ポップ・ロック
ポップ・ロック | |
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現地名 | Pop rock |
様式的起源 | |
文化的起源 | 1950年代後期[1] |
派生ジャンル | |
サブジャンル | |
パワーポップ[2] | |
関連項目 | |
ポップ・ロック︵Pop rock︶とは、ポップ・ミュージックとロックを融合したジャンルを指す。バブルガム・ポップ、ソフト・ロック、産業ロック、パワー・ポップなどと親和性が高い。
概要・定義[編集]
﹃American Popular Music﹄という教本では、ポップ・ロックを﹁エルトン・ジョン、ポール・マッカートニー、ロッド・スチュワート、ピーター・フランプトンといったアーティストたちによって表現されたロック﹂と定義している[3]。これに対して、音楽評論家のジョージ・スタロスティンは、﹁主にギターを基礎にしたキャッチーでポップな歌を用いるポップ・ミュージックのサブジャンル﹂と定義している。スタロスティンは、伝統的にパワー・ポップと呼ばれてきたもののほとんどがポップ・ロックのサブジャンルに含まれるだろうと言い、リリカルな内容のポップ・ロックについては﹁普通音楽にとって二次的なもの﹂と論じた[4]。 アメリカのポップスは、ペリー・コモのようなクルーナー系の甘い声のポピュラー歌手が象徴的な存在だが、抽象的なロックはロックンロールのような、アフリカ系アメリカ人音楽に影響を受けたジャンルにルーツを持っている。 オースランダーならびにサイモン・フリス︵Simon Frith︶、グロスバーグといった数人の研究家たちは、ポップ・ミュージックは﹁本物でない﹂﹁シニカル﹂﹁俗受けする﹂﹁エンタテインメントのありきたりな形式﹂と言われることが多いが、対照的にロックは、歌手やバンドによる曲作りを重要視した﹁本物﹂﹁真摯﹂﹁インストゥルメンタルの名人芸﹂そして﹁聴衆とのリアルなつながり﹂ と言われている、と主張した[5]。 サイモン・フリスによる1950年代から1980年代までのポピュラー・ミュージックの歴史分析に、B・J・ムーア=ギルバートが異議を唱えた。ムーア=ギルバートは、フリス︵や他の研究家たち︶は、1960年代にフォーク志向の音楽が発達した時はそれを﹁フォーク・ロック﹂と呼び、1970年代のポップの要素を吹き込まれたスタイルを﹁ポップ・ロック﹂と呼んだように、新しいジャンルが出てくるたびにそれを﹁〜ロック﹂と名付けることで、ポピュラー・ミュージックにおけるロックの役割を強調しすぎている。こうしたアプローチはロックを不公平に頂点に置き、他のどんな影響もロックの中心核に付け足したものにしてしまう、と批判した[6]。主なミュージシャン[編集]
前史[編集]
- エルヴィス・プレスリー[7]
- ボビー・ライデル
- ファビアン
- アネット
1960年代[編集]
- ビートルズ[注 1]
- デイヴ・クラーク・ファイヴ
- ゾンビーズ[8]
- トミー・ジェイムス&ザ・ションデルズ
- アソシエイション
- ゲイリー・ルイス&ザ・プレイボーイズ
- ゲイリー・パケット&ユニオン・ギャップ
- ハーパース・ビザール
- ヴァン・ダイク・パークス
- サークル
1970年代前半[編集]
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1970年代後半[編集]
このうちビージーズについて権威ある事典は、1970年代後期のディスコ時代を体現したイギリス=オーストラリアのポップ・ロック・バンドと定義している[10]。アリゾナ大学のサイトはコレクション2からコレクション6で何十曲も羅列しているだけで、ドナ・サマーがポップ・ロックであるとは、立証していない[11] 。
1980年代[編集]
●TOTO[注 9] ●クイーン ●マイケル・ジャクソン - ﹁今夜はビート・イット﹂ ●ジャーニー ●スティクス ●フォリナー ●ジェネシス ●ブライアン・アダムス ●デフ・レパード ●ボン・ジョヴィ 1980年、ディスコ・ブームの終焉に伴って、低迷した音楽産業が求めたのは、セールスを伸ばしてくれる商業主義的ロックであった。この70年代後半以降、アダルト・コンテンポラリーが人気だった。音楽批評家マイケル・グロスはそれを﹁儲け主義の綿菓子﹂と呼んだ。クリストファー・クロスの﹃セイリング﹄などもポップ・ロックのジャンルに加えることが可能である。﹃オール・アウト・オブ・ラブ﹄といったエア・サプライの﹁甘ったるいポップ・ロック﹂のヒットは、この時代の﹁チャートでヒットするための公式を最も良く例証した﹂[12]。1990年代[編集]
- エクストリーム[注 10]
- ジャネット・ジャクソン - 「ブラック・キャット」
- エイス・オブ・ベイス
- バックストリート・ボーイズ
- ハンソン
- フーティー&ザ・ブロウフィッシュ
- テイク・ザット
- パフ・ダディ
2000年以降[編集]
脚注[編集]
注釈[編集]
(一)^ 初期のシングル﹁抱きしめたい﹂からサイケ・アルバムの﹁サージェント・ペパーズ﹂、解散年の﹁レット・イット・ビー﹂まで変化と成長を続けた。
(二)^ ﹁ブラック&ホワイト﹂﹁オールド・ファッションド・ラブ・ソング﹂などヒット曲多数。
(三)^ ﹁ユア・ソング﹂などヒット曲多数。
(四)^ ﹁マサチューセッツ﹂など、かつてはソフトロックのグループ。後にディスコに転向した。
(五)^ 71年に﹁孤独の夜明け﹂が日本で話題になった。
(六)^ 日本で71年に﹁そよ風の二人﹂が話題になった。
(七)^ ポップ・ロックでは﹁火の玉ロック﹂をカバーした。
(八)^ ﹁ラヴィン・タッチン・スクイージン﹂がアメリカでヒット。
(九)^ 80年代には﹁ロザーナ﹂﹁アフリカ﹂などがヒットした産業ロック・バンド。
(十)^ ﹁モア・ザン・ワーズ﹂が全米チャートで大ヒットし、年間チャートでも上位に入った。
(11)^ 92年に、テイク・ザットのメンバーとしてデビューした。
出典[編集]
(一)^ abcdefEarly Pop/Rock Music Genre Overview - オールミュージック. 2020年10月21日閲覧。
(二)^ Borack, John M. (2007). Shake Some Action: The Ultimate Power Pop Guide. Not Lame Recordings. p. 7. ISBN 0-9797714-0-4
(三)^ Starr, Larry; and Christopher Waterman. American Popular Music. 2nd Ed. Available at: “アーカイブされたコピー”. 2011年5月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年2月17日閲覧。 Accessed on March 11, 2008
(四)^ Music reviewer George Starostin. Available at: “アーカイブされたコピー”. 2011年5月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。
(五)^ Liveness: Performance in a Mediatized Culture by Philip Auslander
https://books.google.co.jp/books?id=Zaaycuj7kbUC&pg=PA69&lpg=PA69&dq=pop+rock+definition&source=web&ots=DwY2QQJZap&sig=Qt88EFkWR4NpzWH0XwpkzJhNOm0&redir_esc=y&hl=ja
(六)^ The Arts in the 1970s: Cultural Closure?
B. J. Moore-Gilbert 1994 Routledge ISBN 0415099064. Page 240
(七)^ Trust, Gary. "Elvis Presley's Billboard Chart Records". Billboard. January 8, 2015 Retrieved 2020-03-02.
(八)^ “The Zombies, 'Odessey and Oracle' - 500 Greatest Albums of All Time Rolling Stone”. 2020年3月7日閲覧。
(九)^ ルー・クリスティ インタビュー 2021年1月13日閲覧
(十)^ the Bee Gees (British-Australian pop-rock group) - Britannica Online Encyclopedia
(11)^ Untitled Document
(12)^ The Year in Music - 1980
書籍/ウェブサイト[編集]
- Birrer, F.A.J. "Definitions and research orientation: do we need a definition for popular music?" in D. Horn (ed). Popular Music Perspectives, 1985. Gothenburg. pg 99-105.
- Chambers ,I. Urban Rhythms, Pop Music and Popular Culture. 1985:OUP.
- Fiske, J.Understanding Popular Culture, - 1989 - Routledge
- Frith, S. The Sociology of Rock - 1978 - Constable
- Frith, S. Sound Effects: Youth, Leisure and the Politics of Rock'n'Roll - 1983 - Constable
- Hamm, C. Yesterdays: Popular Song in America - 1979 - New York
- Harker, D. One For the Money: Politics and Popular Song - 1980 - Hutchinson
- Harron, M. "Pop as Commodity," cited in S Frith - Facing The Music: Essays on Pop, Rock and Culture 1988, Mandarin. pg 173-220
- Hill, D. Designer Boys and Material Girls: Manufacturing the '80's Pop Dream. 1986 - Blandford Press
- Middleton, R. Studying Popular Music. - 1990 - OUP
- Moore, A.F. Rock: The Primary Text, - 1993 - OUP
- Shuker, R. Understanding Popular Music - 1994 - Routledge