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*1、[[年齢制限]]。これが一番各人がいかんともし難い条件かもしれないが、[[日本相撲協会]]寄附行為施行細則第55条により﹁[[義務教育]]を修了した23歳未満︵新弟子検査日︶の男子﹂と決められている。現役小中学生や23歳以上の人間は力士にはなれない︵23歳以上でも[[アマチュア横綱]]等になり[[序ノ口]]を飛ばして[[幕下付出し]]になる場合はこの限りではない︶。
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*2、体格。身長167cm,体重67kgが新人力士の最低合格ラインとなる。ただし、ある一定の体格以上かそれ以下かで受ける検査は異なる。第一検査の合格ラインは身長173cm,体重75kg以上、この審査に合格すればこれ以上の審査は必要なく、その日のうちに[[健康診断]],[[心電図]],[[エコー検査]]を行い,晴れて力士として認められる。<br/> 第一検査の基準を満たさずかつ身長167cm,体重67kg以上の場合には第二検査を受けることが出来る。第二検査は,年三回︵一月場所後・五月場所後・九月場所後︶[[国技館]]で行われる。検査項目は[[背筋力]]︵最大筋力検査︶、[[ハンドボール]]投げ︵最大筋力検査︶、[[握力]]︵最大筋力検査︶、[[上体起こし]]︵筋持久力検査︶、[[垂直とび]]︵瞬発力検査︶、[[反復横とび]]︵俊敏性検査︶、50m走︵走力検査︶、[[シャトルラン]]︵心肺系持久力検査‥20mの往復走の連続︶がある。 合格基準は,[[文部科学省]]得点基準と同等の得点表に照らし,現役力士の下位30%と同等以上の成績︵23点︶で合格となる。︵18歳以上の志願者は,同下位50%と同等以上の成績︵28点︶で合格︶。スポーツ選手だからといって決して人並み以上の運動能力を要求されるわけではない。この第二検査をパスすると晴れて力士として認められる。
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*2、体格。身長167cm,体重67kgが新人力士の最低合格ラインとなる。ただし、ある一定の体格以上かそれ以下かで受ける検査は異なる。第一検査の合格ラインは身長173cm,体重75kg以上、この審査に合格すればこれ以上の審査は必要なく、その日のうちに[[健康診断]],[[心電図]],[[エコー検査]]を行い,晴れて力士として認められる。<br/> 第一検査の基準を満たさずかつ身長167cm,体重67kg以上の場合には第二検査を受けることが出来る。第二検査は,年三回︵一月場所後・五月場所後・九月場所後︶[[国技館]]で行われる。検査項目は[[背筋力]]︵最大筋力検査︶、[[ハンドボール]]投げ︵最大筋力検査︶、[[握力]]︵最大筋力検査︶、[[上体起こし]]︵筋持久力検査︶、[[垂直とび]]︵瞬発力検査︶、[[反復横とび]]︵俊敏性検査︶、50m走︵走力検査︶、[[シャトルラン]]︵心肺系持久力検査‥20mの往復走の連続︶がある。 合格基準は,[[文部科学省]]得点基準と同等の得点表に照らし,現役力士の下位30%と同等以上の成績︵23点︶で合格となる。︵18歳以上の志願者は,同下位50%と同等以上の成績︵28点︶で合格︶。スポーツ選手だからといって決して人並み以上の運動能力を要求されるわけではない。この第二検査をパスすると晴れて力士として認められる。
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2005年1月23日 (日) 08:26時点における版
大相撲︵おおずもう︶
(一)日本相撲協会が主催するプロの相撲興行のこと。︵後述︶
(二)がっぷりと四つに組んだ力士同士の力が拮抗して、なかなか決着がつかない相撲の取組のこと。
以上の検査が終われば,いよいよ前相撲から土俵人生が始まる。そして場所後は相撲教習所に通っての稽古が始まる。
大相撲
歴史
相撲の興行は江戸時代に始まった。江戸と大阪に二つの団体があった。大名・大商人がスポンサーとして各力士を支えていた。幕末に新撰組と死傷事件を起こしたのは大阪相撲の力士であった。また、力士のなかには、勤王の志士となったものもいた。現代の大相撲は、江戸相撲が生き残ったものである。また、これとは別に、女相撲の興行も行われていた。競技
プロスポーツとしての大相撲では、公式対戦である本場所は年間6回行われる。本場所のない時期には、地方巡業を行う。海外に巡業を行うこともある。 大相撲では、成績などを考慮して大きく2つ、小さくは6つのクラスに分けられ、このクラス内で対戦をするのが基本である。クラス内の地位は﹁番付﹂と呼ばれる。また大相撲に所属する選手を﹁力士﹂と呼ぶ。力士の条件
力士になるには各相撲部屋に入門しなければならない。入門にはいくつかの条件が存在する。 ●1、年齢制限。これが一番各人がいかんともし難い条件かもしれないが、日本相撲協会寄附行為施行細則第55条により﹁義務教育を修了した23歳未満︵新弟子検査日︶の男子﹂と決められている。現役小中学生や23歳以上の人間は力士にはなれない︵23歳以上でもアマチュア横綱等になり序ノ口を飛ばして幕下付出しになる場合はこの限りではない︶。 ●2、体格。身長167cm,体重67kgが新人力士の最低合格ラインとなる。ただし、ある一定の体格以上かそれ以下かで受ける検査は異なる。第一検査の合格ラインは身長173cm,体重75kg以上、この審査に合格すればこれ以上の審査は必要なく、その日のうちに健康診断,心電図,エコー検査を行い,晴れて力士として認められる。 第一検査の基準を満たさずかつ身長167cm,体重67kg以上の場合には第二検査を受けることが出来る。第二検査は,年三回︵一月場所後・五月場所後・九月場所後︶国技館で行われる。検査項目は背筋力︵最大筋力検査︶、ハンドボール投げ︵最大筋力検査︶、握力︵最大筋力検査︶、上体起こし︵筋持久力検査︶、垂直とび︵瞬発力検査︶、反復横とび︵俊敏性検査︶、50m走︵走力検査︶、シャトルラン︵心肺系持久力検査‥20mの往復走の連続︶がある。 合格基準は,文部科学省得点基準と同等の得点表に照らし,現役力士の下位30%と同等以上の成績︵23点︶で合格となる。︵18歳以上の志願者は,同下位50%と同等以上の成績︵28点︶で合格︶。スポーツ選手だからといって決して人並み以上の運動能力を要求されるわけではない。この第二検査をパスすると晴れて力士として認められる。 ●3、必要なもの。親権者の承諾書、戸籍謄本または抄本、健康診断書、住民票、中学卒業︵見込︶証明書、スポーツ履歴、力士検査届。これらのものは上記の検査を受ける前に所属部屋の親方から相撲協会に提出しなければならない。以上の検査が終われば,いよいよ前相撲から土俵人生が始まる。そして場所後は相撲教習所に通っての稽古が始まる。
番付・本場所の流れ
上位リーグは﹁幕内︵幕の内︶﹂と﹁十両︵十枚目とも呼ぶ︶﹂とからなり、いわゆる﹁関取﹂とは幕内と十両の力士を指す。 最上位リーグである﹁幕内﹂は、番付上位から横綱・大関・関脇・小結・前頭となる。﹁三役﹂とは、小結以上を指し、前頭は﹁平幕﹂と呼ぶことが多い。本場所は日曜日から翌々週の日曜日までの1場所15日で行われる。最初の日を﹁初日︵しょにち︶﹂、8日目を﹁中日︵なかび︶﹂、最終日を﹁千秋楽﹂という。本場所中は中入り︵幕内力士の土俵入り︶の後、16:15頃︵以下日本時間︶から最初の取組が行われ、千秋楽を除き大体18:00前後に全取組が終わる。一日の最後の取組を﹁結び(の一番)﹂と呼ぶ。また、全取組終了後に﹁弓取式﹂が行われ、これが終わった時点でその日の日程は終了︵このことを﹁打出し﹂と呼ぶ︶となる。また、千秋楽に限り、残り三番となったところで、取組を控えた6人の力士が土俵に上がり揃い踏みを行う。これを﹁これより三役﹂という。 ﹁幕内﹂に続く中位リーグが﹁十両﹂で、15:00頃から16:00頃に行われる。 下位リーグは上位から﹁幕下﹂、﹁三段目﹂、﹁序二段﹂、﹁序ノ口﹂となっており、新規入門力士が多く所属している。上位クラスを目指そうと、10:00頃から始まり、15:00頃まで取組が行われている。 さらに序ノ口の取組前には番付にも載らない入門仕立ての力士たちが行う﹁前相撲﹂が行われる。 幕内と十両では1場所で1人15番、幕下以下は1人7番の取組を行い勝利数で優勝者を決める。勝利数が同じ場合は優勝決定戦を行う。リーグは総当たりではなく、本割︵ほんわり。正規の対戦︶では同じ部屋の力士または兄弟同士の取組は組まれない。これは﹁部屋別総当り制﹂と呼ばれる。場所中の取組で白星︵勝利︶を多く重ねてくると、終盤の対戦相手に上位の力士を割り当てられる、などの決まりがある。 力士が本場所の取組で過半数︵十両以上は8日、幕下以下は4日︶勝つことを﹁勝ち越し﹂、これに満たないことを﹁負け越し﹂という。次の場所では勝ち越した力士の番付が上がり、負け越した力士の番付が下がる。ただし、横綱・大関は最上位の番付であるため昇進には厳しい条件がつけられているほか、横綱に降格はなく、大関の降格も2場所連続負け越しの場合に限られる︵カド番という。︶。幕下や序ノ口は極稀に8番取ることもあるがこの場合は黒星をひとつ少なく数えるという慣例があり﹁勝得﹂と呼ばれる。例えば4勝4敗になった場合は4勝3敗扱いになる。伝統とそれによる問題点
大相撲は、力士が大銀杏などのまげ︵髷︶を結って和装をしたり、また土俵上への女性の立ち入りを認めない︵大阪府の太田房江知事による知事賞の直接授与が認められない︶など、良くも悪くも日本の伝統文化が色濃く残っている。 横綱審議委員会という諮問機関や、一部の事務職を外部から採用している以外、すべて元力士︵年寄︶によって運営され、その閉鎖性はくりかえし指摘される。かつてはおおむね力士は短命であり、年寄株もむしろあまり気味なのが通例だったが、近年では空き株はほとんどない状況が続いている。結果として年寄株の高騰を招き、﹁準年寄﹂制度の導入などで対応しているが、それでも数々のトラブルが発生している。 小錦、若乃花、曙といった、大関・横綱をつとめ人気もあった人たちが次々協会を離脱しているのには、芸能界や格闘技、プロレスなど他競技に新天地を求めたい気持ちも当然あるだろうが、そうした先行きの不透明感も一因としてあるだろう。 大相撲の公演中、升席では喫煙が認められていたが、2005年初場所から全館禁煙となった。そのため、升席で使用していた灰皿が相撲博物館に寄贈された。灰皿は陶製の物であるが、木枠に入っているなど特殊な形状をしている。本場所一覧
●1月: 一月場所︵初場所︶ - 両国国技館 ●3月: 三月場所︵春場所、大阪場所︶ - 大阪府立体育館 ●5月: 五月場所︵夏場所︶ - 両国国技館 ●7月: 七月場所︵名古屋場所︶ - 愛知県体育館 ●9月: 九月場所︵秋場所︶ - 両国国技館 ●11月: 十一月場所︵九州場所、福岡場所︶ - 福岡国際センター ︵2005年現在︶関連項目
外部リンク
- 大相撲ホームページ(日本相撲協会による公式サイト)
- 大相撲 記録の玉手箱