北朝鮮(読み)キタチョウセン

デジタル大辞泉 「北朝鮮」の意味・読み・例文・類語

きた‐ちょうせん〔‐テウセン〕【北朝鮮】

朝鮮民主主義人民共和国の通称。

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精選版 日本国語大辞典 「北朝鮮」の意味・読み・例文・類語

きた‐ちょうせん‥テウセン【北朝鮮】

  1. [ 一 ] 朝鮮半島北部の地域。
  2. [ 二 ] 朝鮮民主主義人民共和国の俗称。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「北朝鮮」の意味・わかりやすい解説

北朝鮮
きたちょうせん


194899()381930()201112()

 12053823612000200424052009()


歴史

建国の経緯

1945815383838

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朝鮮戦争と復興

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金日成の独裁

()19561219571960

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三大革命と後継者

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金日成死去と金正日体制

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チュチェ思想

北朝鮮の国家理念とされるチュチェ思想は、当初から確固たる体系を備えた思想として創始されたのではなく、北朝鮮の歴史経験と各時点での実践的必要に即応してその内容を変化させてきた。しかも、哲学思想としての体系化においては、従来「唱道者」として称揚されてきた金日成(きんにっせい/キムイルソン)に劣らず、「解釈者」金正日(きんしょうにち/キムジョンイル)が果たした役割が大きい。以下、これを段階的に概観する。

[並木真人]

前史

スターリンの死去は、金日成に朝鮮独自の社会主義革命の理論化を促すものであった。1955年4月、朝鮮労働党は「マルクス・レーニン主義を朝鮮の現実に創造的に適用する」思想闘争を展開すべきことを唱えた。これは、朝鮮戦争後の復興をめぐる路線対立と結合し、金日成の唱える重工業優先・農業集団化路線に対する批判が「教条主義的な誤り」であるとして、闘争の対象に取り上げられた。当時、金日成に反対する勢力は、その主張の正統性の根拠をソ連や中国など外部の権威に求めていたが、金日成は同年12月の演説において、主体(チュチェ)を確立して朝鮮の現実にふさわしいマルクス・レーニン主義の革命理論の「解釈」を行うべきことを主張した。ここに後のチュチェ思想の原点があるといわれる。これに対して、フルシチョフ(当時ソビエト共産党第一書記)のスターリン批判を経て開催された1956年4月の朝鮮労働党第3回大会では、延安派やソ連派が個人崇拝批判を通じて金日成の権力に挑戦した。このことは、金日成をして、朝鮮革命における朝鮮人の主体的力量の正統性をいっそう確信させることとなった。金日成に対して公然と反旗を翻した八月宗派事件は、1956~1957年の延安派、ソ連派および旧南労党系の粛清によってようやく収拾された。この事件を教訓として、金日成はイデオロギーにおける自主性、主体性をいっそう強調するようになり、党の内外で主体性を思想学習することが叫ばれた。

[並木真人]

チュチェ思想の唱道

19601965419668195519675()12197011


金正日による「解釈」

19721241973219742調

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思想から擬似宗教へ

19867

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 199243


脱チュチェ思想

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統一問題

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 198019919姿12調()()

 19983()20006()()調20033()


政治

国家機関

1998年制定の新憲法により、従来国家元首として対外的に国家を代表してきた国家主席制と中央人民委員会が廃止された。かわって、最高人民会議常任委員会委員長(2012年1月時点で金永南(きんえいなん/キムヨンナム))が国家を代表するとされるが、実際には国防委員会委員長(1993年4月9日~2011年12月17日まで金正日(きんしょうにち/キムジョンイル)。2012年1月時点では空席)が国家最高の職責である。国家機関は、最高軍事指導機関、行政機関、裁判・検察機関からなっている。主権は労働者、農民、兵士、勤労インテリに属し、最高人民会議と各級地方人民会議を通じて行使されるが、満17歳以上の公民には選挙権と被選挙権が与えられている。国防委員会は国家主権の最高軍事指導機関とされ、国防全般を管理し、委員長がいっさいの武力の指揮統率権を保有する。最高主権機関は普通選挙で選出される最高人民会議である。これは立法権その他を行使し、任期は5年、代議員数は687名で、定例会議は年1~2回開かれ、休会中は常設会議が職務を代行する。最高主権の行政的執行機関としては、内閣があり、その下に実務を担当する各省、委員会が置かれている。また司法機関は中央裁判所と中央検察所があり、裁判は判事と人民参審員からなる合議制を採用している。

 地方行政区画は、9道(平安(へいあん)南・北道、黄海(こうかい)南・北道、咸鏡(かんきょう)南・北道、両江道(りょうこうどう)、慈江道(じこうどう)、江原道(こうげんどう))、4直轄市(平壌(ピョンヤン)、開城(かいじょう)、南浦(なんぽ)、羅先(らせん/ラソン))からなり、道はさらに市(直轄市では区域)、郡に分かれ、郡の下に里、邑、洞、労働区域がある。地方機関には、道、直轄市とその下の市、郡レベルにそれぞれ地方主権機関である地方人民会議と地方人民委員会がある。

[並木真人]

政党・社会団体



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外交・軍事



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経済

生産手段の社会化

北朝鮮では、解放以来生産手段の社会主義的所有を基礎とし、中央集権化された経済の計画的運営を追求しており、私的経営は消滅すべきものとされる。建国当初は、主要産業の国有化によって形成された社会主義経済形態とともに、個人農や私営商工業など、社会主義への過渡期の初期に固有な小商品経済形態や資本主義経済形態が存在した。しかし、1953年秋から開始された農業および私営商工業の協同化による社会主義的改造の完成によって、1958年末には国民経済の全部門で社会主義的所有(国家的および協同的所有)が支配するようになった。こうして、主要工場、企業所をはじめとする商工業部門は完全に国営となった。農業部門では、国営農場は少なく、協同農場(農家300戸、耕地500ヘクタール)が圧倒的比重を占めている。

[並木真人]

長期経済計画

調

 194619471947()()30

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 19701975()2調西貿

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危機の到来

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 199112UNDP()()()()貿1992199319969()

 199410953KEDO19978()()()200210

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対外貿易

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 1960貿801970西西貿50西貿1970貿1979貿1980西貿

 西19861019878西1980貿貿80貿19801991貿19921990820022715615437016163


社会・文化

日常生活・社会福祉



 1980()319661974西

 1995

 6055調()


教育・科学

4647197591114619469()270

 1990調()()1994()


報道・出版

西1946919466()194611

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文学・芸術・スポーツ


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 199671979 199981974 200092002910()10()200248


日本との関係


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 2004165(1)(2)(3)12(4)8510調0473



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改訂新版 世界大百科事典 「北朝鮮」の意味・わかりやすい解説

北朝鮮 (きたちょうせん)

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百科事典マイペディア 「北朝鮮」の意味・わかりやすい解説

北朝鮮【きたちょうせん】

朝鮮民主主義人民共和国

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「北朝鮮」の解説

北朝鮮(きたちょうせん)

朝鮮民主主義人民共和国

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旺文社世界史事典 三訂版 「北朝鮮」の解説

北朝鮮
きたちょうせん

朝鮮民主主義人民共和国

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世界大百科事典(旧版)内の北朝鮮の言及

【朝鮮民主主義人民共和国】より

…94年の金日成没後,金正日を中心とする後継者体制を築きつつある。〈北朝鮮〉と略称されることが多い。
〔1980年代前半まで〕

[略史]
 1945年の8・15解放とともに38度線以北に進駐したソ連軍は,30年代以来の抗日闘争を基盤として朝鮮民衆が自主的に形成していた地域自治組織である人民委員会を基本的に承認し,その上に行政機構を積み上げさせていく方針をとった。…

※「北朝鮮」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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