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… 組織規模の拡大は,また管理者層にも作用し,意思決定の垂直的専門化をもたらす。組織構造を意思決定の垂直的専門化の観点から見れば,トップ・マネジメント=最高管理者(経営者)層,ミドル・マネジメント=中間管理者層,ロワー・マネジメント=下級管理者(監督者)層に分類される。狭義の管理職とは,通常,中間管理者層のことであり,ときには最高管理者層を含むことはあるが,下級管理者層を含むことはない。…
…それが職能別部門組織の確立によって,第1次大戦ころまでに多くの企業が真の企業結合体になったのである。
[集権的機構と管理方式・管理技術]
本社機構を核とする最高経営者層(トップ・マネジメント)は,各部門活動を調整,評価し,市場の動きと部門活動とを調整し,さらに企業全体の政策を決定する。最高経営者層は,長期的予測・判断に基づく企業資源の部門間配分と短期的変動に対応した企業資源の有効利用とについての意思決定を行った。…
…したがってその階層的区別は,担当機能の相対的違いに基づいて,若干あいまいな内容を含みつつ行われている。あえていえば,最高管理機能を担当する最高管理層(トップ・マネジメントtop management)が経営者(層)部門であり,中間管理を担当する中間管理層(ミドル・マネジメントmiddle management)と課以下の現場管理を担当する下部(下級)管理層(ロワー・マネジメントlower management)が管理者(層)といえよう。この場合,最高管理の具体的内容は,ごく一般的にいえば,株主,消費者,労働組合,政府,行政組織,金融機関など,いわゆる企業の利害者集団との関係についての基本的な考え方を決定すること,企業規模との関連において企業の長期的存続を可能にするような戦略的決定を行うこと,各部門間の利害,意見対立を調整・裁定し企業の総合的な力を維持・発展させること,がそのおもなものであるといえよう。…
※「トップ・マネジメント」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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