デジタル大辞泉 「雑談」の意味・読み・例文・類語 ざつ‐だん【雑談】 ﹇名﹈(スル)さまざまな内容のことを気楽に話すこと。また、その話。とりとめのない話。﹁雑談を交わす﹂﹁友人と雑談する﹂ [補説]古くは﹁ぞうだん﹂﹁ぞうたん﹂と読む。 [類語]無駄話・おしゃべり・よもやま話・世間話・駄弁・放談・余談・会話・話・話し合い・対話・対談・談・談話・懇話・懇談・面談・歓談・談笑・閑談・語らい・カンバセーション・無駄口・長話・閑話・閑語・井戸端会議 ぞう‐だん〔ザフ‐〕【雑談】 [名](スル)《古くは「ぞうたん」》「ざつだん(雑談)」に同じ。「追懐の―は無邪気な笑い声に交って」〈藤村・破戒〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「雑談」の意味・読み・例文・類語 ぞう‐だんザフ‥【雑談】 (一)〘 名詞 〙 ( 古くは﹁ぞうたん﹂ ) (二)① とりとめのない、さまざまの話をすること。また、その話。よもやま話。雑話。ざつだん。 (一)[初出の実例]﹁備中守儀懐来、触二二九日起任之由一、良久雑談後、被二如装束一﹂(出典‥小右記‐寛弘八年︵1011︶三月二二日) (二)﹁早歌交りの雑談(ザウタン)して﹂(出典‥太平記︵14C後︶二三) (三)[その他の文献]︹和英語林集成︵初版︶︵1867︶︺ (三)② 種々の悪口。無礼な言葉。雑言(ぞうごん)。 (一)[初出の実例]﹁夫婦の語ひなんどとは勿躰至極の雑談(ザフダン)﹂(出典‥浄瑠璃・丹生山田青海剣︵1738︶四) ざつ‐だん︻雑談︼ (一)〘 名詞 〙 さまざまの話をすること。また、その話。とりとめのない話。世間話。よもやま話。ぞうだん。︹必携熟字集︵1879︶︺ (一)[初出の実例]﹁二人は暫く食事をしながら、雑談(ザツダン)をしてゐるうちに﹂(出典‥青年︵1910‐11︶︿森鴎外﹀一一) 雑談の語誌 ﹁雑談﹂の表記は平安期の古記録に見いだせるが、日葡辞書に﹁Zǒtan(ザウタン)﹂とあり、古くは﹁ゾウタン﹂と読まれていたことがわかる。江戸時代中期ごろから﹁ゾウダン﹂の読みも出現し、明治になると﹁ザツダン﹂と﹁ゾウダン﹂が並用された。﹁ザツダン﹂が一般化するのは明治中期から末期にかけてである。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
百科事典マイペディア 「雑談」の意味・わかりやすい解説 雑談【ぞうたん】 後に︿ぞうだん﹀,さらに︿ざつだん﹀と変化した語。とりとめのない話。説話文学との関連が注目される。書名に用いた例として,無住や其角に︽雑談集︾があり,これとは別に平安末から鎌倉初期の三井寺(みいでら)関係の説話集︽雑談鈔︾が残る。また頓阿の歌論書︽井蛙抄(せいあしょう)︾は︽雑談記︾︽和歌雑談聞書︾などと呼ばれることがあり,猪苗代兼載︹1452-1510︺の歌論・連歌論書︽兼載雑談︾もよく知られる。 出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報