感覚(読み)カンカク(英語表記)sensation

翻訳|sensation

デジタル大辞泉 「感覚」の意味・読み・例文・類語

かん‐かく【感覚】

 
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[]12  

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精選版 日本国語大辞典 「感覚」の意味・読み・例文・類語

かん‐かく【感覚】

 

(一)  
(二) 
(一)[]Verstand     (1810)
(二)︿()()(188586︿)
(三) (  ) 
(一)[](1872︿)
(四) 


Sensation, Sense 
 

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改訂新版 世界大百科事典 「感覚」の意味・わかりやすい解説

感覚 (かんかく)
sensation




sensation西

 ︿︿︿︿退︿︿tabula rasa︿D.19︿︿︿︿sense-datumJ.B.A.W.G.E.111920

 20︿退︿seeing as︿
  


︿adequate stimulus400700nm

1Charles Scott Sherrington1857-1952exteroceptorinteroceptor1926teleceptortangoceptorproprioceptorvisceroceptormodalityquality122

使ABAABBAB



 1dendritegraded responsegenerator potentialadaptation2quickly adaptingQAslowly adaptingSA



1 IIIII/IE.H.Weber ratio1/621/531/111/5108μW1010μW/cm2109cm=S.S.StevensRII0

 RK log IC

    =

 RKII0n

    

KCn0.51.31.01.1n︿Adrian's law

2 projectiontopographic representationsomatotopyvisuotopyretinotopyIAI×ARicco's law2222222

3 ITI×T=aftersensationcritical fusion frequencyCFF

4 contrastsimultaneous or spatial contrastborder contrastsuccessive or temporal contrast

11ONOFFON-OFF100μm1mmreceptive fieldONOFFONOFFONOFFOFFONONOFFONONONOFF19使





 

 湿

 使調


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日本大百科全書(ニッポニカ) 「感覚」の意味・わかりやすい解説

感覚
かんかく

光や音のような生体外の事象とか、生体組織のゆがみや体内の化学物質といった生体内の事象によって直接おこされた意識過程を感覚という。これに対し、感覚を素材として、さらに記憶とか推理とかの高次の神経作用を加えて、刺激源、あるいは対象物に関する表象が構成されるとき、これを知覚perceptionといい、幾種類かの知覚から刺激源や対象物がなんであるかを知ることを認知cognitionという。たとえば、ある波長の電磁波が目を刺激し「青い」という単純な意識が生じたとき、これを感覚といい、これが木の葉の青さであって海の青さでないと具体的に判断されるとき、これを知覚という。さらに、同時に加えられたいくつかの感覚刺激によって、それは眼前の庭木の青さであると認めるとき、これを認知という。このように、いちおう知覚と認知とは、感覚を介して生ずる一段高次の精神現象とされているが、実際には、三者の間、とくに感覚と知覚との間に判然とした区別をつけることはむずかしい。

[市岡正道]

感覚系の構成

感覚は次の三つの働きによって生ずる。

(1)感覚受容器 感覚刺激を受け入れる受容器で、物理的あるいは化学的エネルギーの刺激を感覚神経の一連の活動電位、すなわち感覚信号に変換する器官である。つまり、受容器は一種のエネルギー変換器といえる。

(2)感覚神経 受容器に加えられたアナログ性(計量性)の感覚刺激は、受容器でデジタル化(計数化)され、神経インパルスに変換される。この感覚信号は、感覚神経系中をさまざまな修飾を受けながら求心性に伝達される。

(3)大脳皮質感覚領 感覚神経インパルスが感覚に変換されるところである。しかし、その変換のメカニズムは、現在のところ解明されていない。

[市岡正道]

感覚の分類




()

(1)
(2)

 special sensationvisceral sensationsomatic sensation

 MeissnerVater-Pacini

 ()


感覚の諸性質




(1) J. P. Müller

(2) 

(3) 2

(4) 

(5) ()EHRΔRΔR/RRΔR/RCC100110500550ΔR/R10EREk1logRk1SSEREk2Rnk2, n

(6) 


動物の感覚




 
感覚情報としての感覚

(1)味の感覚には酸・甘・苦・塩の四基本型があるが、これら四つの基本の味に特異的に応じる受容器はない。しかし、動物のなかでヒトが甘味にいちばん敏感なことなどが知られている。また、脳では味を認識できるが、ヒトが感じる味の複雑微妙な感覚のメカニズムについてはわかっていない。

(2)音の感覚のうちで、意味をもつ情報としては、ヒトの声によることばの認識と同種間動物のコミュニケーションとがある。これらは、聴覚求心経路を経て聴覚領野に情報が送られることによって生ずる。

(3)においの感覚は、鼻腔(びくう)粘膜のにおい受容細胞で受け取られたのち、大脳の前頭葉嗅領野まで送られて生ずる。しかし、においのどの要素がどのように送られるかは、まだわかっていない。

(4)視覚情報による感覚は、視細胞、双極細胞、水平細胞、アマクリン細胞などといった網膜内で複雑に絡み合った細胞群で連絡されたのち、視神経節細胞を経て視神経交差後に外側膝状体(しつじょうたい)に行く。しかし両眼視を行わない動物では、中脳視蓋(しがい)が視覚感覚の最高位中枢となっている。哺乳(ほにゅう)類以上では、大脳皮質の視覚領の17、18、19野が視覚の最高位中枢となっている。

(5)触覚、温度覚、痛覚などの皮膚感覚は、後索核を経て視床腹側基底核群に入り、大脳皮質体性感覚野に情報として伝わる。この感覚野が最高中枢である。

[青木 清]

感覚情報処理の機構

調TN2

 SMS41S41S31S21S11S01S22S23S01S01M01M01M11

 
種特異的な感覚認識ニューロン



 

 

植物における感覚

植物は一般に刺激の受容・伝達・認識という、動物生理学的な過程を経る特別の器官をもたない(とくに認識のための器官を欠く)ので、厳密な意味での感覚はない。しかし、植物には刺激を受容する部分があり、感受された刺激は伝達され、特定の部分で反応がみられる。したがって、植物における感覚とは、外界の刺激の受容と同義に扱ってよいであろう。以下、こうした意味からの植物の感覚について述べる。

[勝見允行]

重力刺激

植物は重力に反応して姿勢を変える。その代表的な例が屈地性である。こうした重力刺激の受容部位は根や茎の場合、その先端である。根では一般に先端数ミリメートルのところまで、マカラスムギの子葉鞘(しようしょう)では先端約10ミリメートルのところまでが感受部位である。重力刺激に対する感度は、植物の種類、部分、発育段階、外界の諸条件によって異なる。反応を得るために必要な最少刺激時間(刺激閾時)は、根では20分前後、茎では5~10分が普通である。ゼンマイの成熟葉はとくに速く30秒である。重力刺激の受容機構はまだ明らかではないが、スタトリスstatolith説(平衡石(へいこうせき)説ともいう)による説明がある。重力刺激感受部位の細胞内にはスタトリスとよばれる、動きやすく、重いアミロプラスト(デンプン粒)があり、細胞の位置が変わると、アミロプラストは重力方向に動き、細胞内のいちばん低い場所に集まる。その場所での細胞膜との接触刺激で重力を感知するという考えである。現在のところ、この説を支持する事実、否定する事実の両方があって、いずれかは決めがたい。

[勝見允行]

光刺激

50()

 

 


機械的刺激




その他の刺激

0.2

 



 51982WF202002

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最新 心理学事典 「感覚」の解説

かんかく
感覚
sensation(英・仏),Empfindung(独)

 
sensationperception

 five sensessense modality19Müller,J.P.Wertheimer,M.調

 

 attribute of sensationdimension of sensationquality of sensation

 qualiaqualequalitasqualis700Chalmers,D.J.1996Ramachandran,V.S.2005meta-representation

 使1inter-modality phenomenoncolor hearingsynesthesiaStevens.S.S.cross-modality matching調inter-sensory harmony調調

 stimulus thresholdabsolute thresholdterminal thresholdterminal stimulus

 19Fechner,G.T.psychophysical methoddifference threshold             
   

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百科事典マイペディア 「感覚」の意味・わかりやすい解説

感覚【かんかく】

 
()()
 

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「感覚」の意味・わかりやすい解説

感覚
かんかく
sensation

一般的には,刺激受容器の活動とそれに続く皮質感覚領までの神経活動に密接に依存していると想定される意識経験。個々の感覚領域としては,受容器の相違に応じて,視覚,聴覚,触覚,味覚,嗅覚,圧覚,痛覚,冷覚,温覚,運動感覚,平衡感覚,内部感覚などが区別される。古くは,感情的な体験を意味するものとして用いられていたが,W.ブント以来,意識経験の知的要素をさすものとして用いられるようになった。ブントに続く構成主義心理学の感覚の概念は,ゲシュタルト学派によって批判されたが,現在でも感覚に関する定義は必ずしも確定しているとはいえない。ブントや E.B.ティチェナーの立場では,感覚と知覚とは概念のうえで明確に区別されていたが,ゲシュタルト学派の批判によれば,両者の間に本質的な差はなく,局限化された条件下で現れてくる知覚体験,ないしは種々の具体的,総体的な意識内容を捨象した素材的,分析的な知覚体験を感覚とみなすことが多い。

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普及版 字通 「感覚」の読み・字形・画数・意味

【感覚】かんかく

感知。

字通「感」の項目を見る

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栄養・生化学辞典 「感覚」の解説

感覚

 刺激を受容し,伝達し,脳が信号として認識する生理的過程.

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世界大百科事典(旧版)内の感覚の言及

【感覚論】より

…いっさいの認識は感覚のみに由来すると主張するか,それとも感覚がいっさいの認識の必要,かつ十分な条件であると主張する哲学的立場。sensualisme(感覚論)という用語は19世紀初頭以来,フランスで使われており,フランスの《アカデミー辞典》には,1878年版から採録されている。…

【コンディヤック】より

…晩年はボジャンシーの近くの田園に隠棲した。哲学的主著には,《人間認識の起源に関する試論》(1746)と《感覚論》(1754)がある。前者ではロックの学説を継承し,人間の認識の起源として感覚と反省の二つを認める立場をとった。…

【知覚】より


perception︿︿per︿capere(Wahrnehmung︿wahraware︿nehmen)︿︿︿

【理性】より

…人間に固有の思考力,認識力は一般に〈知性intellect〉ないし〈理性〉と呼ばれ,古来,規則に従って分析し論証する〈悟性understanding〉,原理・始元を直覚・洞察して総観し統括する〈理性reason〉の二面を含むとされる。本能,感覚,記憶,想像,意志とは区別され,また啓示や信仰に対置されてきた。 理性という訳語は,事物の本性を示す仏教用語〈理性(りしよう)〉および〈道理〉とともに,1881年(明治14)の《哲学字彙》でreasonに当てられた(1870年西周(にしあまね)はreasonを人間に備わる〈性の智〉,86年中江兆民はフランス語のraisonを〈良智〉と訳した)。…

※「感覚」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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