デジタル大辞泉 「評定」の意味・読み・例文・類語 ひょう‐じょう〔ヒヤウヂヤウ〕【評定】 [名](スル)皆で相談して決めること。「小田原評定」[類語]相談・打ち合わせ・下相談・談合・示談・話し合い・合議・協議・商議・評議・鳩首きゅうしゅ・凝議ぎょうぎ・内談・用談・来談・商談・話・額を集める・膝を交える・話し合う・打ち合わせる・諮はかる・計はからう ひょう‐てい〔ヒヤウ‐〕【評定】 [名](スル)一定の基準に従って価値・価格・等級などを決めること。「勤務成績を評定する」[類語]認定・判定・査定 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「評定」の意味・読み・例文・類語 ひょう‐じょうヒャウヂャウ【評定】 (一)〘 名詞 〙 (二)① 評議して取捨、よしあしなどを決定すること。相談すること。 (一)[初出の実例]﹁後更定レ日。卿以下与二文章博士及儒士二三人等一共評二定之一﹂(出典‥延喜式︵927︶一九) (二)﹁哥の評定の座にても申しき﹂(出典‥後鳥羽院御口伝︵1212‐27頃︶) (三)② 平安時代以降、親王および公卿が、清涼殿の御前座に列席して臨時に緊急の大事をはかり定めたこと。 (一)[初出の実例]﹁今日即行評定、其後又行始、向二武蔵守師直宅一云々﹂(出典‥園太暦‐貞和元年︵1345︶二月二一日) ひょう‐ていヒャウ‥【評定】 〘 名詞 〙① 評価を定めること。一定の尺度に従って価格・品質などを評価決定すること。[初出の実例]「余於二仙台一得二三詩人一焉〈略〉皆以レ詩属二余評定一」(出典:五山堂詩話(1807‐16)二)「定期的に勤務成績の評定を行い」(出典:国家公務員法(1947)七二条)② ⇒ひょうじょう(評定) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
改訂新版 世界大百科事典 「評定」の意味・わかりやすい解説 評定 (ひょうじょう) 鎌倉幕府では,執権北条泰時の時代に,有力御家人と事務練達者とが幕政に参画すべきメンバーとして選任されて,評定衆と称された。以後,執権・連署と15名前後の評定衆とで行う評定が,幕府の最高決裁機関となった。御家人の所領に関する訴訟は,専門の裁判機関である引付での審理を経たのち評定にかけられる定めであり,これを評定沙汰と称した。朝廷においても後嵯峨院政期に,若干名ずつの上流廷臣と実務家中流廷臣とから成る評定衆が置かれた。この評定衆による評定は,奏事とならぶ政務処理の二大ルートの一つとして,鎌倉時代を通じて独自の発達を遂げた。鎌倉幕府の評定制はおおむね室町幕府に引き継がれたが,しだいに衰退した。江戸幕府では特殊な裁判機関として評定所が存在した。寺社・町・勘定の三奉行が主たる構成員で,個々の役所で扱いきれない事件を審議した。また老中からの諮問に対して評議・答申した。 執筆者‥山本 博也 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
世界大百科事典(旧版)内の評定の言及 【御前沙汰】より …室町幕府において,将軍の臨席を得るか,将軍の裁可を得る手続きを伴って行われる評定(ひようじよう)。初期には見られず,15世紀初頭,足利義満の晩年ごろより見られる。… ※「評定」について言及している用語解説の一部を掲載しています。 出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」