異類婚姻譚(いるいこんいんたん)とは、違った種類の存在と人間とが結婚する説話の総称。世界的に分布し、日本においても多く見られる説話類型である。なお、神婚と異類(神以外)婚姻とに分離できるとする見方や、逆に異常誕生譚をも広く同類型としてとらえる考え方もある。

概要

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日本

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(六)

異類婿

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鳥文斎栄之・画『模文画今怪談』にある馬婿の怪談。馬の霊が人間の女を自分の嫁とすべくさらってゆく場面。

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婿 - :退

婿 - 

婿[3] - 

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 - 婿婿

異類女房

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婿







殿





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他界との関わり

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日本には、他界(死後の世界、神の世界等)と関わると何事か幸を得るという感覚が古来あったようで、神話を始め様々な説話にその思想的痕跡が見られる。異界と関わり幸を得る方法としては

  1. 相手を屈服させる
  2. 相手と婚姻する
  3. 他界に行く
  4. 他界からものを持ち帰る

などがあり、異類婚姻譚は文字通り婚姻により幸を得る部類である。

アジア

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  • オオカミと指導者や神 - テュルク系民族の祖、モンゴル人の祖、ギリシャ神話のアポローンとアルテミスの母などに登場する。

中国

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朝鮮

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ヌルハチ李座首の娘とカワウソの間に生まれたという伝承がある。

ベトナム

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丁朝大瞿越を建てた丁部領は、母親が水浴びをしているときにカワウソと交わって出来た子だという[7]

ヨーロッパ

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姿[8][9]姿

 - 調




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北米

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トリンギットには人の姿になるカワウソの元へ嫁ぎ、その後生まれた子が母の故郷への部族との交易を行い双方に富をもたらしたという伝承がある[10]

創作

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脚注・出典

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  1. ^ 川森博司 (1993). “異種婚説謂”. 国立歴史民俗博物館研究報告: 1-2. 
  2. ^ 結婚の原型 : 異類婚譚の起源. 北宋社. (2001年11月). pp. 7-9 
  3. ^ 物語要素事典”. 平成30-12-05閲覧。
  4. ^ 愛原豊「鼠草紙 いと楽し◇動物と人間が結婚!?篠山に伝わる御伽草子絵巻の魅力◇」『日本経済新聞』朝刊2018年12月5日(文化面)2018年12月7日閲覧。
  5. ^ 聊斎志異〈上〉. 岩波文庫. (1997年1月16日). p. 466 
  6. ^ 聊斎志異〈第1巻〉―完訳. 角川文庫. (1955年2月10日). pp. 639-640 
  7. ^ 小倉貞男『物語ヴェトナムの歴史 一億人国家のダイナミズム』〈中公新書〉、63-64頁。ISBN 4-12-101372-7 
  8. ^ ギリシア神話. 紀伊國屋書店. (新装版1998年). pp. 4-6 
  9. ^ ギリシア案内記. 岩波文庫(上・下). (1991-1992年). p. 7 
  10. ^ Swanton, John Reed (1909). Tlingit myths and texts, recorded by John R. Swanton. University of California Libraries. Washington, Govt. print. off. https://archive.org/details/tlingitmythstexts00swanrich 

関連項目

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Sudanese goat marriage incident - 

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外部リンク

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