誤転用
誤転用︵ごてんよう、Catachresis, ギリシャ語‥κατάχρησις︶とは、文字通りの意味は﹁語の間違った使用﹂であるが、修辞技法としては、言語コミュニティの規範をあからさまに破って︵普通意図的に︶使用する技法である。︵マラプロピズムも参照︶
●they were severely decimated.︵彼らはひどく多数を殺された︶
この文では、正しくは﹁devastated︵壊滅させられた︶﹂とするところに﹁decimated﹂という語を誤転用している。
例[編集]
●語の普通の意味から徹底的に離れた何かを表す語の使用。 'Tis deepest winter in Lord Timon's purse︵タイモン卿の財布の中は深い冬だ︶ - ウィリアム・シェイクスピア﹃アテネのタイモン﹄︵Timon of Athens︶ ●誤転用はしないが実際の名称ではない何かを表す語の使用。 a table's leg︵テーブルの足︶ - 現在では一般的に使われるようになった。 ●文脈から外れた語の使用。 Can't you hear that? Are you blind?︵あれが聞こえたか? 君は目が見えないのか?︶ ●パラドキシカルまたは矛盾する論理の使用。 ●非論理的な混喩︵mixed metaphor︶の創造。 誤転用は甚だしい感情や心神喪失を伝えるのによく使われ、とくにバロック文学やアバンギャルド文学では人気がある︵あった︶。関連項目[編集]
参考文献[編集]
- Smyth, Herbert Weir (1920). Greek Grammar. Cambridge MA: Harvard University Press, p. 677. ISBN 0-674-36250-0.