美男子
美男子︵びなんし、びだんし︶または美男︵びなん、びだん︶並びにハンサムは、主に容姿と印象ともに端正で風采のよい男性を指す言葉である。年少者であれば美少年と呼ばれる。類義語に美丈夫︵びじょうぶ︶・男前︵おとこまえ︶・好漢︵こうかん︶、ナイスガイ︵ nice guy ︶、ナイスミドル︵ nice middle ︶等がある。現代日本語では俗語のイケメンなどがある。
ヒトの顔には性別によって平均的に現れる特徴がある。デイビッド・ペレットは、コンピュータによって平均的な男女の顔を作成し、さらにそれぞれの顔に性別による特徴を段階的に補正して﹁女らしい女﹂﹁男らしい女﹂といった複数の画像を作成し、﹁最も魅力的に見える顔﹂を被験者に選択してもらう実験を行った。
実験の結果、女性の場合は平均的な画像に女性らしさを強調した画像が好まれたが、男性の場合は平均的な男性像を中性化した画像が最も好まれた。結果として優しい顔立ちの男性が好まれる理由として、男女間の性差を最小限にする選択圧が働くこと、優しい顔立ちのほうが若く見えることがあげられる[1]。
類義語[編集]
美丈夫︵びじょうぶ︶ 男らしく、風采の立派な男性。﹁男前﹂に近いが、より文語的な表現。 美青年 美形の青年。 ハンサム 英語の﹁handsome﹂からの借用語。ハンサムの語源は、﹁hand︵手︶﹂+﹁some︵形容詞を作る接尾辞︶﹂で、﹁手ごろな﹂﹁扱いやすい﹂という用例に始まり、16世紀後半には、﹁ちょうどよい大きさの﹂﹁見栄えのよい﹂という意味での用例が確認される[2]。ただし、特に米語︵アメリカ英語︶ではhandsomeの語の適用範囲は日本語よりもかなり広い。 二枚目詳細は「二枚目」を参照
関西歌舞伎の看板において、二枚目の看板には美男子が掲示されるのが定番となっていたため、それが美男子を示す言葉として定着した。ちなみに一枚目は主役、三枚目にはギャグメーカーが掲示される。
男前
腕前や一人前のように、特定の言葉を強調する役目を持つ﹁前﹂をつけることで、硬派で魅力的な男性を表現する言葉となっている。
男前とはあくまで男性的であることを条件とし、容姿以外の品格・行動においても魅力的であることを意味する。
なお、ボーイッシュで美しい顔立ちの女性や、凛々しいふるまいをする女性を﹁男前﹂と表現することがあり、中性的・男性的な魅力を兼ね備えた女性︵美人︶を表現する言葉にもなっている。
伊達男
﹁伊達男﹂の用例は江戸時代以降の文献に現れ、﹁派手な振る舞いをする男﹂﹁派手ないでたちの男﹂﹁粋な男﹂といった意味で用いられる。
もともと﹁男立て﹂のように﹁男を立てる﹂こと、意気を示して男らしく見せようとすることを﹁だてをす︵る︶﹂と言ったことが、16世紀半ばの用例で確認できる[3]。ばさらやかぶきに通じ、現代でいえばやんちゃに類似する語感であろう。
民間語源説として、伊達政宗が豊臣秀吉に濡れ衣をかけられた時、部下に磔台を担がせ、自身は白装束︵死装束︶という姿で上方に訪れたが、このときの姿を見た町人たちが彼を伊達男と呼んだことを由来とする俗説がよく知られている。
好男子︵こうだんし︶
風采が良い男性。立派な男性
好漢︵こうかん︶
好印象を与える男性。
益荒男︵ますらお︶
立派な男性。堂々としていて強い男性。
美形
詳細は「美形」を参照
詳細は「イケメン」を参照
出典[編集]
(一)^ 大坊郁夫、高木修︵編︶、2001、﹁美しさの社会性﹂、﹃化粧行動の社会心理学﹄、北大路書房︿21世紀の社会心理学﹀ ISBN 4762822264 p.44.
(二)^ http://www.etymonline.com/index.php?term=handsome
(三)^ ﹃日本国語大辞典﹄﹁だて﹂の項。