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フランツ・ヨーゼフ・ハイドン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
フランツ・ヨーゼフ・ハイドン
Franz Joseph Haydn
トーマス・ハーディ英語版による肖像画
基本情報
別名 交響曲の父
弦楽四重奏曲の父
生誕 1732年3月31日
出身地 神聖ローマ帝国の旗 ドイツ国民の神聖ローマ帝国
下オーストリア大公国
ローラウ英語版
死没 (1809-05-31) 1809年5月31日(77歳没)
オーストリア帝国の旗 オーストリア帝国ウィーン
ジャンル 古典派音楽
活動期間 1740年 - 1809年

Franz Joseph Haydn, 1732331 - 1809531



77622

[]



[]


1732Harrach[1]![2][1]6[3]

1740Georg von Reutter94

17498[4][5]1750[6]6[7][8][9][10][11] 調Hob. XXII:11750Der krumme Teufel175152[12]

1755(Schloss Weinzierl)[13][14]1750 調Hob. XVIII:1 調Hob. XXIIIb:11756[15]

[]


1757Dolní LukaviceKarl von Morzin191759[16]1371758[17]1757[16]

15[16]

1760Maria Anna Keller180010[18]Luigia Polzelli1

17601126[16]

[]


1761西en:Paul II Anton Esterházyhu:Esterházy Pál Antal (17111762)114[19]2667831[20]1763[21]

Gregor Joseph Werner1766

西Eszterháza17601[22][23]

3017601770調使20Téodor de Wyzewa1772[24]17681773[25]26353852405859659172020調220331770

1780 3317812 1011783 調Hob. XVIII:11178417858287[26]17857[27]

[28]

[28]


178121791[29]178217856

[]


1790en:Anton_I,_Prince_Esterházyhu:Esterházy Pál Antal (17381794)1400[30][31]

179111792617941795[32]220000[33]94100103104745925

(179012)(17927)[34]2WoO.872WoO.8817927[34]

[]


179422[35]1793[36]

2[37] 調Hob.XXII:817821417961802717971212[38]

 調Hob. VIIe:1 76766177627863 7760

18021803[39][40]1803836821806

180953177[41]61615[42]

1820[42]150()1820219541895[43]

[]


1000700700

6 3

稿EK稿17601777[44]1805HV[45]

20Gesamtausgabe (GA)1908-1933Joseph Haydn Werke (JHW)1958-[46]

 (Hob.) 使I XXXI 使Op.

交響曲[編集]


1061104A107B1081105[47]

2010121960Musical Heritage SocietyLP49[48]6872LP46[ 1]

管弦楽曲[編集]

協奏曲[編集]

ハイドンには多くの協奏曲があり、チェロ、トランペット、ピアノ[注釈 2]協奏曲などがよく演奏されるが、ヴァイオリン協奏曲は演奏の機会は多くない[注釈 3]バリトンリラ・オルガニザータのような珍しい楽器のためにも協奏曲を書いている。また、偽作や真偽不明の作品もかなり多い。

室内楽曲[編集]

弦楽四重奏曲[編集]

アントニー・ヴァン・ホーボーケンによって、83曲がハイドンの弦楽四重奏曲として作曲順の番号(ホーボーケン番号)が付されたが、その中には後に偽作と判明したもの(作品3の6曲)や、他の曲種からの編曲(作品51など9曲)が含まれるため、それらを除くとハイドンのオリジナルの弦楽四重奏曲の数は68曲となる。

日本では、付された作曲順の番号はそれまで慣習的に使われてきたため、除かれた番号を欠番としてそのまま使われていることも多いが、近年は偽作や編曲作品を除いた番号で表記されることも多くなってきている。

これら68曲の弦楽四重奏曲は、6曲または3曲ごとに作曲されているのが通例である。

ピアノ三重奏曲[編集]

ピアノ三重奏曲は約41曲以上作曲したと言われている。そのうち2曲のみが疑作となっている。

バリトン三重奏曲[編集]

エステルハージ公がバリトン奏者であったため、ハイドンは約126曲ものバリトン三重奏曲を残している。現在バリトンという楽器は非常に珍しいため演奏される機会は少ない。しかし近年になって、これらの作品が全集として出されている(エステルハージ・アンサンブルによる)。

その他[編集]

1794年に書かれた『2本のフルートとチェロのための三重奏曲(Hob. IV:1~4)』は『ロンドントリオ』の名で親しまれている。

音楽時計[編集]

音楽時計は既存の作品の編曲のものが多い。現存する作品は少なく、約31曲以上作曲したと考えられている。

  • 音楽時計のための作品 ヘ長調 Hob. XIX:1(偽作?)
  • 音楽時計のためのアンダンテ ハ長調 Hob. XIX:10
  • 音楽時計のための作品 ハ長調 Hob. XIX:15
  • 音楽時計のためのフーガ ハ長調 Hob. XIX:16
  • 音楽時計のためのプレスト ハ長調 Hob. XIX:18

ピアノのための作品[編集]

ピアノソナタ[編集]

ピアノソナタは約65曲作曲したと考えられている。ソナタアルバムに掲載されている作品はよく知られる。

その他のピアノ曲[編集]

舞台作品[編集]

ハイドンは多くのオペラを作曲したが、ほとんどがエステルハージ家のためのもので、後世演奏される機会は少ない。『哲学者の魂、またはオルフェオとエウリディーチェ』だけはロンドン旅行のために書いたものだが、実際に演奏されることはなかった。

人形歌劇(マリオネット・オペラ)は生涯で7曲作曲したが、現存するものは非常に少なく、大半は消失した。

ジングシュピールは9曲しか残されていない。そのうちの3曲は消失し、あとの1曲は真偽未確定となっている。

7曲しか残っていない劇付随音楽については、5曲が消失し、うち1曲は劇の原題が不明となっている。また原作の台本が紛失、散逸していることから今後、完全にハイドン作曲時の原型を知る機会は少ないと思われる。

宗教曲(オラトリオ、ミサ曲、宗教的カンタータなど)[編集]

世俗歌曲[編集]

  • カンタータ『ナクソスのアリアンナ』Hob. XXVIb:2 (1789)
  • 英語のカンツォネッタ集 Hob. XXVIa:25-36(全12曲、1794-1795)
  • 神よ、皇帝フランツを守り給え Hob. XXVIa:43 (1797)

カノン[編集]

民謡編曲[編集]

  • スコットランド民謡集 Hob. XXXIa:1~273
  • ウェールズ民謡 Hob. XXXIb:1~60

1792[50]

2005429[51][52]

[]


使[53]1788[54]

[]

[]


195020使

100[]


1001909沿6









 94





1982BBC250使6[55]

[]


(3941) Haydn[56]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ アンタル・ドラティ(指揮)、フィルハーモニア・フンガリカ(演奏)、録音は1969年-1972年、全曲の演奏時間が総計37時間を超える大作(CD:ハイドン交響曲全集 (初回生産限定盤)、デッカ、2009年の合計収録時間は37時間10分19秒)
  2. ^ ハイドンの鍵盤楽器のための協奏曲は元々はオルガン用またはチェンバロ協奏曲が大半だが、『チェンバロまたはピアノのための協奏曲 ニ長調(Hob. XVIII:11)』はピアノ協奏曲として演奏・録音される場合が多い。
  3. ^ 現在のところ、『ヴァイオリン協奏曲第2番 ニ長調(Hob. VIIa:1)』は紛失しており、さらに偽作(カール・シュターミツミヒャエル・ハイドンなど)も5曲ある

出典[編集]

  1. ^ a b 大宮(1981) pp.12-14
  2. ^ Schindler, Anton (1840). Biographie von Ludwig van Beethoven. Münster. p. 79. https://archive.org/details/biographievonlud00schi/page/78/mode/2up. "Sieh lieber Hummel das Geburthaus von Haydn; heute hab' ich's zum Geschenk erhalten, und es macht mir eine grosse Freude. Eine schlechte Bauernhütte, in der ein so grosser Mann geboren wurde!" 
  3. ^ 大宮(1981) pp.14-16
  4. ^ Webster (2001) p.173
  5. ^ 大宮(1981) p.30
  6. ^ 大宮(1981) p.33
  7. ^ 大宮(1981) p.35
  8. ^ 大宮(1981) pp.39-41
  9. ^ 大宮(1981) pp.36-37
  10. ^ 大宮(1981) pp.45-46
  11. ^ 大宮(1981) pp.31-32
  12. ^ 大宮(1981) p.39
  13. ^ 大宮(1981) pp.43-44
  14. ^ 大宮(1981) p.47
  15. ^ Weber (2001) p.174
  16. ^ a b c d Webster (2001) p.175
  17. ^ 大宮(1981) p.49, 173
  18. ^ ノイマイヤー(1992) p.43
  19. ^ 大宮(1981) p.59
  20. ^ 大宮(1981) p.70
  21. ^ 大宮(1981) pp.83-84
  22. ^ 大宮(1981) pp.73-76
  23. ^ 大宮(1981) pp.77-82
  24. ^ ウィキソースのロゴ フランス語版ウィキソースに本記事に関連した原文があります:Revues étrangères - A propos du centenaire de la mort de Joseph Haydn
  25. ^ Mark Evan Bonds (1998). “Haydn's 'Cours complet de la composition' and the Sturm und Drang”. In W. Dean Sutcliffe. Haydn Studies. Cambridge University Press. pp. 152-176. ISBN 0521580528  ただしシュトゥルム・ウント・ドラングの語はヴィゼヴァがすでに使用している
  26. ^ 大宮(1981) pp.105-106
  27. ^ 大宮(1981) pp.102-103
  28. ^ a b ロックウッド 2010, pp. 110.
  29. ^ 大宮(1981) pp.110-115
  30. ^ 大宮(1981) pp.118
  31. ^ 大宮(1981) pp.128-129
  32. ^ 「時計の社会史」p158-159 角山榮 吉川弘文館 2014年3月1日第1刷
  33. ^ 大宮(1981) pp.142-143
  34. ^ a b ロックウッド 2010, pp. 65.
  35. ^ 大宮(1981) pp.144-145
  36. ^ The Haydn House in Vienna, Visiting Vienna, http://www.visitingvienna.com/footsteps/haydns-house-haydnhaus/ 
  37. ^ 大宮(1981) p.146
  38. ^ 大宮(1981) p.152
  39. ^ 大宮(1981) pp.155
  40. ^ 大宮(1981) pp.156-157
  41. ^ 大宮(1981) pp.163-164
  42. ^ a b 大宮(1981) pp.164
  43. ^ ノイマイヤー(1992) pp.114-122
  44. ^ 大宮(1981) pp.166-167
  45. ^ 大宮(1981) pp.167
  46. ^ Joseph Haydn Werke (JHW), Joseph Haydn-Institut • Köln, http://www.haydn-institut.de/index.php/gesamtausgabe 
  47. ^ ヨーゼフ・ハイドンの交響曲として出版されている。Kindersymphonie, Hob. ll:47, C major(Toy Symphony, Sinfonia Berchtoldensis)
  48. ^ 交響曲全集 エルンスト・メルツェンドルファー&ウィーン室内管弦楽団(33CD) - HMV
  49. ^ 原曲は管弦楽曲(Hob.XX:1A)だが、オラトリオ版のほかにもハイドン自身による弦楽四重奏曲版(Hob. XX:1B、作品51)やクラヴィーア版(Hob. XX:1C)が残されている。
  50. ^ 大宮(1981) p.234
  51. ^ Folksong Arrangements by Haydn and Beethoven” (2007年). 2015年7月8日閲覧。
  52. ^ Larsen & Feder (1982) p.64
  53. ^ Latcham, Michael (1997). "Mozart and the Pianos of Gabriel Anton Walter". Early Music. 25 (3): 383–400. doi:10.1093/earlyj/XXV.3.383. ISSN 0306-1078. JSTOR 3128423
  54. ^ Badura-Skoda, Eva (2000). "Mozart's Walter fortepiano". Early Music. XXVIII (4): 686. doi:10.1093/earlyj/xxviii.4.686. ISSN 1741-7260.
  55. ^ George Benjamin, Meditation on Haydn's Name, Faber Music, https://www.fabermusic.com/music/meditation-on-haydns-name-1097 
  56. ^ (3941) Haydn = 1973 UU5 = 1978 TQ2”. MPC. 2021年9月23日閲覧。

[]


 1981ISBN 4276220025 

 [][]20101130ISBN 978-4-393-93170-7 

Larsen, Jens Peter; Feder, Georg (1982) [1980]. The New Grove Haydn. PAPERMAC (MacMillan). ISBN 0333341988 

James Webster (2001). Haydn, Franz Joseph. The New Grove Dictionary of Music and Musicians. 11 (2nd ed.). Macmillan Publishers. pp. 171-271. ISBN 1561592390 

;   1992ISBN 4487760801 

[]


Alan Curtis. Joseph Haydn. Keyboard Sonatas. Played on the 1796 Walter and  the 1790 Schantz pianos.

Ronald Brautigam with Concerto Copenhagen under Lars Ulrik Mortensen. Joseph Haydn Concertos. Played on a copy of  a Walter piano made by Paul McNulty.

Robert Levin with Vera Beths and Anner Bylsma. Joseph Haydn. The Last 4 Piano Trios: H 15 no 27-30 . Played on a copy of  a Walter piano made by Paul McNulty.

Andreas Staier. Joseph Haydn. Sonatas and Variations. Played on a copy of a Walter piano made by Christopher Clarke.

Jos van Immerseel. Wolfgang Amadeus Mozart, Joseph Haydn. Fortepiano Sonatas. Played on a copy of a Walter piano made by Christopher Clarke

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