狗古智卑狗
狗古智卑狗︵くこちひこ、くこちひく、生没年不詳︶は、﹁魏書東夷伝﹂に登場する狗奴国の官。
読み下し文・原文[編集]
●その南に狗奴国あり。男子を王となす、その官に狗古智卑狗あり。女王に属さず。 ﹁其南有狗奴國 男子爲王 其官有狗古智卑狗 不属女王﹂ -- ﹃魏書﹄東夷伝諸説[編集]
●その名前より﹁菊池彦﹂に通じるとし熊本県菊池郡との関連を指摘する説がある[1][2][3]︵倭名類聚抄には﹁菊池﹂と書いて﹁久々知︵くくち︶﹂と注釈されている︶。 ●王卑弥弓呼より先に記されていることから、狗奴国の実権を握っていたとも考えられる。 ●官名から蔑称の意味を除いて考える説もある[4]。﹁狗﹂は猛であり、雄雄しい勇者の意味﹁建﹂︵タケル︶であると考える。﹁古智﹂は古い知恵という意味であるが、﹁古い﹂の反対語は﹁新しい﹂であり、本来は﹁新しい知恵﹂であると考える。﹁卑狗﹂は﹁ヒコ﹂であり、﹁彦﹂或いは﹁日高﹂、﹁日子﹂と考える。出典[編集]
参考文献[編集]
- 『新訂 魏志倭人伝・後漢書倭伝・宋書倭国伝・隋書倭国伝 中国正史日本伝(1)』 石原道博編訳 岩波文庫。