デジタル大辞泉 「すっぽり」の意味・読み・例文・類語 すっぽり ﹇副﹈ 1 全体を余すところなくおおうさま。﹁頭からすっぽり︵と︶布団をかぶる﹂﹁雪にすっぽり︵と︶おおわれる﹂ 2 物がうまくはまりこむさま。また、はまっている物が抜けてしまうさま。﹁指がビール瓶の口にすっぽり︵と︶はまる﹂﹁人形の首がすっぽり︵と︶とれてしまう﹂ ﹇名﹈愚か者。まぬけ。 ﹁やい宇治太郎の―め、なんと此のあはうが智略を見たか﹂︿浄・天鼓﹀ [類語]すぽっと・残らず・洗いざらい・くまなく・根こそぎ・虱潰し・すべて・皆・何もかも・ことごとく・なべて・悉(しっ)皆(かい)・余すところなく・漏れなく・逐(ちく)一(いち)・すっかり・そっくり・一から十まで・あまねく・満遍ない・万事・一切・一切合財・丸ごと・ごっそり・いちいち・細大漏らさず・何でもかんでも・根掘り葉掘り・とっぷり・どっぷり・十分・十二分 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「すっぽり」の意味・読み・例文・類語 すっぽり (一)[1] 〘 副詞 〙 ( ﹁と﹂を伴って用いることもある ) (一)① 物が、ぐあいよく、はまったり、かぶさったり、はずれたり、抜けたりなどするさまを表わす語。 (一)[初出の実例]﹁踏みつくれば底もかがみもすっぽりとぬけたるを﹂(出典‥浄瑠璃・鑓の権三重帷子︵1717︶上) (二)﹁手ぬぐひをすっぽり巻いて、鉢まきのやうにひたひでむすび﹂(出典‥滑稽本・浮世風呂︵1809‐13︶四) (二)② 特に、物を頭からすっかりかぶるさまを表わす語。 (一)[初出の実例]﹁全然(スッポリ)と頭巾を被って﹂(出典‥多情多恨︵1896︶︿尾崎紅葉﹀前) (二)[2] 〘 名詞 〙 ( すっぽりと抜けている意から ) まぬけ。あほう。とんま。ばか。人をののしっていう語。 (一)[初出の実例]﹁やい宇治太郎のすっぽり、なんと此あほうが智略を見たか﹂(出典‥浄瑠璃・天鼓︵1701頃︶三) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例