硝酸(読み)ショウサン(英語表記)nitric acid

デジタル大辞泉 「硝酸」の意味・読み・例文・類語

しょう‐さん〔セウ‐〕【硝酸】

 
使HNO3
[]()()  

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精選版 日本国語大辞典 「硝酸」の意味・読み・例文・類語

しょう‐さんセウ‥【硝酸】

 

(一)   ( [] salpeterzuur  )  HNO3 湿
(一)[]︿西︿調(1833)



 

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改訂新版 世界大百科事典 「硝酸」の意味・わかりやすい解説

硝酸 (しょうさん)
nitric acid


HNO38J.R.17

NO2


 1.5024286

 CoNO3NH352CoNO3428

 NO2ONO2NO2

 2HNO3NO2NO3H2O

NO2

 HNO3H2SO4NO2HSO4H2O

CH3

COONO2使




19NaNO320N2O2NONO1902F.W.

1 3abc

a7009001049598%NObN2O4cNOb6065%39

2 MgNO32NO29899%NO2




HNO3HKNO3C2H5NO3MINO3NO3nitron湿湿


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日本大百科全書(ニッポニカ) 「硝酸」の意味・わかりやすい解説

硝酸
しょうさん
nitric acid


HNO3


歴史

古く8世紀ごろ、アラビアにおいて緑礬(りょくばん)FeSO4・7H2OまたはミョウバンKAl(SO4)2・12H2Oと硝石KNO3とを混合して蒸留することによってつくられていた。17世紀になってドイツのグラウバーがこれを改良し、ビトリオール油(濃硫酸)と硝石との混合物を蒸留し、純粋な硝酸をつくった。銅、銀などを溶かすことから、ビトリオール油よりも強いということで、「強い水」という意味のラテン語をとりaqua fortisといわれ、また硝石の精という意味からイギリスではspirit of nitreともいわれていた。硝酸ということばは、1879年にフランスのラボアジエによってフランス語でacid nitriqueと命名されて以来用いられるようになった。

[守永健一・中原勝儼]

製法


1001201920NaNO3

  4NH35O24NO6H2O
  2NOO22NO2
  3NO2H2O2HNO3NO
1070090010606569.812398100()3000602005


性質

純粋な硝酸は無色の液体で、吸湿性が強く著しく発煙する。光に当たると一部分解する。市販の濃硝酸は60~70%、比重1.38~1.42の水溶液である。酸化力が強く、金、白金、ロジウム、イリジウムなどの貴金属以外の金属とは激しく反応し、これを溶かすが、鉄、クロム、アルミニウムなどは不動態をつくって侵されない。多くの有機化合物を酸化またはニトロ化する。濃硝酸1、濃塩酸3の割合で混合したものは王水といわれ、白金や金なども溶かす。希硝酸は強い一塩基酸であるが(電離度は1規定で82%、0.1規定で93%)、酸としての強さは、濃硝酸は同じ濃度の濃塩酸よりは劣る。また、濃硝酸を冷暗所以外に置くと、日光などの作用で徐々に分解し黄褐色となる。強い酸化剤で、硫黄(いおう)、リンなどと熱すると、それぞれ硫酸、リン酸などを生じる。希硝酸にも酸化作用があるので、銅、銀、水銀なども窒素酸化物を生じて希硝酸に溶ける。

[守永健一・中原勝儼]

用途

硝酸やリン硝安肥料など肥料用、硝酸ナトリウム、鉛室法硫酸(二酸化硫黄の酸化)、ニトログリセリン、ニトロセルロース、TNT、ピクリン酸など火薬の原料となるニトロ化合物の合成、セルロイド、染料(アゾ染料、アニリン染料など)、顔料、アジピン酸や化学繊維などの製造原料として用いられるほか、めっきや酸洗用、医薬品として収斂(しゅうれん)剤その他に用いられる。また、濃硝酸はアミン類と急激に反応分解するので、ロケット推進薬の酸化剤として用いられる。劇薬で、皮膚、口、食道、胃などを冒す。また、発煙硝酸を吸入しても気管を侵し、肺炎となるおそれがある。大気中の許容濃度は10ppmである。

[守永健一・中原勝儼]


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百科事典マイペディア 「硝酸」の意味・わかりやすい解説

硝酸【しょうさん】

 
HNO3100HNO34283.81.4269.8HNO3123使
 

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化学辞典 第2版 「硝酸」の解説

硝酸
ショウサン
nitric acid


HNO3(63.01)()69.08 123  1.42 g cm3 42 861.50 g cm3湿NOO2 [CAS 7696-37-2][]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「硝酸」の意味・わかりやすい解説

硝酸
しょうさん
nitric acid

 
 HNO3 41.386 98% ( 1.50) 62% (1.38) 50% (1.31)   

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栄養・生化学辞典 「硝酸」の解説

硝酸

 HNO3 (mw63.01).強酸の一つで,酸化力もあり,ニトロ化する能力もある.多くの塩が可溶性である.

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