トクホン
日本の東京都豊島区にある製薬会社、および同社が製造する消炎鎮痛プラスター製品
株式会社トクホン(英語:TOKUHON Corporation)は、東京都豊島区高田に本社を置き、外用消炎鎮痛薬の製造を主とする日本の製薬会社である。また、同社が製造し、大正製薬が販売する消炎鎮痛プラスターの商品名も「トクホン」である。
種類 | 株式会社 |
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本社所在地 |
![]() 〒171-0033 東京都豊島区高田3-28-2 FORECAST高田馬場6F |
本店所在地 |
〒171-0033 東京都豊島区高田3-26-3 |
設立 | 1948年(昭和23年)9月30日 |
業種 | 医薬品 |
法人番号 | 6010401073902 |
事業内容 | 医薬品・医薬部外品の開発・製造・販売 |
代表者 | 吉田功(代表取締役社長執行役員) |
資本金 | 3億円 |
発行済株式総数 | 600万株(2012年3月31日現在) |
純利益 |
3億1,406万8,000円 (2024年3月期)[1] |
純資産 |
51億6,444万8,000円 (2024年3月期)[1] |
総資産 |
65億9,124万円 (2024年3月期)[1] |
従業員数 | 129人(2022年4月現在) |
主要株主 | 大正製薬:100%(2012年7月2日現在) |
関係する人物 |
鈴木由太郎 永田徳本 |
外部リンク | https://www.tokuhon.co.jp/ |
特記事項:創業は1901年、当時の社名は鈴木日本堂。1989年に現社名に変更。 |
概要
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創業者の鈴木由太郎︵すずきよしたろう︶が、1901年︵明治34年︶に東京・本所にて医薬品製造をおこなう﹁鈴木日本堂﹂︵すずきにほんどう︶を創業する。当時はかぜ薬﹁オピトリン﹂、頭痛膏﹁乙女桜﹂、萬金膏﹁シカマン﹂などを製造ならびに販売しており、徐々に業績をのばしていったが、1923年︵大正12年︶9月の関東大震災によって全てを失った。1933年︵昭和8年︶に、室町時代後期から江戸時代初期にかけて活動した医師で、﹁医聖﹂の異名を取る永田徳本から名を取った﹁トクホン﹂を発売。これがロングセラーとなったことで、外用消炎剤分野での地位を確立させると共に、1948年︵昭和23年︶には株式会社へと改組する。
﹁トクホン﹂はライバル会社の久光製薬が製造・販売する﹁サロンパス﹂と並ぶ外用消炎剤のトップブランドとして広く親しまれている。
長年にわたり、外用消炎剤での地位を維持する一方、1989年︵平成元年︶には現社名に改めると共に、一時内服液分野にも進出したことがあるが、こちらは業績的に振るわず、1993年︵平成5年︶に撤退。以後は外用消炎剤一本で同社の経営を維持している。
2012年︵平成24年︶7月2日に、株式交換により大正製薬の完全子会社となった[2]。
沿革
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●1901年︵明治34年︶ - ﹁鈴木日本堂﹂として東京・本所にて創業。
●1933年︵昭和8年︶ - ﹁トクホン﹂発売。
●1948年︵昭和23年︶ - 法人化し、株式会社鈴木日本堂(トクホン本舗)となる。
●1950年︵昭和25年︶ - 海外進出開始。ハワイと米本土に輸出。
●1953年︵昭和28年︶ - 東京都中央区日本橋本町四丁目に本社ビル竣工。
●1953年︵昭和28年︶8月1日 - 埼玉県草加町氷川町の工場で爆発事故。死者5人、重軽傷者6人[3]。
●1977年(昭和52年)ジャガー軟膏発売
●1989年︵平成元年︶ - 株式会社トクホンに商号︵社名︶変更。
●2008年︵平成20年︶1月 - 本社を港区芝二丁目に移転。
●2009年︵平成21年︶ - 田邉芳男が創業家以外で初めての社長に就任。
●2012年︵平成24年︶7月 - 簡易株式交換により大正製薬株式会社の子会社となる。
●2013年︵平成25年︶4月 - 医療用医薬品﹁ヤクバンテープ﹂、﹁ステイバンパップ﹂、﹁フルルバンパップ﹂に関し、販売委託先を田辺三菱製薬株式会社及び祐徳薬品工業株式会社︵祐徳薬品工業は﹁ステイバンパップ﹂のみ︶から大正製薬のグループ会社である大正富山医薬品株式会社︵現・大正ファーマ株式会社︶に変更。代表取締役 社長執行役員 加藤隆彦が就任。
●2013年︵平成25年︶10月 - OTC医薬品の販売を大正製薬株式会社へ移管。これにより、﹁トクホン﹂をはじめとする当社のOTC医薬品が大正製薬の製品として扱われることとなる。また、OTC医薬品の販売移管に先立ち、名古屋営業所並びに大阪営業所を同年9月末をもって閉鎖。
●2014年︵平成26年︶2月 - 本社を東京都豊島区高田三丁目に移転。
●2014年︵平成26年︶4月 - 医療用医薬品﹁ヤクバンテープ﹂の科研製薬株式会社での販売を同年3月末で終了し、販売委託先を大正富山医薬品株式会社︵現・大正ファーマ株式会社︶に一本化。
主要商品
編集一般用医薬品
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当社が製造している製品は販売移管に伴って2013年10月より大正製薬の製品となった。現行製品は大正製薬製品一覧#外用鎮痛・消炎剤を参照。本稿では製造・販売を終了した製品を述べる。
●医薬品
●オピトリン - 初期の頃に発売された風邪薬
●乙女桜 - 初期の頃に発売された頭痛膏
●シカマン︵初期の頃に発売された萬金膏︶ → キクマン︵﹁シカマン﹂から名称変更した貼付薬︶
●トクホンダッシュ → トクホンダッシュA → トクホンVダッシュ - スプレー式鎮痛消炎剤。現在は﹁トクホンダッシュエアロ﹂。
●トクホンチール - 液タイプの鎮痛消炎剤。現在は﹁チールA︵商品名‥トクホンチールA︶﹂
●ジャガー - ゲル状軟膏タイプのかゆみ止め薬
●トクホンカロップ - 軟膏タイプの鎮痛消炎薬
●トクホンケイラクテン - 鎮痛消炎ペレット剤
●トクホン-ハイクリア - 透明タイプの鎮痛消炎プラスター。
●トクホンクリアー︵販売名‥トクホンクリア︶︻第3類医薬品︼ - 貼っても目立たず、通気性に優れた穴あき・透明タイプの鎮痛消炎プラスター。発売当初は﹁トクホンクリア﹂として発売したが、2000年に商品名を改名した。2013年9月をもって一旦製造・販売を終了したが、2020年10月にファンデーションカラー・微香タイプのシップ剤として復活し、大正製薬から発売されている︵当初はAmazon.co.jp限定品として発売されていたが、後に他のECサイトや店頭にも販路が拡大される︶。
●セーフワン - 解熱鎮痛薬
●トクホン内服液 - ドリンク剤
●トクホンA - 外用鎮痛プラスター
●トクホンリキ - ドリンク剤
●トクホンシップA - 外用鎮痛消炎パップ剤。﹁トクホンシップ︵冷︶﹂に統合。
●トクホンID - インドメタシン配合の軟膏タイプの鎮痛消炎薬。﹁チールメタシンゲル﹂へ継承
●インテパップ → 新インテパップ- インドメタシン配合の鎮痛消炎パップ剤。﹁トクホンシップ︵冷︶ID﹂へ継承。
●トクホンハップ︵冷︶ID︻第2類医薬品︼ - インドメタシン0.5%配合の冷感パップ剤。大正製薬の製品に﹁メンフラアイスα<IM>︻第2類医薬品︼﹂があるため、2013年9月をもって製造・販売を終了︵なお、2015年に﹁メンフラ﹂ブランドのパップ剤の製造終了に伴い、﹁メンフラアイスα<IM>﹂も製造を終了している︶。
●トクホンハップ︵温︶ID︻第2類医薬品︼ - インドメタシン0.5%にトウガラシエキスも配合した温感パップ剤。大正製薬の製品に﹁メンフラホットα<IM>︻第2類医薬品︼﹂があるため、2013年9月をもって製造・販売を終了︵なお、2015年に﹁メンフラ﹂ブランドのパップ剤の製造終了に伴い、﹁メンフラホットα<IM>﹂も製造を終了している︶。
●チールメタシン︻第2類医薬品︼ - インドメタシン1%・l-メントール3%をダブル配合した液タイプの鎮痛消炎薬。2013年9月をもって製造・販売を終了。
●チールメタシンゲル︻第2類医薬品︼ - インドメタシン1%・l-メントール3%をダブル配合したゲルタイプの鎮痛消炎薬。
●トクホンフェルビナローション︻第2類医薬品︼ - フェルビナク、l-メントール、ビタミンE酢酸エステルを配合したローションタイプの鎮痛消炎薬。2013年9月をもって製造・販売を終了。
●医薬部外品
●トクホンの湯 - 薬用入浴剤。元々貼り薬﹁トクホン﹂のプロモーションの一環として添付したオリジナル入浴剤が反響を呼び、製品化を望む声があったため、より効果の高い処方を行って製品化したものであった。︵製造販売元:北陸化成︶
●衛生雑貨品
●トクホンサポーターMOOVY︵ムーヴィー︶ - 厚さ0.5mmの極薄生地に特許取得のシリコン加工を施し、筋肉と靭帯を圧迫・保護する機能性サポーター。シリコンの塗布位置は整形ドクター監修のもとで特定している。ひじ専用、ひざ専用、ふくらはぎ専用の3タイプがあり、それぞれにふつうサイズと大きめサイズの2サイズを用意していた。
●トクホン極冷ジェルシート - 貼り薬の技術を用いた冷却ジェルシート。10時間の冷却テスト︵当社試験︶をクリア。さらに、ジェル特有の嫌なニオイをマスキングするため、ユーカリオイルを配合している。
医療用医薬品
編集当社が製造する医療用医薬品は大正製薬が販売を行う。
- ヤクバンテープ 20 mg/40 mg/60 mg
- クラリスロマイシン錠 200 mg/ 50 mg小児用/ドライシロップ10 %小児用「大正」*クラリスのオーソライズド・ジェネリック
- 炭酸リチウム錠 100 mg/200 mg「大正」*リーマスのオーソライズド・ジェネリック
トクホン歴代広告 (TV-CM) キャラクター
編集スポンサー番組
編集テレビ
編集- 現在
なし
過去
●﹃歌まね読本﹄→﹃進め!ドリフターズ﹄→﹃チータ55号﹄→﹃突撃!ドリフターズ﹄→﹃みんなで出よう55号決定版!→55号決定版!﹄→﹃ぴったし カン・カン﹄︵﹃歌まね﹄から﹃55号決定版﹄までは一社提供。﹃ぴったし カン・カン﹄は初期まで一社提供︶
●ヤング720
●金曜ドラマ ※後に同業者の武田薬品工業と三共︵現・第一三共ヘルスケア︶、小林製薬も提供。
●リンカーン︵月替わりスポンサー︶
●ドリーム・プレス社︵以上、TBS︶
●ランキンの楽園︵毎日放送・TBS︶
●ルックルックこんにちは︵日本テレビ︶
●火曜サスペンス劇場︵日本テレビ︶
●ザ・ワイド︵日本テレビ製作、中京テレビ木曜ローカルスポンサー枠︶
●ぶらり途中下車の旅︵日本テレビ、関東ローカル︶
●報道2001︵フジテレビ︶
●笛吹童子︵北大路欣也主演版、NET︶※一社提供番組
●どんなもんだショー︵毎日放送・NET︶※後期より一社提供
●トクホンイブニングショー おしどり作戦︵毎日放送・NET︶※一社提供番組
●かえうた大合戦︵NET︶※一社提供番組
●ホットライン110番︵テレビ朝日︶
●火曜午後7時枠時代劇︵テレビ朝日︶
●サンデープロジェクト︵テレビ朝日︶
●木曜ミステリー︵テレビ朝日︶
●吉田類の酒場放浪記︵BS-TBS︶
●マエストロスピリット︵BSフジ︶[4]
ほか
ラジオ
編集- 現在
- CBCドラゴンズナイター(CBCラジオ)(金曜日スポンサー)
- 過去
- TBSエキサイトナイター→TBSステレオエキサイトナイター→TBSラジオ エキサイトベースボール(TBSラジオ・JRN系列)
- ザ・ヒットパレードスペシャル・ナイターレインコート版(TBSラジオ・JRN系列)
- 東西アルファベット読本(KRラジオ=TBSラジオ。トニー谷出演)
関連団体
編集- トクホン真闘ボクシングジム - 主催興行名にトクホンの商品ブランド「トクホンダッシュエアロ」が使用されている。
脚注
編集- ^ a b c 株式会社トクホン 第76期決算公告
- ^ 当社株主の異動と株式交換契約締結に関するお知らせ (PDF, 株式会社トクホン、2012年4月27日)
- ^ 日外アソシエーツ編集部 編『日本災害史事典 1868-2009』日外アソシエーツ、2010年9月27日、93頁。ISBN 9784816922749。
- ^ 「トクホン製品」新TVCM放映のご案内 (PDF, 株式会社トクホン、2012年4月19日)