デジタル放送の日
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デジタル放送の日︵でじたるほうそうのひ︶とは、12月1日のこと。
2006年︵平成18年︶12月1日に、地上デジタル推進全国会議の第5回総会において﹁デジタル放送推進のための行動計画︵第7次︶﹂が採択され、デジタル放送に対する理解を深め、その発展と普及を図るために、毎年12月1日を﹁デジタル放送の日﹂と定めた[注釈 1]。2012年以降は、地上デジタルテレビ放送とBSデジタル放送の普及を図る日として各種のイベントやキャンペーンを通じて普及啓発されている。
制定の経緯[編集]
2003年︵平成15年︶から推進した地上デジタル放送について、総務庁は﹁デジタル放送推進のための行動計画﹂として2011年のアナログ放送の終了に向けた周知広報や活動の行動計画を定めた。対象は地上デジタル推進全国会議、国、放送事業者、自治体、メーカーなどで、 2005年12月1日に東北6県でも地上デジタルテレビ放送が開始されて受信可能範囲が拡大すると、2006年︵平成18年︶12月1日に総務省・同会議第5回総会において、デジタル放送の日の制定を盛りこんだ﹁デジタル放送推進のための行動計画︵第7次︶﹂[1]が採択される。2011年1月の第11次となる最終行動計画[2]までまとめられた。 ﹁デジタル放送の日﹂制定の趣旨は、﹁デジタル放送推進のための行動計画︵第7次︶﹂[1]において記述されており、以下に全文を紹介する。﹁デジタル放送の日﹂制定の趣旨︵全文︶[編集]
デジタル放送の日の制定 国民視聴者のデジタルテレビ放送に対する理解を深めるとともに、デジタルテレビ放送の普及促進及び発展を図ることを目的として﹁デジタル放送の日﹂を設ける。 デジタル放送の日は12月1日とし、今後はその前後の期間において関係者が連携して、テレビの情報番組やスポット広告を中心とした地上デジタルテレビ放送の魅力を伝えるためのキャンペーンや地上デジタルテレビ放送の受信方法についての普及啓発活動等を重点的に行う。また、同期間にBSデジタルテレビ放送の普及啓発活動等も重点的に行う。 我が国の地上デジタルテレビ放送は、去る平成15年︵2003年︶12月1日に東名阪[注釈 2]の三大広域圏から開始された。以来、まる三年を経た本日、全国都道府県において、テレビジョン放送事業者全社が、地上デジタルテレビ放送を開始するに至った。 また、衛星デジタル放送は、平成12年︵2000年︶12月1日に開始して7年目に入る。 平成23年︵2011年︶には、地上アナログテレビ放送・BSアナログテレビ放送がともに終了し、デジタル放送に全面移行することになる。これに向け、我々は今、地上・衛星デジタルテレビ放送を最大限普及させ、未来の世代の大きな財産とすべく、我が国の放送の歴史における新たなスタートラインに立ったと考える。 こうした認識に立ち、我々は、国民視聴者のデジタル放送に対する理解を深めるとともに、デジタル放送の普及促進及び発展を図るため、 この12月1日を﹁デジタル放送の日﹂と定め、ここに宣言する。 平成18年︵2006年︶12月1日 地上デジタル推進全国会議 議長 山口信夫[注釈 3] 12月1日が﹁デジタル放送の日﹂に選ばれた背景には、全国会議の宣言文にもあるとおり2000年︵平成12年︶12月1日のBSデジタル放送の開始、2003年︵平成15年︶12月1日の東京・名古屋・大阪︵東名阪︶の地上デジタル放送の開始、そして2006年12月1日には全国の都道府県で地上デジタル放送の開始に至った経緯がある。2011年にアナログ放送は廃止される予定だったところ[注釈 4]、現実には2015年春まで﹁デジアナ変換﹂方式を用い、ケーブルテレビ回線で地上波アナログテレビの視聴は可能だった[注釈 5]。過去の式典・イベント等[編集]
●2000年12月1日 BSデジタル放送開始・記念イベント ●2003年12月1日 地上デジタル放送開始・記念イベント[7] ●2004年12月1日 記念セミナー[8] 全国会議 第3回総会 ●2005年12月1日 放送開始2周年 地上デジタル放送のフルパワー出力・記念イベント[注釈 6] ●2006年12月1日 全国放送開始﹁デジタル放送の日﹂制定式典 全国会議 第5回総会[10] ●2007年12月1日 BSデジタル新規3局開局[11] ●2008年12月1日 デジタル放送の日 記念の集い[12] ●2009年12月1日 デジタル放送の日 記念の集い︵新宿・京王プラザホテル︶[13] ●2010年12月1日 総務大臣と総理大臣を表敬訪問 ●2011年12月1日 デジタル放送の日 DPA感謝の集い︵DPA=地上デジタル推進全国会議︶[14][15] ●2012年12月1日 記念イベント︵東京スカイツリー︶ レッツ!デジタル放送イベント︵出演‥ザ・たっち︶[16] ●2013年4月 放送開始10周年式典[17] ﹁デジタル放送の日﹂を日本記念日協会に登録[注釈 7]地上デジタル推進全国会議[編集]
地上デジタル推進全国会議︵DPA︶[19]は、地上テレビ放送事業者︵NHK、全地上テレビ放送事業者とBSテレビ放送事業者の合計全127社、放送関連団体、メーカー、販売店︵日本電気大型店協会、全国電機商業組合連合会等︶、新聞︵全国紙5紙ほか地方紙5紙︶、広告・雑誌︵電通、博報堂等︶、経済団体︵日本商工会議所、経団連、経済同友会等︶、通信団体、消費者団体、地方公共団体︵都道府県知事等︶、中央省庁︵総務省、警察庁、経済産業省等[注釈 8]︶ほかの代表452名[20]によって構成され、デジタル放送の推進に努めた。関連資料[編集]
デジタル放送推進のための行動計画︵第1次–第11次︶
●﹁デジタル放送推進のための行動計画︵第7次︶﹂︵PDF︶、総務省、2006年12月1日、 オリジナルの2013年3月9日時点におけるアーカイブ、2018年10月29日閲覧。
●“NHK/民放アナの地デジ推進大使がDpaの新企画を紹介—﹁全国キャラバンカー﹂で魅力アピール。新CMも開始”. AV Watch編集部 (2007年7月24日). 2008年12月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年10月29日閲覧。
﹁地上デジタル完全移行までちょうど4年前 草彅剛新作スポット放送開始“地デジ体感”全国キャラバンスタート記者発表﹂。NHKと民放のアナウンサーで構成する推進大使6名が登場し、改めて普及活動に力を入れていく決意を表明した。
脚注[編集]
注釈[編集]
(一)^ 2006年︵平成18年︶第1回デジタル放送の日記念イベントには、当時の安倍内閣総理大臣が出席し国民に呼びかけた。
(二)^ ﹁東名阪﹂とは、東京と名古屋および大阪の3大都市を指していう。
(三)^ 山口信夫は旭化成経営者から第17代日本商工会議所会頭に転じ、任期中︵2001年7月–2007年11月︶の2002年、特別民間法人への改組に立ち会う。
(四)^ 岩手県・宮城県・福島県は震災特例法により2012年に延期された。
(五)^ デジアナ変換方式とは、ケーブルテレビ事業者が地上デジタルテレビ放送の電波を既存アナログ放送の信号に変換し、旧来のアナログ方式の受像機でも視聴できるようにすること[3][4][5][6]。
(六)^ 地上デジタル放送のフルパワー出力を記念し、18時50分から23時にわたり、投光機で東京タワー上部をブルーにライトアップした[9]。
(七)^ 記念日登録は一般社団法人デジタル放送推進協会で現在の一般社団法人放送サービス高度化推進協会︵A-PAB︶[18]。
(八)^ 地上デジタル推進全国会議に出席した総務省を除く警察庁、経済産業省等はオブザーバー[20]。
出典[編集]
(一)^ ab﹁デジタル放送推進のための行動計画︵第7次︶﹂︵PDF︶、総務省、2006年12月1日、2018年10月29日閲覧。
(二)^ ﹃デジタル放送推進のための行動計画︵第11次︶﹄地上デジタル推進全国会議; 総務庁、2011年1月。
(三)^ “地上デジタル放送‥CATVデジアナ変換、15年3月末まで”. 毎日新聞. (2009年12月1日)[リンク切れ]
(四)^ YOMIURI ONLINEネット&デジタル (2009年1月8日). “CATVはアナログ併存、地デジ移行後3–5年”. 読売新聞[リンク切れ]
(五)^ 魁web版 (2009年12月1日). “アナログ変換は15年終了 地デジ推進で全国会議”. 2016年3月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年4月6日閲覧。
(六)^ 大阪ニュース (2009年12月1日). “地デジ完全移行まで600日 進まぬ共聴施設”. 2013年4月6日閲覧。[リンク切れ]
(七)^ “地上デジタルテレビ、12月1日11時より3大都市圏でスタート—小泉首相が記念式典でカウントダウン”. AV watch (インプレス). オリジナルの2008年9月17日時点におけるアーカイブ。 2013年4月6日閲覧。.
(八)^ “地上デジタル推進全国会議・第3回総会&記念セミナー”. NHK放送文化研究所. 2016年3月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年4月6日閲覧。
(九)^ “東京タワーがブルーにライトアップ 地デジがフルパワーで、﹁全国普及へキックオフ!!﹂—中継局のロードマップ公開へ。東京タワーもブルーに”. AV watch. オリジナルの2017年7月29日時点におけるアーカイブ。 2013年4月6日閲覧。.
(十)^ “地デジが全国で開始。12月1日は﹁デジタル放送の日﹂-安倍首相、草なぎ剛、鈴木京香も駆けつける”. AV watch. オリジナルの2006-12-01時点におけるアーカイブ。 2013年4月6日閲覧。.
(11)^ “総務省とDpaが﹁デジタル放送の日﹂記念式典、デジタル放送推進をアピール”. IT pro (日経BP社). (2007年12月3日). オリジナルの2018年12月19日時点におけるアーカイブ。 2013年4月6日閲覧。.
(12)^ “﹁デジタル放送の日﹂式典。麻生総理が完全移行へ決意—﹁魅力ある番組を期待﹂。普及率は目標下回る”. AV watch. オリジナルの2008年12月2日時点におけるアーカイブ。 2013年4月6日閲覧。.
(13)^ “草なぎ&地デジカ、首相に﹁鳩山家にも地デジを﹂—﹁デジタル放送の日﹂式典。エコポイント強化も検討”. AV watch. オリジナルの2009年12月3日時点におけるアーカイブ。 2013年4月6日閲覧。.
(14)^ “DPA感謝の集い”. 日刊合同通信 56 (13707). (2011年12月2日). オリジナルの2013年9月9日時点におけるアーカイブ。.
(15)^ “DPA﹁感謝の集い﹂1日開催、5百人参集”. 文化通信.com. (2011年12月02日). オリジナルの2016年3月6日時点におけるアーカイブ。 2013年4月6日閲覧。.
(16)^ “12月1日はデジタル放送の日 レッツ!デジタル放送イベント開催”. (社) デジタル放送推進協会. 2012年12月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年4月6日閲覧。
(17)^ ウェブ電通報: “地デジ放送開始10周年、﹁デジタル放送の日﹂記念式典開く”. 電通 (2013年12月4日). 2013年12月31日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年10月30日閲覧。
(18)^ “﹁デジタル放送の日﹂を日本の記念日に登録”. 日本記念日協会. 2013年4月6日閲覧。
(19)^ “地上デジタル推進全国会議”. 2013年4月6日閲覧。
(20)^ ab“データ集 > 全国会議 > 地上デジタル推進全国会議とは 本会議は平成24年5月に終了しました”. 総務省. 2018年10月29日閲覧。
外部リンク[編集]
- NHK、民放テレビ全127社、放送関連団体、メーカー、販売店、消費者団体、地方公共団体、経済団体、マスコミ、総務省などの代表によって構成され、デジタル放送の推進に努めた。2012年(平成24年)5月に終了。
- 2003年(平成15年)から地上デジタル推進全国会議が、国、放送事業者、自治体、メーカーなどがそれぞれ、地上デジタル放送を推進し、2011年のアナログ放送の終了に向けた周知広報や活動に対して、その行動計画を定めたもの。2011年1月の第11次となる最終行動計画までまとめる。