ヴィタリ・ユシュマノフ
表示
ヴィタリ・ユシュマノフ | |
---|---|
出身地 | サンクトペテルブルク |
ジャンル | クラシック |
職業 | オペラ歌手 |
事務所 | MIYAZAWA&Co. |
公式サイト | http://vitalyyushmanov.com/ |
ヴィタリ・ユシュマノフ︵Юшманов Виталий Анатольевич/ユシュマノフ・ヴィタリ・アナトリエヴィチ︶は、ロシア人オペラ歌手︵バリトン︶。数々の著名な声楽コンクールにて優勝、入賞し、2013年より日本でも活動を開始している。
経歴[編集]
ソヴィエト連邦のレニングラード︵現在のサンクト・ペテルブルク︶に生まれ、父はユシュマノフ・アナトリ・イヴァノヴィチ︵鉱床学者︶、母はユシュマノヴァ・タチアナ・アレクサンドロヴナ︵光学技師︶。兄のユシュマノフ・ドミトリ・アナトリエヴィチはソフトウェア・デベロッパー、プログラマーをしている。祖父のユシュマノフ・イヴァン・ポルフィリエヴィチは有名な軍隊外科医、軍隊医学院の教授。叔父のユシュマノフ・ヴィクトル・イヴァノヴィチはオペラ歌手︵バス︶でサンクト・ペテルブルク音楽院の教授であった。5歳のとき初めて叔父が勤務していたムソルグスキー劇場(現ミハイロフスキー劇場︶でオペラを観て、7歳の時に短い期間ピアノを学ぶなどしたが、音楽を本格的に学び始めたのは18歳のときからだった。 1998年サンクト・ペテルブルクの普通教育学校280号を卒業後、人文科学現代大学の経営学部へ入学。大学2年の時に、テレビでウィーンからのプラシド・ドミンゴ、ホセ・カレーラス、ダイアナ・ロスのクリスマスコンサートを見て声楽に深く興味をもち、以後2年間は世界の有名な歌手の録音を聴き、真似をすることで独学する。その間に2回オペラ歌手の叔父のオーディションを受けて、2回とも才能がないと言われたが、歌手になる夢を諦めなかった。数年後、その叔父にも認められる。 友人の紹介で2000年より著名なソプラノ歌手でロシアの功労芸術家のコロソヴァ・ニナ・アナトリエヴナの元で個人レッスンを受け、半年後、リムスキー=コルサコフ音楽院の彼女のクラスへ入学。テノールとして本格的に声楽の勉強を始めた。
2005年にマリインスキー劇場の若い声楽家のためのアカデミーのオーディションを受け、リムスキー=コルサコフ音楽院の3年生でアカデミーへ編入。2007年までは生徒として学び、2007~2008年のシーズンはソリストとして活躍した。2005年エルミタージュ劇場でハネダニアンの歌劇﹁メサイア、人間の息子﹂にてオペラデビュー。2007~2008年にマリインスキー劇場でのモーツァルト﹁魔笛﹂、ロッシーニ﹁ランスへの旅﹂、プロコフィエフ﹁三つのオレンジへの恋﹂のプロダクションに参加。劇場と一緒にアメリカ、スペイン、日本でのツアーに参加。そのツアーで2008年1月に初来日。日本への深い興味や強い絆を感じ、そのときから日本に住むことは彼の大きな夢のひとつとなった。その後、実際の声域はバリトンだと感じて、2008~2009年叔父のヴィクトル・ユシュマノフの指導のもとテノールからバリトンへ変更。高等音楽教育やヨーロッパでの演奏活動のため、ドイツのライプツィヒのフェリックス・メンデルスゾーン・バルトルディ音楽演劇大学へ入学。ジャネット・ファヴァロ・ロイテル教授のクラスで学ぶ。在学中にコンサートや、オペラプロダクションなど多くの公演に参加。2012年、ドイツのバート・ヘルスフェルト音楽祭でモーツァルト]﹁ドン・ジョヴァンニ﹂で初主演。2010年、ドイツで知り合った著名な日本人ピアニスト、福間洸太朗の招待により来日し、2011年より度々来日するようになり、2013年より本格的に日本での演奏活動を開始。ライプツィヒ音楽演劇大学を卒業後、2015年1月から日本に移住し、現在に至るまで、コンサート、オペラなど全国的に演奏活動を展開している。
一般財団法人地域創造の公共ホール音楽活性化事業のアーティスト︵2016-2017年度︶に選出され、日本各地で活動する。2017年、ミヒャエル・ハンペ演出、沼尻竜典指揮、ワーグナー﹁ラインの黄金ドンナー役でびわ湖ホールでデビュー。2017年よりラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン、東京・春・音楽祭、﹁オペラ歌手紅白対抗歌合戦﹂、﹁ららら♪クラシックコンサート﹂、NHK-FM﹁リサイタル・ノヴァ﹂、BSテレ東﹁ワタシが日本に住む理由﹂[1]などコンサート、オペラ、ラジオ、テレビ番組に多く出演。また日本歌曲にも深い興味を持っており、2013年より塚田佳男に学ぶ。
2020年、音楽評論家の戸ノ下達也氏との共著で﹁ヴィタリ~人生って不思議なものですね~﹂[2]︵ハンナ社︶を出版。自分の人生、音楽への道、日本への関心のことをインタビューの形で語っている。9~11月にはオペラ﹁フィガロの結婚﹂︵井上道義指揮、野田秀樹演出︶のアルマヴィーヴァ伯爵役で全国4公演。
2021年1月、NHKワールドTVの東日本大震災10周年記念プロジェクト”Flowers Will Bloom Beyond Borders”に参加し、インタビューの他、多言語版﹁花は咲く﹂︵11か国語︶を自身が翻訳したロシア語で歌唱。3月には、同番組︵日本語ナレーション付き﹃世界をつなぐ﹁花は咲く﹂﹄︶が、NHK-BSプレミアム、BS1及び総合テレビで放送された。
2021年4月、新国立劇場でのダブルビル公演﹃夜鳴きうぐいす/イオランタ﹄に出演し、新国立劇場にデビューした。
現在東京在住。