時計(読み)トケイ(英語表記)watch

翻訳|watch

デジタル大辞泉 「時計」の意味・読み・例文・類語

と‐けい【時計/土×圭】

 
使()()
[]

[]  
 

 
︿Die Uhr101調17942  

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精選版 日本国語大辞典 「時計」の意味・読み・例文・類語

と‐けい【時計・土圭】

 

(一)  
(二) 西()=使西
(一)[](1491)
(三) (  ) 
(一)[](900)
(二)[]


(1)=
(2)使使使

とき‐はかり【時計】

  1. 〘 名詞 〙とけい(時計)〔日葡辞書(1603‐04)〕

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「時計」の意味・わかりやすい解説

時計
とけい
watch
clock

時刻の指示、あるいは時間を測定する装置を時計という。広義には太陽や恒星の位置から時刻を決定する日時計、星時計、アストロラーベ(おもに航海用に使われた天体観測儀。現代の六分儀にあたるもの)、子午儀(子午線通過時刻を観測する時計)、写真天頂筒なども含むが、一般には水や砂などの規則的な流れ、振り子、てんぷ(調速装置)、音叉(おんさ)、水晶片・原子の振動などのように、等しい時間間隔で繰り返される周期現象を利用して時間を計る装置をいう。

[元持邦之・久保田浩司]

歴史

時間の分割

1gnomon使1sundial西使clepsydra1365155012()()11便1819124hour60minute60second

 1927151956119001012131556925.974711960196711339192631770133919263177010.9調11()1977133


機械時計の発展

1300141370Henri de Vic5Giovanni de' Dondi131813894.61.413641960()1301141241416

 1515Peter Henlein1479148015421510稿fuséestack freed16171600()

 158316571675調調

 155120()()()2Hans de Evalo1581163916

 1716Nicolas Fatio16641753170417William Clément16381704Thomas Tompion16391713George Graham16731751Thomas Mudge1715179418

 19姿1840退201924John Harwood189319641920()181920


電気・電子時計の発達

1830ZamboniAlexander Bain181018771840Matthias Hipp18131893A. Lemoine1856Louis Breguet180418831918Henry Ellis Warren使1927Warren A. Marrison189619801949Harold Lyons19131998

 1948319541952196944()1972199352003IC


時計の種類

時計の種類・分類方法は多種多様で、時刻指示機と時間測定器、また源振部の制御方式による電気、電子、機械時計の区分なども広く用いられる。しかしウォッチとクロックの区分がもっとも一般的であろう。前者は通常、身に着けて使用される時計、後者は一般に定位置で使用される時計をいう。実際にはケースのつかないムーブメントmovement(時計の機械部分)の状態で取引される場合も多いので、国によってはムーブメントの直径や厚み、あるいは容積によってウォッチのムーブメントを区分している。

[元持邦之・久保田浩司]

ウォッチ

使

 12.25522.510()調

(1) 

(2) 

(3) 使使ISO4800姿145301.5antimagnetic

(4) 1shock-resistant

(5) 335water-resistant100

(6) 使3


クロック

20RiflerShortt10.01


時計の構造


4

(1) 調

(2) ()

(3) 

(4) 


時計産業

機械時計が14世紀北部イタリアに出現したのち、時計の製造地域はイタリアからドイツ南部、フランス、オランダ、イギリス、スイスと移り変わったが、きわめて高度な技術と熟練作業者を必要とするため、その後アメリカ、日本、旧ソ連が加わった程度で、生産国はごく少数に限られていた。1930年代にはスイス(ウォッチ)、ドイツ(クロック)、アメリカ(ウォッチとクロック)の3国で世界の時計の90%以上を生産、また水晶時計化の始まる直前の1970年にはスイス、日本、旧ソ連、アメリカ、フランス、旧西ドイツの6国で90%を生産していた。しかしエレクトロニクスの急速な発展によって時計も電子化という一大変革の時代を迎えることになった。これは単なる技術革新にとどまらず、産業構造を変え、生産国の地図を大幅に塗り替えた。主要な時計メーカーは国際的コスト競争、輸出トラブル回避のため海外生産を行う体制をとったこともあって錯綜(さくそう)してはいるが、時計生産の中心地はすでに欧米から日本をはじめとするアジア地域(ウォッチは日本と、香港(ホンコン)を含む中国、クロックはこれに台湾などが加わった一部アジア諸国地域)に移っている。2010年(平成22)の時計の世界生産個数(推定)はウォッチ10億5000万個、クロック4億7500万個である。

[元持邦之・久保田浩司]

生産の形態

1960


スイスの時計産業

フランスにおける宗教戦争(カトリック対プロテスタントの抗争)によって、フランスからジュネーブなどに逃れてきた時計師たちが技術を伝え、16世紀後半に時計産業が盛んになった。18世紀に入って時計作りはジュラ山脈沿いに広がり、ジュラ山地農家では、副業として農閑期に時計製造を習得するようになり、部品製造から組立てまでを行う、家内工業として発達した。スイスメーカーは第一次世界大戦後に、腕時計の流行にいち早く対応して、1929年の世界大恐慌ののち、連邦政府の保護のもとに組織化を進めた。時計会議所の傘下に時計製造者連盟(FH)、時計部品製造者組合連合会(UBAH)を設け、1931年には時計産業最大のコンツェルン・スイス時計産業総合株式会社(ASUAG)を設立、時計の主要部品エボーシュ(未完成品ムーブメント、あるいは部品一式)、てんぷ、ひげぜんまい、脱進機等のメーカーをそれぞれグループ化して統制し、過剰生産防止、外国時計産業発展防止活動、価格・賃金の統制、情報収集などを行った。スイスは多くの熟練労働者、精度の高い時計用工作機械による技術的優越とこの統制組織によって、その後約40年間世界ウォッチ市場を独占した。とくに1940~1950年代にはスイスは世界で生産される数量の過半を生産し、この時期、時計の輸出額はスイス全輸出額の20~30%を占めた。しかしその後、日本、アメリカ、旧ソ連等の発展によってシェアを落とし、また伝統的産業構造と技術に頼りすぎて、新技術、たとえば水晶ウォッチなどの開発に出遅れ、それまでスイス製品の約半数を占めていたピンレバー(廉価なロスコフウォッチ。簡素な機構の時計)のシェアを香港製デジタルウォッチに奪われた。1980年代の生産は機械式の全盛期の1970年に比べて半減し苦境に陥ったが、その後組織再編、高価格化に力を入れ、1990年代以降は売上高は立ち直り大幅な挽回に成功した。現在のスイスは、その雇用人口は全盛期の約半数に減少したが、伝統的な主力品種である機械式・工芸的高級品の分野では繁栄している。

[元持邦之・久保田浩司]

香港の時計産業

1960年代には低価格のウォッチ用ケース、文字板、バンドを生産し、数社がおもにスイスからムーブメントやばら部品セットを輸入し完成品を組み立てているにすぎなかった。1970年代になって国際分業化が始まり、日本、スイスのメーカーが進出し、デジタルウォッチの出現後はアメリカ企業との結び付きを強め、1970年代後半から生産が急増した。また中国への委託加工も始まり、1980年代初めには輸出、輸入(大部分を再輸出)で世界の時計の過半数を集配する巨大な流通センターに成長した。デジタルウォッチは1972年初めてアメリカで発売されて国内にブームを巻き起こしたが、大手半導体メーカーの相次ぐ参入によって企業間競争が激化し、低労賃で労働力の豊富な香港から製品を輸入するメーカーが増えた。反面、アメリカの製造業者はこの香港の安値に対抗できずに倒産か撤退に追い込まれた。

 香港時計産業の特徴は、生産国からウォッチやムーブメント、また組立てセットを輸入し、ケース付け、バンド付けなど付加価値をつけて輸出するか、組立てだけを行うかのどちらかで、部品からの一貫生産にこだわらなかった点にある。研究・開発費の不要な組立てメーカーに徹したこと、たまたま外装産業があったこと、自由港としての利点を十分に生かしたことが今日の成長につながった。デジタルウォッチが急増した1980年代には生産個数で世界一となったこともあったが、そのころから中国への委託加工を大幅に伸ばしていた。香港の中国返還後は委託加工にとどまらず中国内地産業との関係を急速に強めている。

[元持邦之]

日本の時計産業

187361919132調194019452019544671937

 196419655070197019801970LEDLCD2010226590663046730064173059241723005調


時計市場の現況

46198011199019974400020023200020101050008018247500



1950JH1958196619711973GH西198019241985198519881988 1905196219901991GJ1993AG19931994191112199620021998辿1999NTTTHE SEIKO BOOK 19991199919991999200120012002 2006 2009

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改訂新版 世界大百科事典 「時計」の意味・わかりやすい解説

時計 (とけい)


11/51/101/1001/1000chronograph

 使TVVTR使

 timepiecewatchclock使

 155120



 5000gnomon1400

 124121114便使便

使使813124

 174002使400

17G.C.R.J.I.158316591675

 

使

 17貿︿便11141816

 100西J.176264

1718191755Thomas Mudge1715-94使

 192使

 便11241950

 10269

 Abraham Louis Bréguet1747-1823

1819Henry Ellis Warren調19181姿1927使使11/10004910067IC69LED使





1970IC123480IC123197080︿

 199712600051000320001380%

 19974400023000500040003000

187580819293991930191818951913調37511153358

 21950801977西801

1616001970

 ASUAGSSIH357004301083

 60貿70

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百科事典マイペディア 「時計」の意味・わかりやすい解説

時計【とけい】

 
14161659 調調1調 調
 

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「時計」の意味・わかりやすい解説

時計
とけい
clock; watch; timepiece

時刻を知るための装置。一般に天体観測具,日時計,月時計,星時計,アストロラーブなど直接に天体の地球に対する相対位置の観測に基づくものから,人工的機構による水時計,砂時計,火時計,機械時計,電気時計などがある。近代では主として機械時計と電気時計をさす。いずれも一定周期の振動をその動作の基本に用いている。機械時計では振り子またはひげぜんまいと天府を振動体とし,動力にはぜんまいばねやおもりを用いている。電気時計には永久磁石とコイルを組合せた乾電池式,トルクモータを用いた電磁式,電磁石に親時計からパルスを与えて駆動する親子時計,商用交流の周波数を利用したワーレン型,水晶発振器を用いた水晶時計がある。原子または分子の共鳴吸収の周波数に基づいた原子時計が最も精度のよいものである。

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デジタル大辞泉プラス 「時計」の解説

時計〔クラシック〕

オーストリアの作曲家ヨーゼフ・ハイドンの交響曲第101番(1794)。原題《Die Uhr》。名称は第2楽章の伴奏のリズムが振り子時計を連想させることに由来する。
 

J-POPGLAY

 
GLAY2013TAKURONHK  
 

J-POP

 
()1983  

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世界大百科事典(旧版)内の時計の言及

【時間】より

… こうした点を振り返ると,時間の問題は,およそ人間と世界にかかわるあらゆる問題の起点であり,一方で不易の問い(時間とは何か,過去,未来,現在の区別とは何か,時間は実体的存在であるか,など)が繰り返し登場する主題であると同時に,他方で,優れて現代的,社会的な問題を生む宝庫でもあると言えよう。空間暦(こよみ)時刻【村上 陽一郎】
【時間認識の文化的差異】
 われわれは暦や時計によって経験の流れを〈勤務時間〉と〈休み〉,あるいは〈播種期〉〈除草期〉〈収穫期〉といった意味をもつ単位に分割している。時間は,分割された意味単位とそれらのつながりとして社会的に形象化される。…

【時刻】より


1便

【精密機械工業】より

…何が精密機械であるかについては必ずしも明確な分類はない。通産省の《機械統計年報》では計測機器,光学機械器具,時計の製造業を精密機械工業としている。また総務庁統計局の《日本標準産業分類》(1993改訂)では計量器・測定器・分析機器・試験機,測量機械器具,医療用機械器具・医療用品,理化学機械器具,光学機械器具・レンズ,眼鏡,時計・同部品を製造する産業を中分類の精密機械器具製造業としている。…

※「時計」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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