海綿を最初に利用したのはフェニキア人あるいはエジプト人といわれている。彼らは、海岸に打ち上げられたモクヨクカイメンの仲間を骨格繊維だけに加工し沐浴(もくよく)用や兵士の膝盾(ひざたて)のクッションとして利用した。現在では海綿が人間生活に利用されることは甚だ少なく、尋常海綿類のモクヨクカイメンの仲間の数種が化粧用、事務用として利用されているにすぎない。また、六放海綿類はその珍奇な形から、ホッスガイ、カイロウドウケツなどが趣味家の飾り物にされている。しかし、ごく最近になって、海綿は抗生物質や生理活性物質を産生することが知られるようになり、海綿から発見された細胞分裂を抑制する物質が抗癌剤(こうがんざい)として合成され、医療用として使用されるようになった。今後この方面の研究はますます発展するものと思われる。
[星野孝治]
国または地方公共団体が個々の候補者の選挙費用の一部または全額を負担すること。選挙に金がかかりすぎ,政治腐敗の原因になっていることや,候補者の個人的な財力によって選挙に不公平が生じないようにという目的で...
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