JR中央線コミュニティデザイン
株式会社JR中央線コミュニティデザイン︵ジェイアールちゅうおうせんコミュニティデザイン︶は、東京都小金井市に本社を置くJR東日本グループの企業。駅ナカ型ショッピングセンター﹁nonowa﹂、駅ビル﹁セレオ﹂等の管理・運営を行う。またJR東日本八王子支社管内の中央線、南武線、武蔵野線の駅業務を受託する鉄道業務受託事業者︵ステーションサービス︶である[1]。
種類 | 株式会社 |
---|---|
市場情報 | 非上場 |
本社所在地 |
日本 〒184-0004 東京都小金井市本町1丁目18-10 小金井本町ビル5階[1] |
設立 | 2021年4月1日[1] |
業種 | サービス業 |
法人番号 | 6011001067518 |
事業内容 |
SC事業 駅業務受託事業 高架下開発・活用事業 地域活性化事業 教育事業 ワークスペース事業[1] |
代表者 | 代表取締役社長 小澤裕 |
資本金 | 12億3,000万円[1] |
従業員数 | 260名(2023年12月現在) |
主要株主 | 東日本旅客鉄道 100% |
外部リンク | https://www.jrccd.co.jp/ |
概要
編集
2021年4月1日設立[1]。中央線沿線でnonowaを運営する株式会社JR中央ラインモールと、東京都、神奈川県、山梨県で﹁セレオ﹂などを運営するJR東京西駅ビル開発株式会社を合併・統合し、株式会社JR中央線コミュニティデザインを設立した[2][3]。
初代社長には、JR東京西駅ビル開発でも代表取締役社長を務めた髙橋好一[2][3]が就任した[1]。
合併後の会社は、JR東京西駅ビル開発が運営していた商業施設﹁セレオ﹂と﹁Dila﹂の運営を引き継ぎ[2][3]、さらに駅業務受託事業については、JR中央ラインモールが受託していた中央線の武蔵境駅、東小金井駅、国立駅に加え、新たに南武線の南多摩駅、稲城長沼駅、矢野口駅を受託する[2][3]。
そのほか、JR中央ラインモールが運営していた児童向けプログラミング教室﹁プログラボ﹂および、学生向け食事付き賃貸住宅﹁中央ラインハウス小金井﹂の管理・運営を引き継いだ。またJR中央ラインモール時代から手掛けていた沿線地域活性化促進のための各種行事やイベントの企画・運営も引き継いでいる。
これはグループ経営ビジョン﹁変革2027﹂で掲げる﹁沿線くらしづくり構想﹂事業の一環で[2][3]、2020年12月8日発行の﹁JR東日本ニュース﹂では、JR東日本千葉支社管内の京葉線エリアにおいても千葉ステーションビルで同事業を推進するとしている[2][3]。
本社・事業所
編集- 本社 - 東京都小金井市本町1丁目18-10 小金井本町ビル5階[1](武蔵小金井駅南口、旧:JR中央ラインモール本社)
- 八王子オフィス - 東京都八王子市旭町1番1号 八王子ターミナルビル[1](セレオ八王子北館、旧:JR東京西駅ビル開発本社)
制服
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駅業務に従事する社員の制服は、2021年2月末日まではJR東日本の駅係員の制服に準じたデザインであったが、前身のJR中央ラインモール時代に、同年3月1日より制服デザインを一新した[4]。制服デザインは沿線にキャンパスを置く武蔵野美術大学の学生が担当した[4]。新制服は中央線のラインカラーであるオレンジバーミリオンのラインをあしらい、制帽の帽章は﹁nonowa﹂のロゴマークでもあるハートとなっている[4]。
旧制服はリサイクルによる社会貢献を目的に、リユースやリメイクにより再活用する[5]。リユースとしては慈善団体を通じて南スーダンに寄付し[5]、リメイクとしては制服の生地を活用した雑貨等を制作し﹁nonowa﹂で販売する[5]。
JR中央ラインモール
編集種類 | 株式会社 |
---|---|
市場情報 | 非上場 |
本社所在地 |
日本 〒184-0004 東京都小金井市本町1丁目18-10[2][3] |
設立 | 2010年12月1日[2][3] |
業種 | サービス業 |
法人番号 | 6011001067518 |
事業内容 |
商業施設等の企画・運営・開発 駅業務受託 |
代表者 | 代表取締役社長 石井圭[2][3] |
資本金 | 12億3,000万円[2][3] |
従業員数 | 83名(2018年4月1日現在) |
主要株主 | 東日本旅客鉄道 100% |
外部リンク | http://www.nonowa.co.jp |
特記事項:2021年4月1日、JR東京西駅ビル開発株式会社と合併し、株式会社JR中央線コミュニティデザインへ社名変更。 |
株式会社JR中央ラインモール︵JRちゅうおうラインモール、英文社名‥JR Chuo Line Mall Co.,Ltd.︶は、かつて存在したJR東日本グループの企業[2][3]。駅ナカ型ショッピングセンター﹁nonowa﹂の運営を行っていた[2][3]。また、JR東日本八王子支社管内の中央線の駅業務を受託していた鉄道業務受託事業者︵ステーションサービス︶であった[2][3]。
JR中央ラインモール時代から、親会社のJR東日本や他の鉄道事業者のステーションサービスとは異なり、鉄道駅と商業施設を一体的に管理している。そのため、駅長は商業施設の店長も兼務[6]している。また役職名も他社とは異なり、駅長級に相当する社員は﹁支配人﹂、助役級に相当する社員は﹁マネージャー﹂、主任級に相当する社員は﹁チーフ﹂と呼称される。原則として、新卒入社した社員は駅業務を数年行い、適性に合わせて人事異動を行う。この方式はJR中央線コミュニティデザインにも引き継がれた。
設立の経緯
編集中央線沿線は線路があることで沿線の街が南北に分断されており、開かずの踏切による交通渋滞も問題化していた。その解消を目的に「中央線連続立体交差事業」が実施された。
詳細は「中央線快速#連続立体交差事業」を参照
1996年度︵平成8年度︶に東京駅 - 日野駅間40.8kmの連続立体交差化が決定。これにより三鷹駅 - 国分寺駅間7.3kmと国立駅 - 立川駅間3.0kmで連続立体交差事業が実施された。1999年︵平成11年︶に着工、2014年3月に事業が完了[7]した。
事業の結果、高架下に9km・7万m2にわたる空間が生まれた。この高架下の空間を統一したコンセプトで一体的に開発し、中央線の沿線価値を総合的に向上させることを目的として、2010年12月1日に株式会社JR中央ラインモールを設立。高架下の商業施設﹁nonowa﹂などを開発したほか、中央線武蔵境駅・東小金井駅・国立駅の駅業務受託を開始した。
業務内容
編集- 商業施設「nonowa」の管理・運営
- 武蔵境駅・東小金井駅・国立駅の駅業務受託
- 児童向けプログラミング教室「プログラボ」の管理・運営
- 学生向け食事付き賃貸住宅「中央ラインハウス小金井」の管理・運営
- 中央線沿線の地域活性化促進のための各種行事・イベントの企画・運営
これらの業務は、JR中央線コミュニティデザインへ引き継がれた。
沿革
編集
本節では、JR中央ラインモールとJR中央線コミュニティデザインの歴史について一体的に記述する。JR東京西駅ビル開発の歴史については﹁JR東京西駅ビル開発#沿革﹂を参照。
JR中央ラインモール
●2010年
●12月 - 株式会社JR中央ラインモールを設立。
●2012年
●9月 - 西国分寺駅に﹁nonowa西国分寺﹂開業。
●2013年
●4月1日 - 武蔵境駅の駅業務受託を開始。
●5月 - 武蔵境駅に﹁nonowa武蔵境 WEST﹂開業。
●2014年
●1月 - 東小金井駅に﹁nonowa東小金井 EAST・WEST﹂開業。
●3月 - 中央線連続立体交差事業が完了[7]
●4月 - 武蔵境駅に﹁nonowa 武蔵境 (駅間・東小金井間) ﹂順次開業。
●5月1日 - 国立駅の駅業務受託を開始。
●2015年
●2月 - 武蔵小金井駅に﹁nonowa武蔵小金井 EAST﹂開業。
●4月1日 - 東小金井駅の駅業務受託を開始。
●4月 - 国立駅に﹁nonowa国立 EAST﹂開業。
●2016年
●4月 - 国立駅に﹁nonowa国立 (駅間)﹂順次開業。﹁nonowa国立 EAST﹂開業。
●6月 - 武蔵境駅に﹁nonowa武蔵境 EAST﹂開業。
●12月 - 武蔵小金井駅に﹁nonowa武蔵小金井 SOUTH﹂開業。
●2018年
●4月 - 武蔵小金井駅に﹁nonowa 武蔵小金井 MUSAKO GARDEN﹂開業。
●2021年
●3月1日 - 駅係員の制服を変更[4]。
JR中央線コミュニティデザイン
●2021年
●4月1日 - JR中央ラインモールとJR東京西駅ビル開発が合併して、株式会社JR中央線コミュニティデザインを設立[1]。南多摩駅、稲城長沼駅、矢野口駅の駅業務受託を開始[2][3]。
●12月1日 - 西国分寺駅の駅業務受託を開始[8]。
●2022年
●4月1日 - 西八王子駅の駅業務受託を開始。
業務内容
編集駅業務受託
編集- 武蔵境駅(2013年4月1日受託)
- 東小金井駅(2015年4月1日受託)
- 西国分寺駅(2021年12月1日受託)
- 国立駅(2014年5月1日受託)
- 西八王子駅(2022年4月1日受託)
- 矢野口駅(2021年4月1日受託)
- 稲城長沼駅(2021年4月1日受託)
- 南多摩駅(2021年4月1日受託)
施設運営
編集商業施設
編集セレオ・Dila
編集JR東京西駅ビル開発から運営を引き継いだ駅ビル・駅ナカ商業施設。
「JR東京西駅ビル開発#運営施設」も参照
nonowa・ののみち
編集JR中央ラインモールから運営を引き継いだ。中央線連続立体交差事業で高架駅となった武蔵境駅・東小金井駅・武蔵小金井駅・西国分寺駅・国立駅の4駅に設置された駅ナカ商業施設。
「nonowa」を参照
高架下開発・活用事業
編集- コウカシタ - 東小金井駅周辺の高架下
- くらすクラス - 稲城長沼駅周辺の高架下[3]
賃貸住宅
編集JR中央ラインモールから運営を引き継いだ。
- 中央ラインハウス小金井 - 東小金井駅~武蔵小金井駅の高架下
教育施設
編集JR中央ラインモールから運営を引き継いだ。
- プログラボTAC中野校
- プログラボ大泉学園校
- プログラボ吉祥寺校
- プログラボ武蔵境校
- プログラボ武蔵小金井校ラボ1
- プログラボ武蔵小金井校ラボ2
- プログラボ仙川校
- プログラボ調布校
- プログラボ府中校
- プログラボセレオ国分寺校
- プログラボ国立校
- プログラボ立川校
- プログラボひばりヶ丘校
- プログラボ豊田校
- プログラボセレオ八王子校
- プログラボきよせ幼稚園校
- プログラボ武蔵浦和校
関連人物
編集- 石井圭 - 常務取締役。前身のJR中央ラインモール代表取締役社長。
脚注
編集
(一)^ abcdefghij会社情報JR中央線コミュニティデザイン、2021年10月26日閲覧。
(二)^ abcdefghijklmn“沿線くらしづくり構想の推進について” (PDF). JR東日本. 東日本旅客鉄道 (2020年12月8日). 2021年3月7日閲覧。
(三)^ abcdefghijklmno“沿線くらしづくり構想の推進について”. PR TIMES. 東日本旅客鉄道 (2020年12月8日). 2021年3月7日閲覧。
(四)^ abcd“JR中央ラインモール10周年ライブ︵オンライン︶開催決定!”. PR TIMES. 株式会社JR中央ラインモール (2021年1月19日). 2021年3月7日閲覧。
(五)^ abc“役目を終えたnonowa制服が再び活躍します!”. PR TIMES. 株式会社JR中央線コミュニティデザイン (2021年8月10日). 2021年9月17日閲覧。
(六)^ “駅ナカ支配人も兼務、駅長の仕事はどこまで変わる?﹁武蔵境駅﹂にみるイノベーションの潮流”. ニュースイッチ. 2021年4月11日閲覧。
(七)^ ab“鉄道連続立体交差”. 武蔵野市 (2016年11月14日). 2016年11月15日閲覧。
(八)^ “2021年度 営業施策提案︵その2︶を受けています!” (PDF). JR東労組八王子 (2021年6月4日). 2021年7月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年9月17日閲覧。
関連項目
編集- nonowa
- JR東京西駅ビル開発
- 中央線快速
- JR東日本関連の駅ビル・店舗運営会社「東日本旅客鉄道#関連会社」も参照
- ルミネ / NEWoMan
- アトレ
- エキュート
- グランデュオ
- ボックスヒル
- Dila(Dila仙台駅は、JR東日本東北総合サービスによる運営)
- エスパル
- JR横浜湘南シティクリエイト
- E’site
- 吉祥寺ロンロン
- JR東日本ビルテック株式会社(兄弟会社)
- 株式会社JR東日本ビルディング
- 株式会社JR東日本クロスステーション
- 株式会社ジェイアール東日本都市開発
外部リンク
編集- 株式会社JR中央線コミュニティデザイン
- “沿線くらしづくり構想の推進について” (PDF). JR東日本. 東日本旅客鉄道 (2020年12月8日). 2021年3月7日閲覧。 - 2社統合と新会社設立の趣旨について
- 運営施設