「ザ・マジックアワー」の版間の差分
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|製作会社=[[フジテレビジョン]]<br />[[東宝]] |
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|配給=東宝 |
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|公開={{Flagicon|JPN}} 2008年6月7日 |
|公開={{Flagicon|JPN}} [[2008年]][[6月7日]] |
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|上映時間=136分 |
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|製作国={{JPN}} |
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表題の[[マジックアワー (写真)|マジックアワー]]とは、日没後の「太陽は沈み切っていながら、まだ辺りが残光に照らされているほんのわずかな、しかし最も美しい時間帯」を指す写真・映画用語。転じて本作では「誰にでもある『人生で最も輝く瞬間』」を意味する。なお、三谷自身、このマジックアワーの意味を、前作『[[THE 有頂天ホテル]]』の撮影時に知ったと本作のDVDに収録されたオーディオコメンタリーで述べている。 |
表題の[[マジックアワー (写真)|マジックアワー]]とは、日没後の「太陽は沈み切っていながら、まだ辺りが残光に照らされているほんのわずかな、しかし最も美しい時間帯」を指す写真・映画用語。転じて本作では「誰にでもある『人生で最も輝く瞬間』」を意味する。なお、三谷自身、このマジックアワーの意味を、前作『[[THE 有頂天ホテル]]』の撮影時に知ったと本作のDVDに収録されたオーディオコメンタリーで述べている。 |
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[[2022年]]に中国版のリメイク作品『'''[[:zh:这个杀手不太冷静|トゥ・クール・トゥ・キル 〜殺せない殺し屋〜]]'''』が公開された<ref>{{Cite web|和書|url=https://note.com/coolizumi/n/n74b414532508 |title=旧正月映画「这个杀手不太冷静」は三谷幸喜「ザ・マジックアワー」のリメイク。 |access-date=2022-02-20}}</ref><ref>{{Cite web|和書|url=https://ameblo.jp/kankoro-koro-koro/entry-12725307899.html |title=这个杀手不太冷静 2022年春節映画 |access-date=2022-02-05}}</ref>。 |
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⚫ | [[東宝スタジオ]]の日本最大級スタジオ3つ(3スタジオ合計面積4426[[平方メートル]])を使用し、巨大なセットで街並みを再現構築。エンディングでその建築工程が早回しで見られる<!---街の背景はCG未使用。---><ref>{{cite news|url=http://hochi.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20070723-OHT1T00019.htm|title=三谷監督、街丸ごと作っちゃった |newspaper=[[スポーツ報知]]|publisher= 報知新聞社|date=2007-07-23|accessdate=2008-03-06}}{{リンク切れ|date=2020年7月}}</ref>。 |
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三谷幸喜監督作としては初の[[ドルビーデジタル|ドルビーデジタル・サラウンドEX]]作品である。 |
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⚫ | 2008年2月に亡くなった[[市川崑]]監督最後の出演作で、この作品は「'''市川崑監督の思い出'''」に捧げられている(映画のラストに表記されている)。なお、彼が演じる映画監督が撮影しているのは『[[黒い十人の女]]』の[[パロディ]]「黒い101人の女」(後述)。 |
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⚫ | 映画『[[THE 有頂天ホテル]]』にも出演した[[香取慎吾]]が、1シーンだけ同じ役(只野憲二役)で[[カメオ出演]]している。 |
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=== 劇中劇 === |
=== 劇中劇 === |
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劇中映画︵劇中劇︶が3本存在し、劇中映画﹁暗黒街の用心棒﹂の1シーンは本映画予告編でも流される。同作は監督の三谷幸喜によると、﹁[[カサブランカ (映画)|カサブランカ]]﹂(1942)や﹁[[夜霧よ今夜も有難う]]﹂(日活1967)の要素が含まれている。
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劇中映画︵劇中劇︶が3本存在し、劇中映画﹁暗黒街の用心棒﹂の1シーンは本映画予告編でも流される。同作は監督の三谷幸喜によると、﹁[[カサブランカ (映画)|カサブランカ]]﹂(1942)や﹁[[夜霧よ今夜も有難う]]﹂(日活1967)の要素が含まれている。
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== ストーリー == |
== ストーリー == |
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守加護(すかご)という港町でナイトクラブの支配人を務める備後(びんご)登は、地元のギャング「天塩(てしお)商会」のボスの愛人マリに手を出し、マリともども殺されかけた。伝説の殺し屋「デラ富樫」を連れてくることを条件に5日間の猶予を与えられたが、全く当てのない備後は、役者を雇って誤魔化す計画を立てる。 |
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日没直後のマジックアワーこそ撮影に最適で、幻想的な良い絵が撮れると薀蓄(うんちく)を語る村田大樹。だが彼は、ほとんど役の付かない無名の役者だった。そんな村田に監督と名乗って接近し、守加護に連れ帰る備後。屋外から望遠レンズで撮る映画撮影と信じた村田は、ボスの前で殺し屋「デラ富樫」を演じた。 |
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実は﹁デラ富樫﹂は、対抗する江洞(えぼら)商会が雇った殺し屋で、天塩商会のボスは先月殺されかけていた。﹁デラ富樫﹂を探す目的は報復だったのだが、デラ(村田)の度胸を買ったボスは彼を雇うと言い出した。デラが偽物とバレれば命は無いと気が気でない備後。
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天塩商会に国税局の査察が入ることになった。密輸などの裏帳簿の情報を隠すために、商会の会計係を殺せと本物の銃を持たされる村田。天塩商会によって病院に隠されている会計係を演技と思って狙撃しに行き、村田が撃とうとした瞬間、備後が止めに入り間一髪で会計係は救われた。 |
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ボスの動きを止めるために、会計係を警察署に送り届ける備後。だが、ボスと警察署長は裏で手を組んでおり、備後に続いて村田もギャングに捕われてしまった。海に沈めるために足をセメント漬けにされ、ようやく映画撮影ではないと気付く村田。マリによって救われた村田たちは、反撃の作戦を練った。 |
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会計係は裏帳簿の内容を暗記しており、国税局に連絡をとった。縄張りを江洞商会に奪われ、失脚するボス。天塩商会の復讐を警戒した村田たちは、東南アジアのゲリラに銃撃された設定で派手に死んで見せ、こっそり消える筋書きを書いた。だが、偽物のゲリラの前に立ち塞かったのは、マリを庇ったボスだった。ボスの愛情を知り、二人でやり直すことにするマリ。最後に本物の﹁デラ富樫﹂が現れたが、﹁派手に死ぬために﹂仕掛けてあった火薬の爆発に驚き、村田たちを残して逃げ去った。
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== キャスト == |
== キャスト == |
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** ディスク1:本編BD(音声特典はDVD版と共通) |
** ディスク1:本編BD(音声特典はDVD版と共通) |
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** ディスク2:特典DVD(スペシャル・エディションと共通) |
** ディスク2:特典DVD(スペシャル・エディションと共通) |
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== 中国版 == |
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{{Infobox 中華圏の映画 |
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| 作品名 = トゥ・クール・トゥ・キル 〜殺せない殺し屋〜 |
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| 画像 = |
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| 画像サイズ = |
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| 画像解説 = |
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| 繁体字 = 這個殺手不太冷靜 |
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| 簡体字 = 这个杀手不太冷静 |
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| ピン音 = |
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| 注音 = |
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| 粤語ピン音 = |
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| 英語題 = Too Cool to Kill |
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| 監督 = [[シン・ウェンション]] |
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| 脚本 = シン・ウェンション |
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| 原案 = |
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| 原作 = |
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| 製作 = |
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| 製作総指揮 = |
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| 出演者 = [[マー・リー]]<br />[[ウェイ・シャン]]<br />[[チェン・ミンハオ]]<br />[[アレン・アイ]]<br />[[ジョウ・ダーヨン]]<br />[[ホァン・ツァイルン]] |
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| ナレーター = |
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| 音楽 = |
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| 音楽プロデュース = |
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| 主題歌 = |
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| 撮影 = |
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| 編集 = |
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| アクション指導 = |
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| 衣装 = |
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| 美術 = |
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| 製作会社 = |
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| 配給会社 = {{Flagicon|JPN}} JOYUP/ムーランプロモーション |
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| 公開日 = {{Flagicon|CHN}} [[2022年]][[2月1日]]<br />{{Flagicon|JPN}} [[2023年]][[7月8日]] |
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| 上映時間 = 109分 |
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| 製作国 = {{CHN}} |
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| 言語 = 中国語 |
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| 製作費 = |
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| 興行収入 = |
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| 前作 = |
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| 次作 = |
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『'''トゥ・クール・トゥ・キル 〜殺せない殺し屋〜'''』(这个杀手不太冷静)は、[[2022年]]に公開された[[中国映画|中国]]の[[コメディ映画]]<ref>{{Cite web|和書|url=https://hitocinema.mainichi.jp/films-info/too-cool-to-kill|title=トゥ・クール・トゥ・キル ~殺せない殺し屋~|website=ひとシネマ|accessdate=2023-06-23}}</ref>。日本では『トゥ・クール・トゥ・キル』のタイトルで、東京国際映画祭の提携企画「2022東京・中国映画週間」にて上映され、2023年に劇場公開<ref>{{Cite news|url=https://natalie.mu/eiga/news/526991|title=三谷幸喜「ザ・マジックアワー」の中国リメイク作「トゥ・クール・トゥ・キル」公開|newspaper=映画ナタリー|date=2023-06-02|accessdate=2023-06-23}}</ref>。最終興収は約533億8000万円を記録し、「[[百円の恋]]」に抜かれるまで中国でリメイクされた日本映画の最高興収記録だった<ref>{{Cite web2|url=https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2024/02/19/kiji/20240219s00041000427000c.html|title=「百円の恋」中国版が大ヒット! 8日間で興収544億円、日本映画リメイクの最高興収記録を達成|website=スポニチAnnex|publisher=スポーツニッポン新聞社|date=2024-02-19|accessdate=2023-02-19}}</ref>。 |
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=== キャスト(中国版) === |
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* ウェイ・チョンゴン<!-- 公式サイトでは「ウェイ・セイコウ」となっている --> - [[ウェイ・シャン]] |
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: 万年エキストラ。ミランに伝説の殺し屋・カール役として抜擢される。 |
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* ミラン - [[マー・リー]] |
|||
: スター女優。ウェイをカールとして偽り、マフィアを騙そうと画策する。 |
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* ハーベイ - [[チェン・ミンハオ]] |
|||
: マフィアグループのボス。ミランを手に入れようとしている。 |
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* ジミー - [[ジョウ・ダーヨン]] |
|||
: マフィアグループのメンバー。 |
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* ミラー - [[ホァン・ツァイルン]] |
|||
: ミランの弟で映画監督。 |
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* カール - [[アレン・アイ]] |
|||
: 誰も素顔を知らない伝説の殺し屋。 |
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=== スタッフ(中国版) === |
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* 監督:[[シン・ウェンション]] |
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* 脚本:シン・ウェンション |
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{{-}} |
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== 脚注 == |
== 脚注 == |
2024年6月5日 (水) 14:38時点における最新版
ザ・マジックアワー | |
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The Magic Hour | |
監督 | 三谷幸喜 |
脚本 | 三谷幸喜 |
製作 |
島谷能成 亀山千広 |
製作総指揮 | 石原隆 |
出演者 |
佐藤浩市 妻夫木聡 深津絵里 綾瀬はるか 西田敏行 |
音楽 | 荻野清子 |
撮影 | 山本英夫 |
編集 | 上野聡一 |
製作会社 |
フジテレビジョン 東宝 |
配給 | 東宝 |
公開 | 2008年6月7日 |
上映時間 | 136分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
興行収入 | 39.2億円 |
制作
[編集]劇中劇
[編集]ストーリー
[編集]キャスト
[編集]〈〉内は予告編などで使われるキャッチフレーズ。
港町・守加護へやってくる人々
[編集]天塩商会
[編集]守加護の住人
[編集]映画の世界
[編集]その他
[編集]スタッフ
[編集]- 脚本と監督:三谷幸喜
- 製作:亀山千広、島谷能成
- 企画:清水賢治、市川南
- エグゼクティブプロデューサー:石原隆
- プロデューサー:重岡由美子、前田久閑、和田倉和利
- ラインプロデューサー:森賢正
- 音楽:荻野清子(オリジナルサウンドトラック盤「ザ・マジックアワー」ユニバーサルミュージック)
- 美術:種田陽平
- 撮影:山本英夫(J.S.C)
- 照明:小野晃
- 録音:瀬川徹夫
- 編集:上野聡一
- VFXプロデューサー:大屋哲男
- VFXスーパーバイザー:渡部彩子
- スクリプター:甲斐哲子
- 衣装デザイン:宇都宮いく子
- ヘアメイク:宮内三千代
- 特殊メイク:江川悦子
- 装飾:田中宏
- 俳優担当:鈴木康敬
- 助監督:片島章三
- 製作担当:深津智男
- 挿入曲・エンディングテーマ:「I'm Forever Blowing Bubbles」
- 音楽製作:鈴木雄一(フジパシフィック音楽出版)、森淳一・三石文仁(ユニバーサルミュージック)、杉山さつき(ウィッチクラフト)
- 音楽コーディネーター:杉山葉次
- 音響効果:倉橋静男
- ギター指導:内藤謙一
- 歌唱指導:広谷順子
- 振付:香瑠鼓
- アクションコーディネーター:山田一善
- ガンエフェクト:ビッグショット、納富貴久男
- 夕景作画:島倉二千六
- 画コンテ:橋爪謙治
- タイトル:竹内秀樹、南成木
- VFX:マリンポスト、Q-tec、早稲田大学 美術・科学センター、IMAGICA
- 撮影協力:静岡県駿東郡、福岡県北九州市門司区、ハウステンボス(長崎県佐世保市)、東京都目黒区、山梨大学医学部附属病院(山梨県中央市)、大倉山記念館(神奈川県横浜市)、下館オスカー(茨城県筑西市)、石川県輪島市、神奈川県平塚市
- 予告編ナレーション:山寺宏一
- メイキング「ザ・マジックアワーショー」ナレーション:市川展丈
- 特別協賛:キリンビール株式会社
- 制作プロダクション:シネバザール
- 製作:フジテレビジョン、東宝
- 配給:東宝
ソフト化
[編集]2008年12月3日発売。発売元はフジテレビジョン / 東宝、販売元はポニーキャニオン。
- ザ・マジックアワー DVDスタンダード・エディション(1枚組)
- 音声特典
- オーディオコメンタリー1(佐藤浩市×監督:三谷幸喜)
- オーディオコメンタリー2(監督:三谷幸喜)
- 音声特典
- ザ・マジックアワー DVDスペシャル・エディション(2枚組)
- ディスク1:本編DVD(スタンダード・エディションと同様)
- ディスク2:特典DVD
- ザ・マジックアワーショー(メイキング番組)
- 未公開シーン集(三谷幸喜によるコメンタリー収録)
- キャストインタビュー集
- 舞台挨拶(完成披露試写、イベント試写、初日舞台挨拶、大ヒット御礼舞台挨拶)
- メイキングオブ「暗黒街の用心棒」
- 三谷幸喜1分マジック
- セットが組み上がるまで
- 種田陽平 美術の世界
- 絵コンテ集(マルチアングル仕様)
- ガンエフェクト
- 体操の時間
- 特報・劇場予告編・TVスポット集
- キャスト・スタッフプロフィール
- フォトギャラリー
- ロケ地MAP
- ザ・メイキングアワー
- スタッフクレジット
- 特製アウターケース&デジパック仕様
- ザ・マジックアワー ブルーレイ(本編BD+特典DVDの2枚組)
- ディスク1:本編BD(音声特典はDVD版と共通)
- ディスク2:特典DVD(スペシャル・エディションと共通)
中国版
[編集]トゥ・クール・トゥ・キル 〜殺せない殺し屋〜 | |
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タイトル表記 | |
繁体字 | 這個殺手不太冷靜 |
簡体字 | 这个杀手不太冷静 |
英題 | Too Cool to Kill |
各種情報 | |
監督 | シン・ウェンション |
脚本 | シン・ウェンション |
出演者 |
マー・リー ウェイ・シャン チェン・ミンハオ アレン・アイ ジョウ・ダーヨン ホァン・ツァイルン |
配給 | JOYUP/ムーランプロモーション |
公開 |
2022年2月1日 2023年7月8日 |
上映時間 | 109分 |
製作国 | 中国 |
言語 | 中国語 |
キャスト(中国版)
[編集]スタッフ(中国版)
[編集]- 監督:シン・ウェンション
- 脚本:シン・ウェンション