精神物理学(読み)セイシンブツリガク(英語表記)psychophysics

デジタル大辞泉 「精神物理学」の意味・読み・例文・類語

せいしん‐ぶつりがく【精神物理学】

 
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精選版 日本国語大辞典 「精神物理学」の意味・読み・例文・類語

せいしん‐ぶつりがく【精神物理学】

  1. 〘 名詞 〙 精神と肉体の関係を量的実証的に研究する学問。ドイツの科学者フェヒナーが提唱し、物理的刺激と感覚の関係を法則的に明らかにしようとした。

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最新 心理学事典 「精神物理学」の解説

せいしんぶつりがく
精神物理学
psychophysics

 
19Fechner,G.T.

 psychophysics調

 1860Elemente der Psychophysik調psychophysical method

 

 

 Weber,E.H.調ΔI

  ΔI/Ik  ΔIk 

Weber's law5011002Weber ratio

 

  SclogI     

 psychophysical lawFechner's lawΔI

 

 Stevens,S.S.magnitude estimation

  Ean     

Stevens' lawStevens' power lawn1101n

 

 調1211α122β212

     

-使

 

 

 descriptive psychophysicsanalytical psychophysics

 3調

 psychophysical linking hypothesisBrindley,G.S.class A observationclass B observation3調3

 Müller,G.E.      
   

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「精神物理学」の意味・わかりやすい解説

精神物理学
せいしんぶつりがく
psychophysics

身体と精神との依存関係についての精神科学として、ドイツの物理学者・心理学者のフェヒナーによって1860年、精神物理学が創始された。身体と精神、刺激と感覚は二元的にみえるが、両者は一つの数式によって結び付けて表すことができると考えられた。数式で表すためには刺激や感覚が量的に測定されることが必要だが、感覚は直接に測定が困難で、ただ感覚が存在するか否か、他の感覚よりも大か小か等しいかがわかるだけである。そこで、間接的に、ある感覚を生じる刺激と、二つの感覚の間にちょうど違いを出せるだけの刺激の差を測り、ウェーバーの法則やフェヒナーの法則が導き出された。測定法では、丁度(ちょうど)可知差異法、当否法、平均誤差法などの各種の感覚測定法がつくられ、精神物理学的測定法の基礎が築かれた。これらの方法による測定結果は、刺激閾(いき)、弁別閾、刺激頂、主観的等価点など判断の変わり目に相当する刺激の物理量で表される。フェヒナーの精神物理学では、刺激と感覚との関係を扱う外的精神物理学と、感覚と生理的興奮過程との関係を扱う内的精神物理学とがある。現在、外的精神物理学の遺産が精神物理学的測定法として受け継がれている。最近、スティーブンスは、フェヒナーが避けた感覚の直接的な量判断を、被験者自身に求めるマグニチュードmagunitude推定法を用いている。この直接的感覚測定法も広義の精神物理学的測定法といえよう。

[今井省吾]

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改訂新版 世界大百科事典 「精神物理学」の意味・わかりやすい解説

精神物理学 (せいしんぶつりがく)
Psychophysik[ドイツ]


1860

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「精神物理学」の意味・わかりやすい解説

精神物理学
せいしんぶつりがく
psychophysics

本来は,G.T.フェヒナーの著書『精神物理学要綱』 (1860) に端を発する,物理的な事象とそれに対応する心理学的事象との間の数量的関係を研究する科学をいう。今日では,フェヒナーの意図した心身関係の実証的研究という哲学的な意味は失われ,刺激と反応との間の数量的関係を研究する心理学の一部門と考えられている。 (→数理心理学 )

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世界大百科事典(旧版)内の精神物理学の言及

【心身平行論】より


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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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