カセット効果
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カセット効果とは、意味が分からない言葉や価値が分からない製品に接したときに、見かけの形︵漢字なら二字で一語であること︶や値段の高さなどが重要で、意味や価値が分かってないにもかかわらず、大事な意味や価値があるに違いないと思い込むことである[1]。
ここでいう﹁カセット﹂とは、宝石箱︵フランス語:cassette)の事。小さくて綺麗な宝石箱の中にはすばらしい物が入っていそうだが、その宝石箱は完成したばっかりであり、まだ何も入っていない。しかし、その中身は見えないため、かえってすばらしい中身が想像されるということから、この名称が名づけられている。
概要[編集]
翻訳語研究者、比較文化論研究者の柳父章が生んだ言葉であり、柳父はカセット効果について以下の点を指摘している[2]。 ●カセット効果は、ことばが価値を持っているように働く。 ●カセット効果のもつ価値は、結局、意味としては説明できない。他のことばによる置き換え、という意味によっては説明できない。︵中略︶カセット効果のことばは、置き換え不能である。 ●カセット効果は、もともと無意味なことばの持つ効果である。︵但し、まったく意味がない場合は、それほど多くはなく、あくまでもこれは理念型だ、としている。︶ ただし、柳父はカセット効果について、日本が海外の先進的な文化を受容して独自の言語・文化を築いたという点を挙げて、﹁ある場合には自然であり、また言語、文化の活動にとって有益な結果をもたらしている﹂とも指摘している[1]。一例[編集]
仏教の僧侶の経文音読を耳で聞くとき、意味は解らないものの、有難いと思って頭を下げている[1]。 大抵の視聴者は﹁タウリン﹂という言葉の意味は分からないはずだが、﹁タウリン 1000 ミリグラム配合!﹂と叫ぶテレビのCMが作られる[1]。 ﹁インフォームド・コンセプト﹂﹁バリアフリー﹂﹁イベント﹂﹁メリット﹂などのカタカナ語が新聞・雑誌・テレビ・ラジオにおいて頻出する[3]。 学名などの学術用語においては、ギリシャ語及びラテン語系の難しい表現が用いられる[1]。注釈[編集]
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