サキシマアオヘビ
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サキシマアオヘビ | ||||||||||||||||||||||||||||||
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サキシマアオヘビ Cycophiops herminae | ||||||||||||||||||||||||||||||
分類 | ||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
Cyclophiops herminae (Boettger, 1895) | ||||||||||||||||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
サキシマアオヘビ | ||||||||||||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
Sakishima green snake |
サキシマアオヘビ︵先島青蛇、学名‥Cyclophiops herminae︶は、ナミヘビ科アオヘビ属に分類されるヘビ。
サキシマアオヘビの頭部
ミミズを捕食するサキシマアオヘビ
分布[編集]
日本固有種[1]。八重山列島︵石垣島、西表島、竹富島、小浜島、波照間島など︶[1][2]。宮古島︵宮古列島︶での記録もあるが、標本に基づく確かな記録がないなどとして、誤認であると考えられている[1][2]。形態[編集]
全長50-85cm[3][1]、頭胴長40-70cm[1]。背面の色は僅かに緑色がかる褐色を呈し、アオヘビとつくわりに色彩は青くない[3]。不明瞭な縦条を持つ個体もいる[3][1]。リュウキュウアオヘビと比べ胴体は太く、頭部は小型[1]吻部は尖る[1]。 体鱗列数は17列、まれに19列[1]。尾下数は47-61対、腹板数は161-164枚[1]。 雌は雄より胴体が太く尾が短くなり、全長も長い[1]が、単独の個体の外見のみで雌雄を判断することは難しい[1]。 幼蛇の色彩はリュウキュウアオヘビと同じく褐色の斑紋が見られる[3][1]が、後半部にゆくに従い徐々に薄れる[1]。類似種との識別[編集]
●リュウキュウアオヘビとは分布域が異なる[3]。 ●分布域の重なるサキシママダラとは、黒褐色の横帯で識別できる[3]。生態[編集]
詳しい生態・食性は不明[3][1]。 低地から、ことに山地に生息する[3]。昼行性だが、夜間の活動も見られる[3]まれに夕方にも活動が見られる[1]。 食性は肉食で、ミミズを食べる[3][1]。繁殖[編集]
卵生で、8月中旬に9個の卵を持った個体が確認されている[1]が、詳細はまだわかっていない。保全状況評価[編集]
準絶滅危惧︵NT︶︵環境省レッドリスト︶[4] 本種の生息密度が低いと考えられていること、生息地において導入されたイタチによる捕食の可能性があることにより、環境省のレッドリストにおいて準絶滅危惧と評価されている[5][4]。 また、本種の生息地域である沖縄県のレッドデータブックにおいても、同様な理由により準絶滅危惧と評価されている[2]。さらに、当山︵2005年︶では、イタチによるトカゲ類等への捕食の影響が大きいものであるとの報告があり、本種の捕食圧も深刻なものであろうと指摘している[2]。脚注[編集]
参考文献[編集]
(一)^ abcdefghijklmnopqr北隆館 原色爬虫類・両生類検索図鑑 著者:高田榮一、大谷勉 2011年6月1日出版 145頁
(二)^ abcd当山昌直 ﹁サキシマアオヘビ﹂ ﹃改訂・沖縄県の絶滅のおそれのある野生生物︵動物編︶-レッドデータおきなわ-﹄、沖縄県文化環境部自然保護課編 、2005年、125-126頁。
(三)^ abcdefghij平凡社 日本の両生爬虫類 著者:内山りゅう、沼田研児、前田憲男 2002年9月1日出版 276頁
(四)^ ab環境省報道発表資料 ﹃第4次レッドリストの公表について︵お知らせ︶﹄、2012年8月。
(五)^ 太田英利﹁サキシマアオヘビ﹂﹃改訂・日本の絶滅のおそれのある野生生物3爬虫類・両生類﹄環境庁自然環境局野生生物課編、2000年、ISBN 4-915959-70-8。