行事（読み）ギョウジ

デジタル大辞泉 「行事」の意味・読み・例文・類語

ぎょう‐じ〔ギヤウ‐〕【行事】

 
1恒例として日を定め取り行う催し。﹁創立記念の行事が執り行われる﹂﹁年中行事﹂
2 おこない。行状。
﹁第二を―自由の権という﹂︿小川為治・開化問答﹀
3 平安時代、朝廷の諸儀式をつかさどった役。行事官。
4 江戸時代、商人や町内の組合などを代表して事務をとった人。行司。
5 ある事柄を中心となって担当すること。また、その人。責任者。世話人。
﹁東大寺を造る―の良弁僧正といふ人﹂︿今昔・一一・一三﹀
[類語]︵1︶催し物・催し・盛(せい)事(じ)・式典・イベント・フェスティバル  

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精選版 日本国語大辞典 「行事」の意味・読み・例文・類語

ぎょう‐じギャウ‥【行事】

 

(一)〘 名詞 〙
 (二)① 恒例として事を執り行なうこと。また、その事柄。催し事。﹁年中行事﹂
(一)[初出の実例]﹁太政官処分。畿内七道諸国主典已上、雖二各職掌一、至二於行事一、必応二共知一﹂(出典‥続日本紀‐天平二年︵730︶四月甲子)
 (三)② ある事を主として担当すること。また、その人。責任者。世話人。
(一)[初出の実例]﹁未二刻御二南殿一、覧二擬階奏一、左大臣行事、中納言元方取レ奏﹂(出典‥九暦‐九暦抄・天暦三年︵949︶四月七日)
 (二)﹁皷判官知康、軍(いくさ)の行事うけ給って﹂(出典‥平家物語︵13Ｃ前︶八)
 (四)③ ＝ぎょうじかん︵行事官︶
(一)[初出の実例]﹁為二悠紀主基両所検挍一、行事四位各一人五位三人﹂(出典‥貞観儀式︵872︶二)
 (五)④ 江戸時代、町内または商人の組合などで、その組合を代表して事務を執り扱う人。行司。
(一)[初出の実例]﹁すぐに出したゆづり状、身がめをふさがぬ其内は、年より・ぎゃうじもふうをきらぬかきをきを﹂(出典‥浄瑠璃・卯月の紅葉︵1706頃︶上)
 (六)⑤ おこない。行実。行状。
(一)[初出の実例]﹁会レ人言語莫レ多。又莫レ言二人之行事一﹂(出典‥九条殿遣誡︵947‐960頃︶)
 (七)⑥ 歌会で、会席一切のことをつかさどる者。
 (八)⑦ 寺家経営にあたる寺官の一つ。︹拾芥抄︵１３‐１４Ｃ︶︺
 (九)⑧ 社寺で、恒例として行なう儀式、法会などのこと。また、それを執り行なう人。法会行事。会(え)行事。
(一)[初出の実例]﹁年中行事記云︿略﹀已上東寺年中行事双紙載レ之﹂(出典‥東宝記︵1352︶)
 (十)⑨ ＝ぎょうじ︵行司︶①
(一)[初出の実例]﹁勧進相撲、凡別二相撲之勝負一謂二行事一﹂(出典‥日次紀事︵1685︶臨時部)
  
 

こう‐じカウ‥︻行事︼

 

(一)〘 名詞 〙
 (二)① 事を行なうこと。また、その人やその物事。
(一)[初出の実例]﹁別の者のした事をも蘇秦がしたやうに云がわるいほどに、行事を列し其侍序を次第についでてきっかとみするぞ﹂(出典‥史記抄︵1477︶一一)
 (二)﹁第二を行事(カウジ)自由の権といふ、即長崎の人が東京へ引移らんとも、大坂の人が箱館へ旅行せんとも︿略﹀決して阻げらるることなきをいふ﹂(出典‥開化問答︵1874‐75︶︿小川為治﹀二)
 (三)[その他の文献]︹荘子‐天道︺
 (三)② ⇒ぎょうじ︵行事︶
  

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普及版 字通 「行事」の読み・字形・画数・意味

【行事】こう（かう）じ

 
事実。︹史記、太史公自序︺子曰く、我之れを言に載せんと欲するも、之れを行事に見(しめ)すの深切なるに如(し)かざるなり。
字通﹁行﹂の項目を見る。
  

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