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黒板太字

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
黒板太字体の文字の例

: Blackboard bold

 (double struck) 

[]


 (CMoS)199314 "[b]lackboard bold should be confined to the classroom" (13.14) 200315"[o]pen-faced (blackboard) symbols are reserved for familiar systems of numbers" (14.12) 

[1] Gunning & Rossi (1965) [2][][3][4]使[5]

[1][6]



LaTeX (AMS)  AMS  (amsfonts) R  \mathbb{R} 

 ( )  (BMP)  (2100214F) DOUBLE-STRUCK CAPITAL C  BMP  U+1D538  U+1D550 BMP U+1D552  U+1D56B  U+1D7D8  U+1D7E1 BMP 

[]




LaTeX使
LaTeX ユニコード(16進) 記号 数学的な用法
U+1D538 𝔸 アフィン空間アデール環を表す。代数的数体Q代数閉包)を表すこともあるが、その目的では とも書かれる(Q を使うことも多い)。また代数的整数環(代数的数体の重要な部分環)を表すこともある。
U+1D552 𝕒
U+1D539 𝔹 球体ブール領域、あるいは体のブラウアー群を表すこともある。
U+1D553 𝕓
U+2102 複素数体を表す。
U+1D554 𝕔
U+1D53B 𝔻 ガウス平面上の(例えば双曲平面モデルとしての)単位円板を表す。あるいは十進小数の全体を表す。
U+1D555 𝕕
U+2145
U+2146 微分記号を表すことがある。
U+1D53C 𝔼 確率変数期待値、あるいはユークリッド空間、または体の塔に属するを表す。
U+1D556 𝕖 単位ベクトルに使うことがある。
U+2147 数学定数であるネイピア数に使うことがある。
U+1D53D 𝔽 何らかのを表す。位数を下付きにして有限体を表すことが多い。また、ヒルツェブルク曲面や、生成元の数(無限の場合は生成集合)を伴って自由群を表すこともある。
U+1D557 𝕗
U+1D53E 𝔾 グラスマン多様体や何らかの、特に代数群を表す。
U+1D558 𝕘
U+210D 四元数体(HWilliam Rowan Hamiltonの頭文字)や、上半平面双曲空間、あるいは複体の超コホモロジーを表す。
U+1D559 𝕙
U+1D540 𝕀 稀に代数的構造の上の恒等写像を記述するのに用いられる。あるいは純虚数全体のなす集合(虚数単位の実数倍の全体)。
U+1D55A 𝕚
U+2148 まれに虚数単位を表す。
U+1D541 𝕁 時に無理数全体のなす集合 RQ ()を表す。
U+1D541 𝕛
U+2149
U+1D542 𝕂 (典型的には係数体)を表す。これはドイツ語で体を表す Körper(「体(からだ)」も意味する;フランス語では corps)に由来する用法。またコンパクト空間を表すのにも用いられる。
U+1D55C 𝕜
U+1D543 𝕃 レフシェッツ・モチーフを表す。モチーフを参照。
U+1D55D 𝕝
U+1D544 𝕄 モンスター群を表す。
U+1D55E 𝕞
U+2115 自然数の全体を表す。0 を含むか否かは文脈や著者の流儀による。
U+1D55F 𝕟
U+1D546 𝕆 八元数の集合を表す。
U+1D560 𝕠
U+2119 射影空間、事象の起きる確率素数の全体、冪集合、正数の全体、無理数の全体、強制法半順序集合などを表す。
U+1D561 𝕡
U+211A 有理数体を表す(Q は商 (quotient) の頭文字)。
U+1D562 𝕢
U+211D 実数体を表す。
U+1D563 𝕣
U+1D54A 𝕊 十六元数の集合、あるいは球面を表す。
U+1D564 𝕤
U+1D54B 𝕋 トーラス(もしくは円周群)、ヘッケ環ヘッケヘッケ作用素Tn( あるいは ) と書いた)、熱帯半環 (Tropical semi-ring) 、ツイスター空間などを表す。
U+1D565 𝕥
U+1D54C 𝕌
U+1D566 𝕦
U+1D54D 𝕍 ベクトル空間を表す。
U+1D567 𝕧
U+1D54E 𝕎 自然数全体(whole number; ここでは非負整数全体の意味で)を表す(これは N0 とも書かれる)。
U+1D568 𝕨
U+1D54F 𝕏 まれに任意の距離空間を表すのに使われる。
U+1D569 𝕩
U+1D550 𝕐
U+1D56A 𝕪
U+2124 整数環Z はドイツ語で「数」を意味する Zahlen の頭文字)。
U+1D56B 𝕫
U+213E
U+213D
U+213F
U+213C
U+2140
U+1D7D8 𝟘 束論においての最小元
U+1D7D9 𝟙 集合論で、強制法の半順序集合の最大元を表すのによく用いられる。まれに行列環の単位行列。
U+1D7DA 𝟚
U+1D7DB 𝟛
U+1D7DC 𝟜
U+1D7DD 𝟝
U+1D7DE 𝟞
U+1D7DF 𝟟
U+1D7E0 𝟠
U+1D7E1 𝟡

ギリシャ文字 μ の黒板太字は(ユニコードにはないが)数論学者や代数幾何学者が 1 の n乗根全体の成す(もっと言えば群スキーム)を表すのに(下付きの n を付けて)用いることがある[7]

関連項目[編集]

参考文献[編集]

  1. ^ a b Google Groups
  2. ^ Gunning, Robert C.; Rossi, Hugo (1965). Analytic functions of several complex variables. Prentice-Hall 
  3. ^ "Writing Mathematics Badly" video talk (part 3/3), starting at 7′08″
  4. ^ 例えば Serre, Jean-Pierre. Cohomologie galoisienne. Springer-Verlag 
  5. ^ Krantz, S., Handbook of Typography for the Mathematical Sciences, Chapman & Hall/CRC, Boca Raton, Florida, 2001, p. 35.
  6. ^ 例えば Bourbaki, Nicolas (1970). Théorie des ensembles. Herman 
  7. ^ Milne, James S. (1980). Étale cohomology. Princeton University Press. p. xiii 

外部リンク[編集]

  • W3C勧告 Double Struck (Open Face, Blackboard Bold): 黒板太字の記号とユニコード符号化が示されている。基本多言語面 (BMP) に属する符号化は黄色く強調されている。
  • Weisstein, Eric W. "Doublestruck". mathworld.wolfram.com (英語).
  • blackboard bold - PlanetMath.(英語)