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田畑 修一郎︵たばた しゅういちろう、本名‥田畑 修蔵︵たばた しゅうぞう︶、1903年︵明治36年︶9月2日 - 1943年︵昭和18年︶7月23日︶は、島根県出身の作家。代表作は1933年に発表し、芥川賞候補にもなった﹃鳥羽家の子供﹄。
島根県美濃郡益田町︵現益田市︶に生まれる。3歳の時に母が病死、9歳の時に銀行支店長だった父も自殺し[1]、旅館を営む田畑キクの養子になる。早稲田大学英文科に入学するも中退。その後、宇野浩二に師事する。また、火野葦平・寺崎浩・丹羽文雄らと﹁街の会﹂を作り、同人雑誌﹃街﹄を創刊する[2]。
1933年に自伝的創作﹃鳥羽家の子供﹄を発表。﹃鳥羽家の子供﹄は、芥川賞の候補作となり、同じく候補作であった中山義秀の﹃厚物咲﹄と競うも落選する。
将来を望まれたが、岩手県盛岡市へ取材中の1943年7月20日に体調を崩して急性盲腸炎となり、日赤盛岡病院に入院するが、7月23日に心臓麻痺のため死去。享年41歳[3]。戒名は文誉修道居士[4]。墓所は小平霊園(19-8-41)。
地元益田市にある﹁益田市立歴史民俗資料館﹂に﹃出雲石見﹄の執筆原稿や初版本などの資料が展示されている。
●﹃短篇集 鳥羽家の子供﹄砂子屋書房、1938年6月。
収録‥相似, 鳥羽家の子供, 郵便, 悪童, 五年間, ふさ江の話, 二つの部屋, 南方, 三宅島通信, 石ころ路
●﹃鳥打帽﹄赤塚書房、1939年3月。
収録‥帰化人の娘たち, 谷間地方, 大阪附近, 競馬の話, 文学的風土記, 二月の感想, 小田獄夫君のこと, 尾崎一雄覚書, ﹁目醒時計について﹂, 玉井勝則君のこと, ﹁善太と三平のはなし﹂, 芥川賞について, 芸その他, 小説雑感, 文芸時評, 文学について
●﹃短篇集 乳牛﹄砂子屋書房、1939年8月。
収録‥岩礁, 断片, 霧の中, 二枚の葉つぱ, あの路この路, 黒白, 帆柱の方, 赤松谷
●﹃短篇傑作集 石ころ路﹄人文書院、1940年8月。
収録‥岩礁, 南方, 三宅島通信, 断片, 石ころ路, 霧の中, 赤松谷, 父母系, 続狐の子
●﹃小説集 狐の子﹄ぐろりあ・そさえて︿新ぐろりあ叢書﹀、1940年11月。
収録‥狐の子, 木椅子の上で, 花近く, 故事, 黄檗, 略図, わが生活, 花間, 今日まで, 続狐の子
●﹃医師高間房一氏﹄砂子屋書房、1941年4月。NDLJP:1135395。
●﹃短篇小説集 蜥蜴の歌﹄墨水書房、1941年10月。
収録‥蜥蜴の歌, 木椅子の上で, 遠きを吹く風, 毛むじやらな手, 起伏, 二日間, あやつり人形, 桃林にて
●﹃さかだち学校﹄中尾彰絵、偕成社、1942年7月。NDLJP:1170053。
●﹃ぼくの満洲旅行記﹄大石哲路・山本奎二絵、児童図書出版社、1948年9月。
●﹃ぼくの満洲旅行記﹄大石哲路・山本奎二絵︵第3版︶、児童図書出版社、1943年9月。NDLJP:1873618。
●﹃文学手帖﹄三杏書院、1943年8月。
収録‥満洲紀行, 鶏と山羊, 様々な感想, 文芸時評其他
●﹃出雲・石見﹄小山書店︿新風土記叢書 第4編﹀、1943年8月。
●﹃郷愁﹄翼賛出版協会、1944年2月。
●﹃鳥羽家の子供﹄田畑文学を守る会︿田畑修一郎文学作品 第1集﹀、1991年。
●﹃ふるさと﹄田畑文学を守る会︿田畑修一郎文学作品 第2集﹀、1992年。
●﹃さかだち学校﹄田畑文学を守る会︿田畑修一郎文学作品 第3集﹀、1993年。
●﹃医師高間房一氏﹄田畑文学を守る会︿田畑修一郎文学作品 第4集﹀、1995年。
●﹃田畑修一郎全集﹄ 第1巻、冬夏書房、1980年8月。
収録‥相似, 鳥羽家の子供, 郵便, 悪童, 五年間, ふさ江の話, 二つの部屋, 南方, 三宅島通信, 石ころ路, 岩礁, 断片, 霧の中, 二枚の葉つぱ, あの路この路, 黒白, 帆柱の方, 赤松谷, 狐の子, 木椅子の上で, 花近く, 故事, 黄檗, 略図, わが生活, 花間, 今日まで, 続狐の子, 父母系, 蜥蜴の歌, 遠きを吹く風
●﹃田畑修一郎全集﹄ 第2巻、冬夏書房、1980年8月。
収録‥医師高間房一氏, 郷愁, 毛むじやらな手, 起伏, 二日間, あやつり人形, 桃林にて, 廃兵, 泥と赤土, 出雲・石見, 鳥打帽, 帰化人の娘たち, 谷間地方, 大阪附近, 競馬の話, 文学的風土記, 二月の感想, 小田岳夫君のこと, 尾崎一雄覚書, ﹁目醒時計﹂について, 玉井勝則君のこと, 善太と三平のはなし, 芥川賞について, 芸その他について, 小説雑感, 文芸時評, 文学について
●﹃田畑修一郎全集﹄ 第3巻、冬夏書房、1980年10月。
収録‥さかだち学校, 文学手帖, 短編小説, 童話, 詩, 随筆, 感想, 日記, 書簡
(一)^ ﹁益田の純文学知って ﹁田畑修一郎﹂ 地元住民が作品集 芥川賞候補など3作編集﹂﹃読売新聞﹄、2006年1月21日、26面。
(二)^ 火野葦平﹁一徹・ひたむきな作家 田畑修一郎君の急逝を悼む﹂﹃読売新聞﹄、1981年8月7日、4面。
(三)^ ﹁田畑修一郎氏﹂﹃読売新聞﹄、1943年7月24日、3面。
(四)^ 岩井寛﹃作家の臨終・墓碑事典﹄︵東京堂出版、1997年︶201頁
外部リンク[編集]
●﹃田畑修一郎﹄ - コトバンク
●﹃田畑 修一郎﹄ - コトバンク
●田畑 修一郎‥作家別作品リスト - 青空文庫
●山陰中央新報社|作家 田畑修一郎︵たばたしゅういちろう︶︵益田市生まれ︶
●島根県‥田畑修一郎︵島根ゆかりの文学者︶
●田畑修一郎に関する文献一覧 - 益田市ホームページ
●田畑修一郎 單行本書目 ︵稀覯本の世界︶