デジタル大辞泉 「始末」の意味・読み・例文・類語 し‐まつ【始末】 ﹇名・形動﹈(スル) 1 物事の始めと終わり。始めから終わりまでの細かい事情、または成り行き。いきさつ。顛(てん)末(まつ)。﹁事の始末を見守る﹂ 2 ある物事の最終的な状況。特に、よくない結果。﹁しまいには泣き出す始末だ﹂﹁万事この始末だ﹂ 3 物事の締めくくりをつけること。後片付けをすること。処理。﹁火の始末﹂﹁始末に困る﹂﹁店を始末して田舎に帰る﹂ 4 浪費をしないように気をつけること。また、そのさま。倹約。﹁用紙を始末して使う﹂ ﹁―な家で、ずいぶん遠く使いに出る時も交通費は出なかった﹂︿島木健作・生活の探求﹀ [類語]︵1︶顛(てん)末(まつ)・経(けい)緯(い)・いきさつ・一部始終・過程・プロセス・次第・子細・曲折/︵2︶ありさま・次第・仕儀/︵3︶整理・収拾・処理・処置・処分・首尾・片付ける・済ます・終える・上げる・仕上げる・こなす・やっつける・料理・解決・方(かた)を付ける・けりを付ける・畳む・整(せい)頓(とん)する・整える・仕舞う・収納する・かたす/︵4︶倹約・節約・セーブ・エコノミー・切り詰める・引き締める・約(つづ)める・節する・けちる・けちけちする・出し惜しむ・出し渋る・爪に火を点す・財布の紐を締める・財布の紐が堅い・経済・節倹 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「始末」の意味・読み・例文・類語 し‐まつ【始末】 (一)〘 名詞 〙 (二)① 事の始めと終わり。始めから終わりまで。終始。本末。首尾。 (一)[初出の実例]﹁いかに簡古にせうとても事の始末がさらりときこえいでは史筆ではあるまいぞ﹂(出典‥史記抄︵1477︶四) (二)[その他の文献]︹晉書‐謝安伝︺ (三)② 事の次第。事情。特に悪い結果。 (一)[初出の実例]﹁崇寿院主出二堺庄支証案文一説二破葉室公一。愚先開口云。始末院主可レ被レ白云々。院主丁寧説破﹂(出典‥蔭凉軒日録‐延徳二年︵1490︶九月六日) (二)﹁オヤオヤあぶらだらけだ。コリャア大へんな始末だ﹂(出典‥滑稽本・八笑人︵1820‐49︶二) (四)③ ( ━する ) 物事に決まりをつけること。かたづけること。しめくくり。処理。 (一)[初出の実例]﹁同請取算用の始末の事、以上種々てま入了﹂(出典‥多聞院日記‐永祿十二年︵1478︶八月二〇日) (二)﹁凡ての葛藤を、二枚の蹠に安々と始末する﹂(出典‥草枕︵1906︶︿夏目漱石﹀二) (五)④ ( 形動 ) ( ━する ) 浪費しないこと。倹約すること。また、そのさま。質素。 (一)[初出の実例]﹁Ximat(シマツ) アル ヒト﹂(出典‥日葡辞書︵1603‐04︶) (二)﹁藤屋の市兵衛が申事を尤と思はば、始末(シマツ)をすべし﹂(出典‥浮世草子・好色一代男︵1682︶七) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
普及版 字通 「始末」の読み・字形・画数・意味 【始末】しまつ 始終。︹梁書、徐勉伝︺輒(すなは)ち(つぶ)さに修の始末、竝びに掌の人、すの卷帙、條目の數を載せ、みて拜表して以聞(いぶん)︵上奏︶す。 字通﹁始﹂の項目を見る。 出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報