精神薬理学(読み)せいしんやくりがく(英語表記)psychopharmacology

改訂新版 世界大百科事典 「精神薬理学」の意味・わかりやすい解説

精神薬理学 (せいしんやくりがく)
psychopharmacology


調behavioral pharmacology使使

 

 使T.1821C.P.1860J.J.Moreau de Tours1804-841845E.18839194350/100gLSD-2552B.B.Brodie


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日本大百科全書(ニッポニカ) 「精神薬理学」の意味・わかりやすい解説

精神薬理学
せいしんやくりがく
psychopharmacology

精神機能に影響を与えることをおもな作用とする薬物(抗精神病薬、抗うつ薬、抗不安薬、精神異常発現薬など)を向精神薬とよぶが、この向精神薬を対象として、その作用機序や医療への応用などを研究する学問を精神薬理学という。動物の行動や人間の精神現象を取り扱うため、心理学や行動学、精神科学などの方法論を用いる点が、一般の薬理学と異なる特徴である。なお、一部は神経薬理学の領域と重なるところから、両者をあわせて神経精神薬理学ともいう。

[幸保文治]

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百科事典マイペディア 「精神薬理学」の意味・わかりやすい解説

精神薬理学【せいしんやくりがく】

 

 

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世界大百科事典(旧版)内の精神薬理学の言及

【薬理学】より

…薬物の安全性や有効性に関し,動物試験成績のヒトへの外挿法やヒトにおける科学的・倫理的試験法の確立,あるいは健康人における薬理効果や体内動態,安全性などの究明,患者における有効性や有害効果(副作用)などの評価,さらに実際の治療の場における適正な薬物療法のためのサービスなどが含まれ,また,より有効安全な治療薬の剤形や用法の研究なども含まれる。(3)精神薬理学psychopharmacology 薬物の作用として生体の身体機能だけでなく精神機能も対象とし,動物およびヒトとくに精神病患者を対象とした薬理学。近年,精神病治療薬と薬物療法の目覚ましい進歩に伴って急速に発達した。…

【向精神薬】より

…これら3種の薬の発見が引金となって,現在までに約200種の精神治療薬が市販されるにいたった。他方,1943年のLSD‐25発見がきわめて微量で精神状態を激変させることを明らかにしたので,精神病も実は類似の毒素が体内で発生すると起きるのではないかという推論が有力になり,精神病の成因や化学療法をめぐって精神化学と精神薬理学が急速に発展することになった。現代精神医学の父と呼ばれるE.クレペリンも実は1892年に薬物が精神作業に及ぼす影響を研究していたし,モロー・ド・ツールJ.J.Moreau de Tours(1804‐84)は大麻による精神異常を観察して《ハシーシュと精神病》(1845)という400ページの本を書いていた。…

【薬理学】より

…薬物の安全性や有効性に関し,動物試験成績のヒトへの外挿法やヒトにおける科学的・倫理的試験法の確立,あるいは健康人における薬理効果や体内動態,安全性などの究明,患者における有効性や有害効果(副作用)などの評価,さらに実際の治療の場における適正な薬物療法のためのサービスなどが含まれ,また,より有効安全な治療薬の剤形や用法の研究なども含まれる。(3)精神薬理学psychopharmacology 薬物の作用として生体の身体機能だけでなく精神機能も対象とし,動物およびヒトとくに精神病患者を対象とした薬理学。近年,精神病治療薬と薬物療法の目覚ましい進歩に伴って急速に発達した。…

※「精神薬理学」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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