コンテンツにスキップ

「マクロファージ」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
削除された内容 追加された内容
編集の要約なし
食細胞と形質細胞を追加など
1行目: 1行目:

{{出典の明記|date=2008年4月}}

{{出典の明記|date=2008年4月}}


''''''Macrophage, MΦ[[]]1[[]][[]][[]][[]][[]][[]][[]][[]][[]][[B]][[]]


''''''''''''[[]][[|]][[]][[]]

[[Image:Macrophage.jpg|thumb|250px|[[|]][[]]2]]

[[Image:Macrophage.jpg|thumb|250px|[[|]][[]]2]]

''''''Macrophage, MΦ[[]]1[[]][[]][[]][[]][[]][[]][[]][[]][[]][[B]][[]]''''''''''''[[]][[|]][[]][[]]


== 起源 ==

== 起源 ==

マクロファージは血液中の[[白血球]]の5%を占める[[単球]](単核白血球)から分化する。[[造血幹細胞]]から分化した単球は[[骨髄]]で成熟し、[[血流]]に入ると炎症の化学仲介に関わる。単球は約2日間血中に滞在した後、[[血管]]壁を通り抜けて[[組織 (生物学)|組織]]内に入りマクロファージになる。組織に入ると、マクロファージは細胞内に[[リソソーム]]を初めとした[[顆粒]]を増やし、[[消化酵素]]を蓄積する。マクロファージは[[細胞分裂|分裂]]によっても[[増殖]]することができ、[[寿命]]は数ヶ月である。


[[]]5%[[]][[]][[]][[]][[]]2[[]][[ ()|]][[]][[]][[]][[|]][[]][[寿]]


[[進化]]上ではかなり早い段階から存在し、[[脊椎動物]]・[[無脊椎動物]]を問わずほぼ全ての動物に存在している。[[B細胞]]等他の白血球はマクロファージから進化しており、血管や[[心臓]]を構成する細胞とも起源は同じである。

[[進化]]上ではかなり早い段階から存在し、[[脊椎動物]]・[[無脊椎動物]]を問わずほぼ全ての動物に存在している。[[B細胞]]等他の白血球はマクロファージから進化しており、血管や[[心臓]]を構成する細胞とも起源は同じである。

12行目: 14行目:


=== 食作用 ===

=== 食作用 ===


[[]][[#|]]

[[]][[]][[]][[]]



[[:en:Phagosome|Phagosome]][[]]

[[:en:Phagosome|Phagosome]][[]]


=== 抗原提示 ===

=== 抗原提示 ===


[[]][[]][[T]][[MHC]]II(MHC-II)'''[[]]'''

{{main|抗原提示}}

マクロファージは[[抗原]]を摂取すると、各種の[[サイトカイン]]を放出し、特定のT細胞を活性化させる。マクロファージは、食作用によって取り込み、分解した異物をいくつかの断片にし、もともと細胞内に持っていたクラスII MHC (MHC-II)と結合させ、細胞表面に表出させる。これをマクロファージによる'''[[抗原提示]]'''と呼ぶ。




[[T]][[T]][[]]TCD4T[[]]T(TCR, T-cell receptor)[[]]MHC-IITTTT

T[[T]][[]]T[[CD|CD]]4T[[]]T(TCR, T-cell receptor)[[]]MHC-IITTTT



T[[]][[]]BB--[[T]]B

活性化したヘルパーT細胞は、[[インターロイキン]]や[[リンフォカイン]]等の[[サイトカイン]]を生産することでマクロファージを活性化するとともに、自分が認識するものと同じ抗原を認識するB細胞を活性化させる。活性化したB細胞は[[形質細胞]]に分化して増殖し、抗原に対応する抗体を作成し、放出する。抗体は抗原に特異的に結合し抗体-抗原複合体を作る。マクロファージはこの抗体-抗原複合体に引きつけられ、そしてこの複合体を貪食する。抗体の結合した細菌やウイルスはマクロファージにとって非常に能率よく食すことができるものとなる。この際T細胞はリンフォカインを放出するなどしてマクロファージを活性化したり、B細胞の増殖、分化を助ける。



=== 活性化 ===

=== 活性化 ===

マクロファージはT細胞の生産するサイトカインを受け取ることにより活性化する。サイトカインとは抗原と接触した[[T細胞]]及び一部の他の白血球が生産する物質のことで、主な標的はマクロファージである。サイトカインは様々なタンパク質より成り、大食細胞起動要素(maf)、大食細胞遊走阻止因子 (mmif)、免疫複合物、c3b、様々な[[ペプチド]]、[[多糖]]類、免疫補助等が存在する。

マクロファージはT細胞の生産するサイトカインを受け取ることにより活性化する。[[サイトカイン]]とは抗原と接触した[[T細胞]]及び一部の他の白血球が生産する物質のことで、主な標的はマクロファージである。サイトカインは様々なタンパク質より成り、大食細胞起動要素(maf)、大食細胞遊走阻止因子 (mmif)、免疫複合物、c3b、様々な[[ペプチド]]、[[多糖]]類、免疫補助等が存在する。



ある種のサイトカインは単球の成熟を促進し、マクロファージを増殖させ食作用を活性化する、またあるものはマクロファージを集め抗原を攻撃させる。これらの働きにより炎症反応が強くなる。

ある種のサイトカインは単球の成熟を促進し、マクロファージを増殖させ食作用を活性化する、またあるものはマクロファージを集め抗原を攻撃させる。これらの働きにより炎症反応が強くなる。



マクロファージの活性化の分類は、現在少なくとも2種類存在することが知られている。

マクロファージの活性化の分類は、現在少なくとも2種類存在することが知られている。

34行目: 35行目:


=== その他 ===

=== その他 ===

マクロファージは食作用以外にも色々な機能があり、マクロファージの一種である破骨細胞は、酸や加水分解酵素を分泌し骨を分解する。脳に存在するミクログリア細胞にも様々な働きがある。

マクロファージは食作用以外にも色々な機能があり、マクロファージの一種である[[破骨細胞]]は、[[]]や加水分解酵素を分泌し[[]]を分解する。[[]]に存在する[[小膠細胞]]にも様々な働きがある。



[[皮膚]]に存在する組織球(表皮内大食細胞)や[[肝臓]]のクッパー(クッペル)星細胞、[[肺胞]]に存在する塵埃細胞(肺胞大食細胞)もマクロファージの一種である。

[[皮膚]]に存在する組織球(表皮内大食細胞)や[[肝臓]]のクッパー(クッペル)[[星細胞]]、[[肺胞]]に存在する塵埃細胞(肺胞大食細胞)もマクロファージの一種である。



== 病気における役割 ==

== 病気における役割 ==


[[]]

[[]][[]][[]]



1[[]]

[[]][[]]1[[]]



[[|]][[]][[]][[]][[|]][[]][[]][[|]][[]] (HIV) THIV

[[|]][[]][[]][[]][[|]][[]][[]][[|]][[]] (HIV) T[[]][[]][[]]HIV[[]]


== 関連項目 ==

== 関連項目 ==

51行目: 52行目:

*** [[顆粒球]]

*** [[顆粒球]]

*** [[リンパ球]]:[[ナチュラルキラー細胞]] - [[B細胞]] - [[T細胞]]

*** [[リンパ球]]:[[ナチュラルキラー細胞]] - [[B細胞]] - [[T細胞]]

*** [[単球]]:[[マクロファージ]]

*** [[単球]]:マクロファージ

* [[免疫]]

* [[細胞]]

* [[小膠細胞]]

* [[破骨細胞]]

* [[ランゲルハンス細胞]]

* [[メラノマクロファージセンター]]

* [[メラノマクロファージセンター]]

* [[オプソニン化]]

* [[細胞性免疫]]

* [[免疫]]

* [[免疫学]]

* [[ランゲルハンス細胞]]



{{Myeloid blood cells and plasma}}

{{Myeloid blood cells and plasma}}


2013年2月23日 (土) 12:53時点における版


Macrophage, MΦ1B


2


5%2寿

B


a. 
b. 
c. 

1. 2. 3. 4. 5. 6. 




Phagosome


TMHCII(MHC-II)

TTTCD4TT(TCR, T-cell receptor)MHC-IITTTT

TBB--TB


TTmaf (mmif)c3b



2 LPSIFN-g(M1)IL-4IL-13(M2) 3(Nat rev immunol 2008 Vol.8 958-969)








1

 (HIV) THIV

関連項目