遠山記念館
遠山記念館︵とおやまきねんかん︶は、埼玉県比企郡川島町にある博物館[1]。
日興証券創設者遠山元一の邸宅と美術コレクションをもとに、1970年に開館した[2]。運営主体は公益財団法人遠山記念館で、歴史的建造物である遠山家の邸宅・庭園と美術工芸コレクションを保存公開し、文化芸術の振興に寄与することを設置目的としている[3]。遠山邸の建物は2018年度に国の重要文化財に指定された
概要[編集]
遠山家住宅は、遠山元一が母、美以のために建てた邸宅であった。建築にあたっては、総監督を弟の遠山芳雄が務め、設計監督は東京帝国大学を卒業し東京・神田で設計事務所を開いていた室岡惣七が、大工棟梁は東京・阿佐谷の中村清次郎が務めた。日本各地から銘材を集め、当時最高の建築技術を駆使。昭和8年︵1933年︶9月26日の着手より昭和11年︵1936年︶4月25日の竣工まで2年7ヵ月。直接工事に関係した者だけでも延べ3万5千人を動員したという。登録有形文化財である建造物の保存・公開とともに、美術工芸品の展示を行う美術館も所在する。美術館は改修工事のため2017年6月より休館し、2018年4月に再開館した。
所在地[編集]
●埼玉県比企郡川島町白井沼675文化財[編集]
重要文化財︵美術工芸品︶[編集]
●紙本著色三十六歌仙切︵頼基︶佐竹家伝来 ●絹本著色春靄起鴉図 岡田半江筆 ●紙本著色布晒舞図 英一蝶筆 ●秋野蒔絵手箱 ●寸松庵色紙︵むめのかを︶ ●源頼朝筆書状︵文治三年十一月九日山城介宛︶重要文化財︵建造物︶[編集]
建造物9棟及び土地が﹁旧遠山家住宅﹂として、2018年度に国の重要文化財に指定されている[4][5]。2000年から2018年までは国の登録有形文化財。
●旧遠山家住宅
●東棟
●中棟
●西棟
●土蔵
●茶室
●寄付待合
●長屋門
●庭門及び内塀
●裏門及び外塀
●附‥雪隠
●附‥腰掛待合
●附‥図面17枚
●土地︵宅地及びため池︶7,862.47平方メートル︵池、水路、橋4基を含む︶
利用情報[編集]
●所在地 埼玉県比企郡川島町大字白井沼675 ●開館時間 10:00-16:30︵入館は16:00まで︶ ●休館日 月曜日、年末年始ほか︵詳細は公式サイト参照︶ ●アクセス ●首都圏中央連絡自動車道川島インターチェンジより車で7分 ●JR川越駅または桶川駅からタクシー ●近隣を運行する下記のバス路線があるが、本数が少ない上、記念館の近くにはバス停留所はない。2022年3月31日までは東武東上線若葉駅より、東武バスウエスト若03系統︵川島町役場線[6][7]八幡団地経由 川島町役場行き︶で﹁遠山記念館入口﹂︵徒歩10分、平日6往復のみ︶も利用できたが廃止された[8]。 ●JR埼京線・東武東上線川越駅及び西武新宿線本川越駅より、東武バスウエスト川越04系統桶川駅西口行き﹁牛ケ谷戸︵うしがやと︶﹂下車、徒歩20分︵毎日運行。本数は1時間毎程度︶ ●JR高崎線桶川駅西口より東武バスウエスト川越04系統本川越駅経由川越駅行き﹁牛ケ谷戸﹂下車、徒歩20分︵毎日運行。本数は1時間毎程度︶ ●館内及び近辺には、食事・喫茶等ができる施設はない。脚注[編集]
- ^ 日本語の館名には「博物館」の語はないが、英語の館名称はToyama Memorial Museumとなっている。
- ^ 「コレクション」(館公式サイト)
- ^ 「遠山記念館について」(館公式サイト)
- ^ 平成30年8月17日文部科学省告示第166号
- ^ 重要文化財(建造物)の指定について(文化庁サイト、2018年5月18日)
- ^ “若葉駅東口-八幡団地線の一部をこのたび川島町役場まで延伸いたします!”. 東武バス (2017年4月27日). 2017年9月17日閲覧。
- ^ 新設「川島町役場」線広報かわじま 2017年5月号
- ^ “4/1【若03】若葉駅~八幡団地~川島町役場線の系統廃止等について”. 東武バス (2022年3月18日). 2022年3月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年5月29日閲覧。
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
座標: 北緯35度59分16.1秒 東経139度29分35.9秒 / 北緯35.987806度 東経139.493306度