イギリス連邦(読み)イギリスレンポウ(英語表記)Commonwealth of Nations

デジタル大辞泉 「イギリス連邦」の意味・読み・例文・類語

イギリス‐れんぽう〔‐レンパウ〕【イギリス連邦】

British Commonwealth of Nationsイギリスと旧イギリス植民地から独立した諸国で構成される、ゆるやかな連合体。56か国が加盟(2023年現在)。英連邦。
[補説]加盟国中、人口150万人以下の小規模国が33か国を占めている。

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精選版 日本国語大辞典 「イギリス連邦」の意味・読み・例文・類語

イギリス‐れんぽう‥レンパウ【イギリス連邦】

  1. ( Commonwealth of Nations ) イギリス連合王国と、イギリス植民地から独立した諸国から成る連合体。英連邦。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「イギリス連邦」の意味・わかりやすい解説

イギリス連邦
いぎりすれんぽう
Commonwealth of Nations


53Dominion196119941972退19891995

 


コモンウェルスの性格


使


コモンウェルスの成立と発展

構成国のなかで、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドなどは、自治領(ドミニオン)とよばれてきた。自治領は、当初はイギリス本国の植民地であったが、第一次世界大戦の勃発(ぼっぱつ)前に内政上の自治を獲得し、戦後は対外関係においても独立する傾向を強めた。1926年のバルフォア宣言はこの自治領独立化の傾向を進め、自治領は本国と対等で、国王に対する共通の忠誠によって結ばれ、英コモンウェルスの一員として自由に結合するものとなった。1931年のウェストミンスター条例は、このバルフォア宣言の趣旨を法律化し、自治領の独立的地位を法的に確立した。ここに第一次コモンウェルスが成立した。そこにはイギリス国王を共通の元首とする濃い血族の連帯意識があった。第二次世界大戦後、アジア、アフリカ、オセアニア、カリブ海の旧イギリス領植民地の独立に伴い、白人の自治領で構成されていた第一次コモンウェルスは変質して、異文化をもつ多民族の国家グループである第二次コモンウェルスが成立した。そこでは第一次コモンウェルスがもっていた高度の内部的同質性は失われていった。ことに、インドが1949年政体を共和制に変え、イギリス国王に対する忠誠を拒否したのちも、コモンウェルス内に残ることとなったため、従来の国王に対する共通の忠誠という観念は維持できなくなった。そこで1949年のコモンウェルス首相会議で「イギリス国王は独立したコモンウェルスの自由な結合の象徴であり、かかるものとしてコモンウェルスの首長である」という観念が形成された。まさにコモンウェルスの劇的な変身であり、この第二次コモンウェルスが現在のイギリス連邦である。

[池田文雄]

コモンウェルス諸国の特殊関係


(1)(2)(3)(4)使(5)(6)


イギリスのEC加盟とコモンウェルス


1973ECEU()ECEC

 21



196319691978

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百科事典マイペディア 「イギリス連邦」の意味・わかりやすい解説

イギリス連邦【イギリスれんぽう】

イギリスを中心とし,かつてイギリス帝国の植民地であった諸国および属領から構成されるゆるやかな連合体。イギリス王は連合の象徴としての地位を認められている。1926年のイギリス帝国会議で,自治領に内治・外交の自主権が認められ,これが1931年のウェストミンスター憲章で法文化され連邦が成立した。当初の構成国は,イギリス,カナダ,ニューファンドランド(のちカナダに合併),オーストラリア,ニュージーランド,南アフリカ(1961年離脱,1994年復帰),アイルランド(1949年離脱)。1949年の連邦首相会議でイギリス国王を元首としない国も連邦内に含めることになり,1960年代以降にアフリカ,中南米などの新興国が多く加入した。加盟国53(2014年5月現在)。なお旧英植民地で独立後連邦に加入しなかった国はビルマ(ミャンマー),エジプトだけである。
→関連項目アイルランドアンティグア・バーブーダイギリスイギリス自治領イギリス領西アフリカオーストラリアオタワ協定ガイアナガーナカナダ高等弁務官コモンウェルスコロンボ・プランザンジバル[島]自治領ジャマイカシンガポール(国)ジンバブエスリランカセントルシア大英帝国大使ドミニカ国ニュージーランドバヌアツバハマバルバドスマルタマレーシア

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改訂新版 世界大百科事典 「イギリス連邦」の意味・わかりやすい解説

イギリス連邦 (イギリスれんぽう)
Commonwealth of Nations


︿191︿︿︿1931︿249BritishCommonwealth of Nations

 1932273EC2001541988


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「イギリス連邦」の意味・わかりやすい解説

イギリス連邦
イギリスれんぽう
Commonwealth of Nations

 
 ()  1887 1907 British Empire123 British Empire British Commonwealth26312444749調 Commonwealth of Nations61退65 () 73EC7155  

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旺文社世界史事典 三訂版 「イギリス連邦」の解説

イギリス連邦
イギリスれんぽう
British Commonwealth of Nations

 

調British Empire1926British Commonwealth of Nations311949Commonwealth of Nations199551  

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「イギリス連邦」の解説

イギリス連邦(イギリスれんぽう)
(British) Commonwealth of Nations


19263149200354

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世界大百科事典(旧版)内のイギリス連邦の言及

【イギリス】より

…このほかアイルランド島北東部の北アイルランドやアイリッシュ海のマン島,イギリス海峡のチャンネル諸島を含む。また旧イギリス領の諸国とともにイギリス連邦を形成する。イギリスは,江戸時代に始まる日本との交渉の初期から〈ぶりたにあ〉〈あんぐりあ〉と呼ばれ,〈貌利太尼亜〉〈諳厄利亜〉など種々の漢字があてられた。…

※「イギリス連邦」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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