正受給が発覚[4][5]。団体の存続も危ぶまれたが、2013年︵平成25年︶6月3日に﹁一般社団法人 東京室内歌劇場﹂が設立され、現在はオペラ・コンサート公演の他、カルチャー教室や各種セミナーなども開催し、外部団体、企業、教育機関等のオペラ、コンサート公演制作請負業務も行っている[6]。 一方、それまでの﹁任意団体 東京室内歌劇場﹂は会員からの会費の徴収業務に専念していたが、2020年8月に事業を停止。同年12月23日に東京地方裁判所から破産手続開始決定を受けた[5][7]。 公演回数は2018年末日までに229回を数える[8]。役員[編集]
●代表理事 杉野正隆[6] ※他の役職員については公式ホームページを参照アーティスト[編集]
●約300人の音楽家が会員となっている[9]。主な受賞歴[編集]
出典‥[2]- 1973年(昭和48年)第3回モービル音楽賞
- 1988年(昭和63年)音楽之友社賞 『曽根崎心中』(入野義朗)『脳死をこえて』(原嘉壽子)
- 1996年(平成8年)第24回ジロー・オペラ賞特別賞
- 1999年(平成11年)第7回三菱信託音楽賞 『ヴェニスに死す』(ベンジャミン・ブリテン)
- 2007年(平成19年)第15回三菱信託音楽賞 『欲望という名の電車』(アンドレ・プレヴィン)
脚注[編集]
(一)^ The Tokyo Chamber Opera Theatre - 公式ページの英語紹介文
(二)^ ab団体概要・目的 - 公式サイト
(三)^ 畑中良輔 (2012年7月31日). 荻窪ラプソディー. 音楽之友社. p. 81. ISBN 978-4276201965
(四)^ 芸術2団体が補助金不正受給 2.2億円、文化庁返還請求 - 日本経済新聞 2011/8/5付
(五)^ abTSR速報 東京室内歌劇場東京商工リサーチ 2021年1月6日
(六)^ ab“団体概要”. 一般社団法人 東京室内歌劇場. 2020年3月16日閲覧。
(七)^ 東京室内歌劇場の解散に関する報道について - 公式サイト
(八)^ “検索結果 - 東京室内歌劇場 | 昭和音楽大学オペラ研究所 オペラ情報センター”. opera.tosei-showa-music.ac.jp. 2020年11月12日閲覧。
(九)^ “アーティスト | 東京室内歌劇場”. www.chamber-opera.jp. 2020年11月12日閲覧。