「仮面舞踏会 (ヴェルディ)」の版間の差分
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*『仮面舞踏会 オペラ対訳シリーズ (13)』 音楽之友社 1967年 |
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*『歌劇大事典』[[大田黒元雄]] 音楽之友社 1952年 |
*『歌劇大事典』[[大田黒元雄]] 音楽之友社 1952年 |
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2011年9月6日 (火) 16:11時点における版
クラシック音楽 |
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作曲家 |
ア-カ-サ-タ-ナ ハ-マ-ヤ-ラ-ワ |
音楽史 |
古代 - 中世 ルネサンス - バロック 古典派 - ロマン派 近代 - 現代 |
楽器 |
鍵盤楽器 - 弦楽器 木管楽器 - 金管楽器 打楽器 - 声楽 |
一覧 |
作曲家 - 曲名 交響曲 - ピアノ協奏曲 ピアノソナタ ヴァイオリン協奏曲 ヴァイオリンソナタ チェロ協奏曲 フルート協奏曲 弦楽四重奏曲 - オペラ 指揮者 - 演奏家 オーケストラ - 室内楽団 |
音楽理論/用語 |
音楽理論 - 演奏記号 |
演奏形態 |
器楽 - 声楽 宗教音楽 |
イベント |
音楽祭 |
メタ |
ポータル - プロジェクト カテゴリ |
『仮面舞踏会』(かめんぶとうかい)は、ジュゼッペ・ヴェルディが作曲し、1859年2月17日に初演された全3幕からなるオペラである。
作品のデータ
- 原語曲名:Un ballo in maschera
- 原作:ウジェーヌ・スクリーブの戯曲「グスタフ3世 または 仮面舞踏会」
- 台本:アントニオ・ソンマ
- 初演:1859年2月17日、ローマ・アポロ劇場
- 日本初演:1923年1月31日 東京・帝国劇場 カーピ歌劇団
- 邦人初演:1959年10月4日 東京・文京公会堂 東京オペラアカデミー
作曲の経緯
初演の熱狂
構成
全3幕6場
- 前奏曲
- 第1幕第1場 ボストン総督リッカルドの接見用大広間、朝
- 第1幕第2場 郊外にあるウルリカの家、深夜
- 第2幕 ボストン郊外の死刑台のある荒地
- 第3幕第1場 レナート邸の書斎
- 第3幕第2場リッカルドの書斎
- 第3幕第3場 仮面舞踏会が開かれている大広間
登場人物
- ボストン総督リッカルド【グスタフ3世(イタリア語による元表記は「グスターヴォ」)】(テノール)
- リッカルドの秘書レナート【アンカーストレム伯爵】(バリトン)
- その妻アメリア【アメリア】(ソプラノ)
- 黒人の女占い師ウルリカ【マダム・アルヴィドソン】(メゾ・ソプラノ)
- 小姓オスカル【オスカル】(ソプラノ)
- 水夫シルヴァーノ【クリスティアーノ】(バリトン)
- 陰謀者サムエル【リッビング伯爵】(バス)
- 共謀者トム【ホーン伯爵】(バス)
- 判事(テノール)
- アメリアの召使(テノール)
墨括弧は初期の人物名。
楽器編成
演奏時間
約2時間10分(各50分、30分、50分、カット無しの場合)
あらすじ
注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。
第1幕
第1場
ボストン総督リッカルドを賞賛する人々とそれにまぎれた反逆者たちの陰謀の合唱で幕が上がる。そこにリッカルドが現われ、小姓オスカルが差し出す仮面舞踏会の招待客名簿から、密かに思いを寄せるアメリアの名を見つけ、心をときめかせてロマンツァ「恍惚とした喜びの中で」を歌う。人々が退出して独りになったリッカルドは、物思いにふけりながら「アメリア」と独白するが、その時アメリアの夫レナートが入ってきて狼狽する。しかしレナートはこれに全く気が付かなかった。レナートはアリア「希望と喜びに満ちて」で、反対派がリッカルドの命を狙っている、もし万が一のことがあったら……と注意を促す。
そこへ判事がやってきて、人心を惑わせる占い師ウルリカの追放を求めるが、ウルリカと仲のいいオスカルがバラータ「浅黒い顔で星を仰ぎ」を歌ってこれを弁護する。ウルリカへの関心を抱いたリッカルドは、心配するレナートを押し切り、人々を伴ってウルリカの所へ行こうと提案する。これに対して反逆者たちは、リッカルドへの暗殺のチャンスと喜ぶ。
第2場
第2幕
第3幕
第1場
屋敷に戻ったレナートは妻の弁明に耳を貸さず、冷たく死を命じる。死を覚悟をするアメリアは、アリア「私は死んでまいりましょう。でもその前にこの願いを」で子供との別れを求める。これを受け入れ、アメリアが退出すると、レナートはアリア「おまえであったか、この魂を」でリッカルドの裏切りに憤り、妻との幸福だった生活を懐かしむ。そこに反逆者一派のサムエルとトムが訪れる。レナートはこの2人の陰謀を察知していたが、これを黙っておく代わりに総督の暗殺を引き受けると言う。しかし、サムエルとトムも自分が暗殺をすると言って聞かない。くじ引きで選ぶことになり、名前の書いたカードを壷に入れ、仮面舞踏会の招待状を持ってきたオスカルが来たことを告げに来たアメリアに引かせる。かくして、暗殺はレナートが行うことになった。喜ぶレナートにリッカルド暗殺を直感したアメリアだったが、これをリッカルドに知らせるべきか迷う。
第2場
アメリアとのことが露見したとも知らず、リッカルドはアメリアを諦める決心をし、レナートとアメリアを本国に帰す辞令に署名する。アリア「もしも、私が永遠に」で、アメリアのことは美しい思い出にしようと歌う。そこへオスカルが、見知らぬ女性からと手紙を差し出す。総督暗殺の計画が仮面舞踏会の日にあるという内容だった。この手紙を書いたのはアメリアだった。しかし、逃げることを嫌ったリッカルドは、舞踏会に出ることをオスカルに告げ、もう一度アメリアに会っておこうと決心する。
第3場
華やかな仮面舞踏会の会場に暗殺者3人組が現れる。レナートはオスカルに総督の扮装を聞き、勘のいいオスカルはうまくはぐらかすが、大事な話があるというレナートに結局は教えてしまう。リッカルドが会場に現れるが、アメリアが近寄り、危険だから立ち去るように言う。リッカルドはアメリアに本国に帰るよう言い、別れを告げる。しかし、そこへレナートが近寄ってリッカルドを刺す。倒れるリッカルド、総督が刺されたということで仮面舞踏会の会場は騒然となるが、リッカルドはこれを制し、レナートにアメリアが潔白だと告げて、懐から本国への帰国と栄転を記した辞令を渡す。呆然とするレナートを尻目に、リッカルドは事件の関係者の特赦を言い残し、民衆への別れの言葉を最後に息を引き取る。
聴きどころ
第1幕
- ロマンツァ「恍惚とした喜びの中で」(リッカルド)
- テノールの美しさを堪能できる
- アリア「希望と喜びに満ちて」(レナート)
- レナートのリッカルドへの思いが切々と伝わる
- アリア「地獄の王よ」(ウルリカ)
- 出番が少ないウルリカの出来を左右する曲。メゾ・ソプラノの腕の見せ所
第2幕
- アリア「あの草を摘みとって」(アメリア)
- 二重唱「ああ、何と心地よいときめきが」(リッカルド&アメリア)
- 愛の陶酔の極致ともいうべき情熱的な二重唱
第3幕
- アリア「私の最後の願い」(アメリア)
- アリア「おまえこそ心を汚すもの」(レナート)
- リッカルドへの怒りとアメリアへのレナートの思いが切ない
- ロマンツァ「もしも、私が永遠に」(リッカルド)
- アメリアへの思いを諦める決心を歌う。切々とした思いが伝わる