「ステープラー」の版間の差分
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[[File:Büroklamern 24-6 PA120218.jpg|thumb|ホッチキスの針]] |
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'''ステープラー'''({{lang-en|stapler}})または'''ホチキス'''、'''ホッチキス'''、'''紙綴器'''(かみつづりき)とは、[[紙]]に「コ」の字形の[[針]](ステープル、{{lang-en|staple}})を刺し通し、針先の部分を両側から平らに曲げて、紙を綴じる[[文具]]である。[[日本産業規格|JIS]]規格上の名称は'''ステープラ'''。ごく限られているが、'''ジョイント'''([[宮城県]]北部、[[山形県]][[山形市]]など)、'''ガッチャンコ'''(北[[東北]]など)と呼ぶ地域もある。[[Template:いつ|古く]]から'''[[鎹]]'''(かすがい)と称され、木材や陶器のつなぎ合わせに使われている。 |
'''ステープラー'''({{lang-en|stapler}})または'''ホチキス'''、'''ホッチキス'''、'''紙綴器'''(かみつづりき)とは、[[紙]]に「コ」の字形の[[針]](ステープル、{{lang-en|staple}})を刺し通し、針先の部分を両側から平らに曲げて、紙を綴じる[[文具]]である。 |
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[[日本産業規格|JIS]]規格上の名称は'''ステープラ'''。ごく限られているが、'''ジョイント'''([[宮城県]]北部、[[山形県]][[山形市]]など)、'''ガッチャンコ'''(北[[東北]]など)と呼ぶ地域もある。[[Template:いつ|古く]]から'''[[鎹]]'''(かすがい)と称され、木材や陶器のつなぎ合わせに使われている。 |
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現在、[[日本]]では[[マックス (機械メーカー)|マックス株式会社]]の製品が市場の多数を占めている<ref name="maxir">{{Cite web|和書|title=業界動向 - 株主・投資家向け情報 - マックス株式会社 |url=https://www.max-ltd.co.jp/ir/faq02.html |accessdate=2021-04-29 |archive-url=https://web.archive.org/web/20210429150545/https://www.max-ltd.co.jp/ir/faq02.html |archive-date=2021-04-29}}</ref>。
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現在、[[日本]]では[[マックス (機械メーカー)|マックス株式会社]]の製品が市場の多数を占めている<ref name="maxir">{{Cite web|和書|title=業界動向 - 株主・投資家向け情報 - マックス株式会社 |url=https://www.max-ltd.co.jp/ir/faq02.html |accessdate=2021-04-29 |archive-url=https://web.archive.org/web/20210429150545/https://www.max-ltd.co.jp/ir/faq02.html |archive-date=2021-04-29}}</ref>。
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* [[複写機|コピー機]]の内部にあって、コピーされた紙を自動的に綴じるもの(オートステープラー)。 |
* [[複写機|コピー機]]の内部にあって、コピーされた紙を自動的に綴じるもの(オートステープラー)。 |
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* [[段ボール]]箱の梱包に使用するもの。手動式、電動式がある。 |
* [[段ボール]]箱の梱包に使用するもの。手動式、電動式がある。 |
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* 医療において人体の傷口の縫合に使用するもの︵スキンステープラー︶<ref>{{Cite web|和書|url=http://www.wound-treatment.jp/next/wound280.htm |title=スキン・ステープラーはよくない |publisher=[[夏井睦]] |date=2005-8-17 |accessdate=2017-11-10}}</ref>。
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* 医療において人体の傷口の[[吻合|縫合]]に使用するもの︵スキンステープラー︶<ref>{{Cite web|和書|url=http://www.wound-treatment.jp/next/wound280.htm |title=スキン・ステープラーはよくない |publisher=[[夏井睦]] |date=2005-8-17 |accessdate=2017-11-10}}</ref>。
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[[画像:ステープラー.JPG|thumb|フラットクリンチ型ステープラー]] |
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2024年6月8日 (土) 15:30時点における最新版
歴史[編集]
名称[編集]
日本では商標の普通名称化により﹁ホッチキス﹂または﹁ホチキス﹂と呼ばれる事が多い。日本放送協会︵NHK︶では、かつては﹁ステープラー﹂と呼んでいたが、方針転換し﹁ホチキス﹂で統一している[6]。 日本での﹁ホッチキス﹂という呼び名は、1903年︵明治36年︶に伊藤喜商店︵現、株式会社イトーキ︶がアメリカ合衆国より初めて輸入したステープラーが、E.H.ホッチキス社︵E.H.Hotchkiss︶のHotchkiss No.1というモデルであったことに由来する[7]。E.H.ホッチキス社は1895年にジョーンズ製造社︵The Jones Manufacturing Company︶として創業され、1897年にE.H.ホッチキス社に改称した。ホッチキスの名はジョーンズ社の創業者うちジョージ︵George Hotchkiss︶とイーライ・ハベル︵Eli Hubbell Hotchkiss︶のホッチキス親子から取られたものである[8]。 ホッチキスという呼び名の由来について、﹁オチキス社の創業者であるベンジャミン・バークリー・ホッチキス︵B.B.Hotchkiss︶が、機関銃の構造を元に発明した﹂[7]、﹁イーライ・ハベルはベンジャミンの弟で、彼が発明した﹂[9]などの俗説が語られることがある。 この俗説がテレビ番組で取り上げられたこともある[7]。1989年︵平成元年︶には日本テレビの番組﹃TVムック・謎学の旅﹄はホッチキスの語源を探るべくベンジャミン・ホッチキスの故郷コネチカット州を取材したが、文献などによる証明は行えなかった。1994年︵平成6年︶、フジテレビの番組﹃なるほど!ザ・ワールド﹄の中で、﹁ベンジャミン・ホッチキスの弟のイーライ・ハベル・ホッチキスがステープラーを発明し、E.H.ホッチキス社を創業した﹂という説が紹介された。 この俗説の検証を行ったジム・ブリーンは、ベンジャミンとステープラーに直接の繋がりは見いだせないものの、ステープラーの販売を行ったホッチキス親子とベンジャミン・ホッチキスは共にコネチカット州出身であり、不確かながら親族からの証言もあったとして、何らかの血縁関係があった可能性までは否定しきれないとしている[10]。 韓国においても、日本統治時代の影響からステープラーを﹁ホチキス︵호치키스︶﹂と呼称する場合がある。なお、韓国では﹁ホッチキスはベンジャミン・ホッチキスによって機関銃の構造を元に設計された﹂という説が長らく語られていたが[11]、2013年に国立国語院が調査したところ、ホッチキスをベンジャミン・ホッチキスが作ったという証拠がないことが明らかとなった。国立国語院が出版する﹃標準国語大辞典﹄では、従来ホッチキスを﹁ステープラー︵스테이플러︶の別名。ステープラーの考案者の米国の発明家の名にちなんだ商標名﹂と定義していたが、この結果を受けて﹁ㄷ字形の針を使って、書類などを綴じる道具。米国の商標名から出た言葉である﹂と改められた[11]。針の呼び方[編集]
JIS規格上の名称は﹁ステープラ用つづり針﹂である。 一般的にはしん、はり、たまなどと呼ばれるが、特に決まった呼び方はなく、マックス株式会社では一貫して﹁はり﹂と呼んでいる[6][12]。また、ステープルという呼び方もある。商標[編集]
﹁ホッチキス﹂は、明治後期に伊藤喜商店がアメリカから輸入し、開発者の名前をとって﹁ホッチキス自動紙綴器﹂という名称で販売していた。その後まもなく国産品の生産に入り、輸入品との差別化を図るために鳩印をトレードマークに採用した[13]。なお、日本橋の金物店がすでにホッチキスという商標登録をしており、1917年に伊藤喜商店がこの商標を買い取ったとする説もあるが、イトーキによれば、商標については社内の正式な記録としては何も残っていないとしている[14]。 2014年現在、文房具分野での﹁ホッチキス﹂﹁ホチキス﹂という商標は取得されておらず、マックスが医療器具分野のみ﹁ホッチキス﹂を登録している︵登録第4766203号︶。種類[編集]
ステープラーは使用する針の大きさによって大きく3種類に分けられる。また特殊用途向けのステープラーも存在する。小型[編集]
●10号[注 1]と呼ばれる大きさの針を使用するもの。通常タイプはコピー用紙を20枚程度まで綴じることができる。フラットクリンチ型のステープラーは最大26~32枚まで綴じられるものがある。 ●一般に﹁ホッチキス﹂と言えば、小型ステープラーのことを指す。 ●小型・中型折衷タイプの11号規格もある。針の太さは小型と同じであるが長さは中型と同じで6mmと10mmの2種類があり、6mm針はコピー用紙を40枚程度まで、10mm針は80枚程度まで綴じることができる。ハンディタイプは6mm針のみで、10mm針を使用するものは卓上タイプを使用する必要がある。中型[編集]
●3号、または35号と呼ばれる大きさの針を使用するもの。コピー用紙を30枚程度まで綴じることができる。 ●3号は日本のJIS規格、35号は米国や欧州で主に使用されている針である。どちらも使えるステープラーもあるが、針の太さが異なるため、一方の針のみ使えると考えた方がよい。 ●通常の3号針は針の長さが6mmだが、10mm針と呼ばれる針の長さが10mmのもの︵大型1210針と同等の寸法︶も存在する。これを使用すると、コピー用紙を75枚程度まで綴じることができるが、使用できるステープラーは限られている。大型[編集]
●1号、または12号と呼ばれる大きさの針を使用するもの。コピー用紙を綴じられる枚数は針の種類によって異なるが、50~250枚程度である。 ●このクラスになると、折り曲げた針が長すぎて、紙を下から突き破ってしまうため、薄いものが綴じられなくなるので、製品仕様の最低綴じ枚数に注意しなければならない。 ●12号針の名前は、針の長さを表している。たとえば1210針は12号で針の長さが10mm、1217針は12号で針の長さが17mmのものである。 ●手動では相当の力を要するため、電動式が普及している。特殊用途・派生品[編集]
メカニズムの違い[編集]
●はさむ力を軽減するためにてこの原理を利用したもの。本項のフラットクリンチ型の写真も、これを応用したものである。 ●針を折り曲げる前に、綴じる厚さに合う長さまで自動的に針を切るもの。一種類の針で、コピー用紙2~200枚程度まで対応できるものが実用化されている。針の品質[編集]
針は一般的なスチールの他にステンレス鋼やアルミ、銅を用いたものがある。特にステンレス鋼の場合、スチールと同等の強度と価格でありながら腐食に強く、錆により書類が茶色に汚れることを防げる。なお、色付きの針もある。針の除去[編集]
古紙再生と針[編集]
紙をリサイクルする際に、あらかじめ針を除去しないといけないとする考え方があるが、実際は再生紙を製造する過程で除去︵針は溶かされた古紙より比重が重く、撹拌過程で他の異物と共に沈殿・落下する︶されるため、大きな問題になることはない。このためマックス社製の針の箱には、﹁ホッチキス針は古紙再生工程で支障ありません﹂の注意書きが書かれている[17][18]。針なしステープラー[編集]
この節は広告・宣伝活動のような記述内容になっています。(2021年4月) |
国内主要製造メーカー[編集]
脚注[編集]
注釈[編集]
出典[編集]
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- イトーキ史料館 ホッチキスの話
- ホッチキス物語(マックス株式会社)
- The Strange Tale of the Hotchkiss 日本における「ホッチキス」という言葉の由来に関する考察