ケイトウ(読み)けいとう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ケイトウ」の意味・わかりやすい解説

ケイトウ
けいとう / 鶏頭
[学] Celosia cristata L.


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栽培


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文化史


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出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「ケイトウ」の意味・わかりやすい解説

ケイトウ (鶏頭)
cockscomb
Celosia argentea L.var.cristata(L.)Kuntz.

文字通りニワトリの肉冠のような花序をつけるヒユ科の春まき一年草。古くに中国から渡来したらしく,《花壇綱目》(1681)や《大和本草》(1708)には鶏頭花(けいとうげ)と記されている。園芸種には二,三の系統があるが,いずれも茎は直立性で卵形,卵状披針形の葉を互生し,夏から秋にかけて茎の先端に紅色,桃色,黄色などの花序を形成し,それに多数の小花を密生する。小花は白色または帯紅色で,花被片は5枚,おしべ5本,めしべ1本。果実は球形もしくは卵形で,中に黒色で光沢のある種子ができる。花序の形や色彩に多くの変異があり,それらは次のような品種群にまとめられる。トサカケイトウは花序がトサカ状のもので,もっとも普通に栽培される。久留米ケイトウはその花序が塊状に発達したものである。羽毛ゲイトウ(別名フサゲイトウ)は花序が細かく分岐して紐状となり,炎のような形となる。フォレストファイヤー,フェザーなどの品種がある。ヤリゲイトウは細裂した花序が全体として尖卵形となる。その中で軸が短縮して,全体が球形となるものをとくに玉ゲイトウと呼んでいる。八千代,赤玉などの品種がある。

 ケイトウは移植をきらうので,4月上旬に直まきとし,適宜間引きを重ねて8~9月に花穂を見るようにする。切花のためには久留米,八千代などの品種がよく,窒素肥料を元肥に多く使用すると生育が良い。鉢作りにはいずれの系統も矮性品種を使用し,小鉢から大鉢に鉢替えして育てる。切花栽培や花壇,鉢植えのためには施肥を十分に行って花穂を大きくみごとにつくるが,種子がとれにくいので,種とりのためには窒素肥料を少なくして,やせ気味に育てるのがよい。
執筆者: ノゲイトウCelosia argentea L.は栽培のヤリゲイトウに似るが,花穂は淡紅色または白色で,柄が長い。花被はより大きく長さ1cmに達する。熱帯の荒地に広く分布し,日本では本州西部・四国・九州南部に帰化している。
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