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人物・エピソード[編集]
●活動写真の大ファンで、活動弁士だった松田春翠主宰の﹁無声映画鑑賞会﹂のメンバーだった。1966年︵昭和41年︶、稲垣浩が著書﹃ひげとちょんまげ﹄を出版し、松田が祝賀会を開いてくれた。このとき初対面の興津が、﹁僕はあなたの大ファンなんですよ﹂と、稲垣の試作トーキー映画の﹃旅は青空﹄の主題歌︵野口雨情作詞︶や﹃直八子供旅﹄の主題歌︵稲垣浩作詞︶をソラで歌ってみせ、稲垣を驚かせている。稲垣は興津について、﹁大学の先生などわれわれとは別世界の人間で、つき合ってももらえないだろうし、つき合いたくもないと思っていたが、こんな酔っ払いのバカな先生︵これは失礼︶もいるのかと、あらためて見直した﹂、﹁いともたのしい大学先生だった﹂と述懐している。
●この祝賀会の少しあとで、発起人柳家小さん (5代目)を﹁家老﹂に、﹁市川右太衛門を殿様として祭り上げる﹂という﹁三日月会﹂という歌右衛門の後援会が結成された。興津は幹事役を引き受け、﹁入党自由﹂、﹁入党式には男も女も必ずシンボルを見せること﹂、﹁死ぬまで脱党は許さず﹂などといった奇妙な規約を定めた。この会は好評を呼び、その後10年以上の運営となっている[2]。
●教え子の中に漫画家の山本直樹がおり、﹃極めてかもしだ﹄のヒロイン﹁沖津要﹂に名前を引用されている。
●﹃転換期の文学 江戸から明治へ﹄早稲田大学出版部、1960年
●﹃大衆文学の映像﹄桜楓社︿現代の教養﹀、1967年
●﹃明治開化期文学の研究﹄桜楓社、1968年
●﹃落語 笑いの年輪﹄角川書店︿角川選書﹀、1968年 のち講談社学術文庫
●﹃日本の春話三〇〇夜﹄自由国民社︿エース・ブックス﹀、1969年
●﹃日本文学と落語﹄桜楓社︿現代の教養﹀、1970年
●﹃落語界のエース 舌三寸の名人芸に生きた円朝﹄さ・え・ら書房︿日本史の目﹀、1972年
●﹃異端のアルチザンたち 応賀・円遊・金鵞・小せん・藍泉﹄読売新聞社︿読売選書﹀ 1972年
●﹃今昔ポルノ物語﹄月刊ペン社、1972年
●﹃落語と江戸ッ子 巷に生きたひとびと﹄参玄社、1973年
●﹃古典落語と落語家たち﹄参玄社、1974年
●﹃恋しき落語家たち﹄旺文社︿旺文社文庫﹀
●﹃忘れえぬ落語家たち﹄河出書房新社︿河出文庫﹀
●﹃大衆文学の映像 思い出の映画史﹄桜楓社、1974年
●﹃落語とお色気﹄参玄社、1974年
●﹃落語の風土﹄読売新聞社、1975年
●﹃最後の江戸戯作者たち﹄実業之日本社︿有楽選書﹀、1976年
●﹃落語よもやま咄﹄光風社書店、 1977年
●﹃写真で見る大衆文学事典﹄桜楓社、1978年
●﹃落語 江戸から近代へ﹄桜楓社、1979年
●﹃江戸庶民の風俗と人情﹄︵正︶︵続︶︵続々︶︵大尾︶ 桜楓社、 1979年 - 1980年
●﹃江戸小咄漫歩﹄作品社、1981年
●﹃江戸小咄散歩﹄旺文社︿旺文社文庫﹀
●﹃小咄江戸の一年﹄角川書店︿角川選書﹀、1981年
●﹃江戸食べもの誌﹄作品社、1981年 のち旺文社文庫、朝日文庫
●﹃新聞雑誌発生事情﹄角川書店︿角川選書﹀、1983年
●﹃江戸娯楽誌﹄作品社、1983年 のち講談社学術文庫
●﹃江戸気質と上方気質 日本人の生きかた﹄早稲田大学出版部︿リカレントブックス﹀、1983年
●﹃江戸小咄女百態﹄作品社、1983年 のち旺文社文庫、ちくま文庫
●﹃どうでもいいけど気になる言葉 おもしろ語源考﹄学燈社、1983年
●﹃おもしろ雑学日本語﹄﹃日本語おもしろ雑学歳時記﹄三笠書房︿知的生きかた文庫﹀
●﹃江戸吉原誌﹄作品社、1984年
●﹃江戸小咄商売往来﹄旺文社︿旺文社文庫﹀、1986年
●﹃語源-なるほどそうだったのか 意外なルーツと珍妙なエピソードがいっぱいの600語﹄日本実業出版社、1986年
●﹃言葉のルーツ﹄PHP文庫
●﹃落語家 懐かしき人たち﹄旺文社︿旺文社文庫﹀、1986年
●﹃落語家 いま、むかし﹄旺文社︿旺文社文庫﹀、1987年
●﹃大江戸長屋ばなし 庶民たちの粋と情の日常生活﹄PHP研究所、1987年 のちPHP文庫
●﹃日本の女性美﹄求竜堂、1988年
●﹃江戸川柳散策﹄時事通信社、1989年
●﹃探訪江戸川柳﹄時事通信社、1990年
●﹃江戸味覚歳時記﹄時事通信社、 1993年
●﹃江戸商売往来﹄プレジデント社、1993年
●﹃大江戸商売ばなし﹄PHP文庫
●﹃仮名垣魯文 文明開化の戯作者﹄有隣新書、1993年
●﹃江戸川柳女百景﹄時事通信社、1994年
●﹃食辞林 日本の食べ物・語源考﹄双葉社、1994年 のち新書
●﹃明治新聞事始め ﹁文明開化﹂のジャーナリズム﹄大修館書店 、1997年
●﹃江戸文学ウォーキング 読んで楽しく歩いてみよう東京漫歩記﹄ごま書房、1999年
注釈・再話など[編集]
●﹃滑稽富士詣 仮名垣魯文﹄古典文庫、1961年
●﹃新編薫響集 おなら文化史﹄中重徹共著 読売新聞社、1972年
●﹃古典落語﹄︵上︶︵下︶講談社︿講談社文庫﹀、1972 のち講談社学術文庫
●﹃古典落語﹄︵続︶ 講談社︿講談社文庫﹀、1972年
●﹃古典落語﹄︵続々︶ 講談社︿講談社文庫﹀、1973年
●﹃古典落語﹄︵続々々︶ 講談社︿講談社文庫﹀、1973年
●﹃江戸小咄﹄講談社︿講談社文庫﹀、1973年
●﹃古典落語﹄︵大尾︶講談社︿講談社文庫﹀、1974年
●﹃柳家小さん芸談・食談・粋談﹄大和書房、1975年
●﹃江戸小咄﹄︵続︶ 講談社︿講談社文庫﹀、1976年
●﹃江戸小咄十二カ月﹄光風社書店、1976年
●﹃江戸小咄春夏秋冬﹄旺文社︿旺文社文庫﹀
●﹃東海道中膝栗毛﹄講談社︿講談社文庫﹀、1978年
●﹃花暦八笑人 瀧亭鯉丈﹄講談社︿講談社文庫﹀、1982年
●﹃妙竹林話七偏人 梅亭金鵞﹄講談社︿講談社文庫﹀、1983年
●﹃にっぽんジョーク集 金にうらみは…の巻﹄ 講談社︿講談社文庫﹀、1984年
●﹃にっぽんジョーク集. 遠くて近きは…の巻﹄講談社︿講談社文庫﹀、1984年
●﹃江戸の笑い﹄︿少年少女古典文学館 第24巻﹀講談社 1992年
●﹃日本の名随筆 別巻29落語﹄作品社、1993年
(一)^ これは役立つ!言葉のルーツ、奥付、PHP研究所、1998年5月、ISBN 978-4569571508
(二)^ ﹃日本映画の若き日々﹄︵稲垣浩、毎日新聞社︶