海綿(読み)カイメン

デジタル大辞泉 「海綿」の意味・読み・例文・類語

かい‐めん【海綿】

 
1綿
2   

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精選版 日本国語大辞典 「海綿」の意味・読み・例文・類語

かい‐めん【海綿】

 

(一)  
(二) 綿
(一)[]綿(1887︿)
(三) 1798
(一)[]綿()(西187071︿)
 

うみ‐わた【海綿】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「海綿」の訓読み ) 「かいめん(海綿)」の異名
    1. [初出の実例]「走り往て海絨(ウミワタ)をとり醋を含せ之を葦につけてイエスに飲しむ」(出典:引照新約全書(1880)馬太伝福音書)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「海綿」の意味・わかりやすい解説

海綿
かいめん


綿()綿()綿綿綿綿1735綿綿J. Ellis綿綿

 綿1000綿綿()()綿綿()綿綿綿綿綿


体の構造


綿綿3綿綿綿綿綿綿

 綿綿綿


分類


綿4

(1)綿 Leucosolenia laxaSycon okadai

(2)綿 3Hyalonema sieboldiEuplectella imperialis

(3)綿 綿綿Callyspongia confoederataC. elegansRaspailia hirsutaSpongia officinalisHaliclona permollisHalichondria japonica

(4)綿 


生殖


綿


利用

海綿を最初に利用したのはフェニキア人あるいはエジプト人といわれている。彼らは、海岸に打ち上げられたモクヨクカイメンの仲間を骨格繊維だけに加工し沐浴(もくよく)用や兵士の膝盾(ひざたて)のクッションとして利用した。現在では海綿が人間生活に利用されることは甚だ少なく、尋常海綿類のモクヨクカイメンの仲間の数種が化粧用、事務用として利用されているにすぎない。また、六放海綿類はその珍奇な形から、ホッスガイ、カイロウドウケツなどが趣味家の飾り物にされている。しかし、ごく最近になって、海綿は抗生物質や生理活性物質を産生することが知られるようになり、海綿から発見された細胞分裂を抑制する物質が抗癌剤(こうがんざい)として合成され、医療用として使用されるようになった。今後この方面の研究はますます発展するものと思われる。

[星野孝治]


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